山スキー記録    熊谷トレッキング同人

白毛門・ウツボギ沢&赤倉沢滑降

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山域山名:谷川連峰・白毛門(群馬県)
期  日:2013年3月30日(土)
参 加 者:CL宮田 SL木下 菅谷(計3名)
行動記録:循環器(5:15)=土合680m(7:05/7:50)→1154m(9:15/9:25)→松ノ木沢ノ頭1484m(10:30/10:50)→白毛門1720m(11:55/12:40)~ウツボギ沢1450m(12:50/13:10)→コル1690m(13:45/14:00)~湯桧曽川805m(14:35/14:50)~土合(15:35)

<天候:曇り時々霧、午後から晴れ間>

 2007年4月に土樽~七ツ小屋山~清水峠~朝日岳~ナルミズ沢~宝川温泉をトレースして以来の宝川源流域に、久しぶりに行ってきました。やっぱりこの山域は山スキーパラダイス、素晴らしい斜面でした。

 湯桧曽川にかかる橋脇の駐車スペースに車を駐めて出発。白毛門登山口の駐車場はまだ除雪されておらず雪原のまま。東黒沢にかかる土合橋は、雪壁は約1mくらい下りてから渡る。白毛門尾根末端は地肌が露出し、南面の雪消えは一段と早い。しばらくは夏道を登る。スキーを担いでの登行は、兼用靴には辛い。標高を上げるのつれて雪が多くなる。1154mテラスに上がると、ぽっかり口を開けた白毛門大滝がはっきり見えた。東黒沢囲む赤沢山、丸山、白毛門を繋いだ周回ルートはいつかは歩いてみたい。

 アイゼンを装着して快適な雪尾根を登る。急斜面を登り切ると霧氷となった松ノ木ノ頭へ。先行の登山者が3名休憩していた。頭に着いた時には深い霧で視界がなかったが、休んでいると明るくなってきて白毛門が見えてきた。これでモチベーションはさらにUPだ。頭の先の岩場は左から雪が消えた急斜面を巻き、それから上部も雪庇やクラックありと変化に富んだ雪稜だ。尾根上部には大きなクラックが空いていて不安定な箇所もあった。鎖の付いた岩場を通過すると白毛門はもうすぐだ。

 白毛門の頂きに立つと、これまで見えなかったウツボギ沢と笠ヶ岳方面がよく見える。いつの間にか上州側には青空が拡がっていた。これまでまったく見えなかった谷川岳も一瞬、その威容を見せてくれた。滑降の準備をしていると、「どこを滑るの?」と坪足山頂で会った登山者数名から声を掛けられ、「白毛門裏側にあるウツボギ沢を滑って稜線を登り返して、次は反対側の赤倉沢を滑って湯桧曽川を下って…」に微妙な表情。坪史登山者には理解不能の行動だろう。

 では、いざウツボギ沢へ。「ヤッホー!!」と源頭大斜面に飛び込む。稜線からの出だしは新雪ハードバーンの急斜面、すぐに霧氷の付いた疎林帯に入る。まるで桃源郷のような景色だった。中ほどから雪質は春スキーで一番楽しいフィルムクラストへ。3名は跳ねるように沢底へ舞い降りた。最高の滑降でした。

 沢底から稜線まではシールで登り返す。その光景はナルミズ沢を彷彿させるものだった。コルから赤倉沢にドロップするポイントへ。正面には霧に浮かぶ白毛門が迎えてくれた。

 2本目は赤倉沢へ。無木立のウツボギ沢と違って、赤倉沢は樹林主体の沢状地形といった感じだ。霧氷の中を快適に滑る。左俣に出るとデブリが埋めていたが、斜面との隙間を滑る。湯桧曽川まで約900m、滑りごたえのある沢だった。心配だった湯桧曽川はしっかりと埋まっていた。対岸の右岸へ渡ったら、あとは幽ノ沢、一ノ倉沢、マチガ沢を眺めながらスキー板を滑らせるのみ、最後のマチガ沢で渡渉があったが問題はなかった。ウツボギ沢&赤倉沢は、期待どおりの楽しい山スキーだった。(宮田記)




GPS経路図