国内山行記録    熊谷トレッキング同人

上州武尊山 村越前会長追悼登山

日 程:2002年10月26日(土)〜27日(日)参加者:計26名 1泊グループ CL安藤 SL福田 SL青木 八木、並木、白根、川辺、栗原、逸見、大嶋、滝沢、豊島、諸貫、井上 日帰グループ SL石川 岩田、堀、吉田、軽石、中野、森川、須藤裕、馬場、花森、大山、飯塚(秩父山の会)

10/26(土)   午前10時に熊谷市役所集合。当初テント泊まりの予定であったが、大寒波到来により26日夜は大雨の予報であったので、予定変更し民宿泊まりとなった。10時30分に出発し、小雨の中を行田市持田の村越先生のお墓をお参りした。  午前11時に行田を出て伊勢崎から高速道に入り、沼田駅前・食堂「山彦」(通称「沼カツ」)で厚切のトンカツを食べた。この店は熊高山岳部が尾瀬・春山合宿からの帰りのたびに立ち寄り、合宿疲れの生徒の食欲を油の乗ったトンカツで満足させた店である。店の親父も村越先生や生徒と顔見知りで、いつもサービスしてくれたという。今回は特 にここで昼食を食べた。店の前には観光バスが3台路上駐車をして客待ちをしていた。かつて若者が夜行列車で尾瀬を訪れた時代には、この沼田駅前通りには観光バスが列をなしていたのだ。「沼カツ」の親父も村越先生を懐かしんでくれた。  昼食後は民宿へ直行した。民宿は「せみね山荘」。当初川辺さんだけがここに泊まって山行に参加する予定であったが、雨天になってため14人が宿泊することとなった。ゆっくり休んでから、ここの親父が経営する日帰り温泉「しんめいの湯」で温まった。夕食は暗い食堂であったが、イワナの塩焼きがうまかった。これは宿の囲炉裏で串焼きしたものである。食後は酒を飲んで歓談。村越先生の思い出話がつづいた。

10/27(日)  日帰りグループは早朝4時に熊谷市役所に集合し出発。泊まりグループは午前5時に起床、5時30分朝食。6時に表に出たところに日帰りグループの車が到着し、合流して山に向かった。  車で東俣沢方面に入り駐車場に到着。打ち合わせ、ストレッチ体操の後に出発する。 6:45 駐車場出発。標高1320m。参加者26人を2グループに分けて、それぞれトップとラストを決める。キャンプ場まではカラマツの林の中。登山道にはカラマツ落葉が敷き詰められていた。 7:10 キャンプ場到着。1440m。ここのシラカバの林はすっかり落葉していた。周囲の森はまだきれいな紅葉をつけている。この後登山口(1468m)から山に入る。泉(1535m)で小休止。山はすっかり紅葉が落ちていて、落ち葉を踏んで歩く。やっと日がさし始めて木肌がきれいだ。 7:45-50 花咲湿原入り口で休憩。1650mあたり。この後登山道は昨夜の雨のため、ぬかるみになっていて歩きにくかった。 8:25 避難小屋到着・通過。1758m。かつて大雪の5月に来たときにはとんがり屋根が半分雪の上に出ていただけですっぽり雪に埋もれていた。村越先生の指揮でみんなで苦労して掘り出したものだった。今回は冬道と違う東方向から小屋に着いた。 8:45-55 小屋から最初の小ピークで休憩。1830m。このあたりからダケカンバの枝に霧氷がみられた。少しの風にも氷の小片がバラバラと落ちる。昨夜麓では雨がひどかったが、このあたりでは相当冷えたに違いない。その後もこの上では尾根の北側斜面に霧氷が見られ、午後まで枝に着いていた。 9:45-10:00 岩壁の下で休憩。2000m。雪の時期には大きな雪ッピが発達するところ。ここではパンなどを少し食べた。これからクサリ場を通過し、ササ原をトラバースする。 10:35 中ノ岳と剣ガ峰中間の分岐点に到着。2105m。これ以降頂上まで行かない人がいるので、ここで村越先生追悼のセレモニーを行った。持参の遺影にお線香・お酒を手向けて、お酒は我々もいただいた。吉田会長がごあいさつ。全員で黙祷。 11:05 2人を残して他のメンバーは頂上に向かう。ササ原の歩きにくい道をトラバース。途中小さな湿原、池などがある。春には雪田になっているところだ。 11:25 武尊山頂上に到着。2158m。頂上はかなり広く、山頂の標識、三角点の石標、周囲の山の方向を示す銅板などがある。北方向は雲におおわれているが、東方向の至仏岳、燧岳、日光白根は雲の中、皇海山、赤城山、子持山、谷川岳方面も望める。登山者も多く、グループ、ご夫婦、単独の人、いろいろである。しばらくすると「朝日旅行会」の団体も登ってきた。ここでお茶を沸かしてコーヒー・紅茶を飲み昼食休憩。吉田さん が今年のインド土産の紅茶をいれてくださった。昼食が終わり出発前に全員で記念撮影。 12:15 下山開始。 12:35-45 中ノ岳下の分岐点到着、小休止。途中、岩場も無事通過。 13:45-55 湿原上のベンチで休憩。1930mあたり。 14:20-30 避難小屋到着、休憩。 14:55-15:10 泉のところで休憩。このあとは早足で下り続ける。 15:30 登山口の駐車場到着。ぬかるみを歩いたので登山靴がひどく汚れたが、水道がないので洗うこともできなかった。   ここで、解散会。CLの安藤さんが「追悼登山」に参加してくれたことに感謝の発言 をした。村越先生は何回もこの山を登った。若いときから仲間とともに、また山岳部の顧問として生徒を引率して、近年は同人の合宿訓練で……。先生の好きだった武尊山での「追悼登山」は26人という大勢の参加を得て無事終わった。私たちは今後もこの山に登るだろうが、その時はいつも先生のことを思いながら登るだろう。  駐車場から車で下り始めると、夕日に照らされた東俣沢の紅葉がすばらしかった。

コース時間 登り 4時間40分 下り 3時間15分 川辺さんの万歩計では26,300歩あまり。                           (滝沢健次記)