穂高岳縦走

日程:2003年7月26日(土)〜28日(月)
参加者:CL軽石 SL新井 堀 大山 森川 木村
記録:
7/26 熊谷3:50 − 沢渡7:25 − 上高地7:55/8:10 ・・・ 明神8:56/9:26 ・・・ 徳沢10:18/10:30 ・・・ 横尾11:25/12:15 ・・・ 本谷橋13:32 ・・・ 涸沢ヒュッテ15:15
 雨のため前夜発を当日早朝発に変更しての出発となる。幸い朝には雨は上がっており、長野道に入る頃には青空の下に後立山連峰が見え出す。そして沢渡に着く頃には雲一つ無い快晴となった。
 上高地で軽食をとった後、出発。明神岳と梓川を眺めながら気持ちの良い道を進む。何かの木の種の綿毛が舞っており、ちょっと幻想的な感じだ。途中、明神池に立ち寄ったりしながら、ほぼ予定道理に横尾に到着、昼食をとる。ここで、新井さんの足の痛みがひどくなってきたので手当をする。
 ここから本格的な登りとなる。左手には屏風の頭の迫力ある姿が眺められる。涸沢方面はだいぶガスがかかってきた。本谷橋を過ぎた当たりで、今度は堀さんの足がつってしまう。そのため、この後はこまめに休憩をとりながら、何とか涸沢ヒュッテに到着した。時折ガスの合間から覗く稜線を眺めながらおでんをビールで乾杯をする。ヒュッテは布団1枚に2人の混雑であったが、森川さんのアイデアで横向きに交互に布団に入ったので、さほどきつさを感じずに寝ることができた。

7/27 涸沢ヒュッテ6:23 ・・・ 分岐10:00 ・・・ 北穂高岳山頂10:15/11:10 ・・・ 涸沢岳14:07/14:40 ・・・ 穂高岳山行15:00
 朝、外に出ると快晴で、昨日は見られなかった穂高の大パノラマが広がっていた。今日は一日、稜線歩きのコースなので、絶景を期待しながら出発する。北穂高岳への登りは、最初からかなりの急坂で息が切れたが、そこかしこに現れるお花畑や奥穂、前穂の眺めに励まされる。雷鳥の親子にも出会った。見るのは初めてなのでとてもうれしい。本当に人を怖がらないだなぁ。
 ここまでは本当にいいお天気だったのだが、鎖場を過ぎたあたりからだいぶガスが出てきた。そして稜線に出る頃にはほとんど何も見えなくなってしまう。奥穂高岳方面との分岐点に荷物をデポし、北穂高岳山頂へ。山頂もガスの中で、槍ヶ岳などは残念ながら全く見えず。昼食休憩の後、奥穂方面への稜線にかかる。景色は相変わらず全く見えないので、手元、足下に意識を集中するしかない。そのかいあってか、みんな何事もなく岩場を通過。これが晴れだと、高度感で足がすくんでいたかもしれない。やがて涸沢岳に到着。今日は、もうすぐ下の山荘までなので、シャッターチャンスをうかがいつつ大休止をとる。奥穂高岳の姿を何度かガスの合間から見ることができた。穂高岳山荘はかなりの混雑であったが、森川さん方式で執心スペースは確保できた。

7/28 穂高岳山荘3:52 ・・・ 奥穂高岳4:42/4:55 ・・・ 紀美子平6:35 ・・・ 前穂高岳7:08/22 ・・・ 紀美子平7:58/8:30 ・・・ 岳沢ヒュッテ11:00/11:20 ・・・ 上高地13:25 − 熊谷19:50
 今日は4時出発の予定なので、3時に起床し外に出てみるとすばらしい星空が広がっていた。天の川をこんなにはっきりと見たのは初めてだ。この文なら天気は大丈夫かと思ったが、今日は夜明け前からガスが出始める。風も多少強いので防寒具を付け出発。最初からクサリ、ハシゴの急登だ。ほぼ予定時刻通りに奥穂高岳に到着。やっぱりガスで何も見えない上、寒い。時間的にはちょうど日の出の頃なのに残念だ。この状態では長居しても仕方ないので記念写真だけ撮り、行動再開。この先は今回の山行で一番の目的にしていた吊尾根だ。景色は見えないが、谷川の切れ込み様や、ギザギザの岩峰群を振り返ってみると、すごいところを歩いているんたろうなあと想像できる。
 紀美子平に荷物を置いて、前穂高岳を往復。朝食をとった後出発しようとしたとき、球場ヘリがこちらへ向かって飛んできた。聞くところによると、自分たちの20〜30分後を歩いていたパーティーで滑落があったとのこと。決して難しい場所で落ちたのではなく、ザックからカメラを出そうとしてバランスを崩したのが原因らしい。思わぬ出来事にびっくりしながら、自分たちもこれから、事前に注意して通過するようにいわれていた地点にかかることを思い出し、気を引き締めて下りにかかった。
 ここからは一気の下りだ。岳沢ヒュッテの尾根は見えているのだなかなか着かない。岳沢ヒュッテでタクシーを予約し、上高地へ。上高地は梅雨明けと相まって観光客でごった返していた。
 その後、タクシー運転手さんに教えてもらった沢渡温泉で汗を流し、帰路につく。軽石さんはみんなを送っていくということで横川SAで解散となった。

 今回の山行は稜線からの展望には恵まれませんでしたが、涸沢からの大パノラマが見られただででも大満足でした。また、剣岳に向けて岩場の通過になれることができてよたったと思います。皆さん、お疲れさまでした。(記:木村)