‘大眺望を楽しんだ’北アルプス唐松岳山行報告

山域山名:北アルプス・唐松岳(長野県)
期  日:2003年5月3日(土)〜4日(日)
参 加 者:CL軽石 SL新井 並木、滝沢、駒崎 <計5名>
行動記録:
 5/3 熊谷市役所集合4:30出発4:45=八方尾根ゴンドラ駅(770m)着8:30
  ゴンドラ、リフトを乗り継いでリフト第一ケルン駅・八方池山荘前(1840m)を出発9:30、
  途中11:55−12:30昼食休憩、丸山ケルン(2360m)休み13:30−40、
  小屋手前小ピーク14:50、唐松岳山頂小屋着(2620m)15:25。
                                登り5時間55分
 到着した八方ゴンドラ麓駅の脇には、きれいなピンクの桜が満開でした。ゴンドラへ乗ると、麓は新緑でところどころにコブシが白い花をつけていました。
 第一ケルン駅・八方池山荘前に着くと、風はなく快晴。日焼けしそうです。西方向には稜線の山々、南から鹿島槍、五竜、唐松の前山、不帰の嶮、鑓ケ岳、杓子岳、白馬岳がよく見えます。スキーヤーもたくさん楽しんでいて、谷には雪が残っていますが、尾根筋の登山道には雪は少なそうです。
 八方池は予想どおり厚い雪田の下です。このあたりから見る稜線の山は絶景です。遠く行く手を見上げると、雪の壁を先行する登山者が上っていくのが見わたせます。
 昼食は高い雪の壁の手前、細い尾根の上でとりました。雪の登りは、アイゼンをつけている人もいますが、ステップをつければアイゼンなしで十分登れる柔らかい雪です。上からスキーで滑り降りる人もいます。
 小屋手前の稜線に出たトップの新井さんが、「剱が見えるぞ!」を叫びました。そこにたった瞬間、それまで全く見えなかった剱・立山の連峰を一望することができました。唐松岳も間近です。大感激です。目の下には唐松岳山頂小屋の屋根も見えて、やっと到着しました。
 小屋は今日は大分混んでいて、小屋番に勧められて5人で個室をとりました。通常は2食付きで8600円ですが、個室料金で5人で51000円取られました。割高ですが、部屋は明るく、窓からは立山連峰を一望でき、廊下の向かい側の暗い狭い2段ベットの奴隷部屋と比べると天地ほどの差があります。食堂からの眺めが良かったこと、食事の内容も比較的良かったこと、小屋番の青年たちの対応も良かったことを含めて、この小屋はおおむね好評でした。
 部屋で休息後、16:00から唐松岳山頂を目指しました。約20分で到着。周囲360度を見晴らす大展望を楽しみました。遠く槍の穂先も見えます。
 山頂からとって返した後、小屋の前のベンチで山を眺めながらビールで乾杯。山の眺めはすばらしく、冷たい風も気にせず、みんなが山の黄昏を楽しんでいます。
 夕食は18:30から、消灯は21:00ですが、消灯前に寝てしまいました。夜中は風の音が鳴っていました。

 5/4 起床4:00、4:10に小屋を出て山頂に向かう。
  4:30唐松岳山頂着(2696m)。日の出を見て、写真撮影。小屋に帰って朝食。
  唐松岳山頂小屋出発7:25、丸山ケルン8:15−30、八方池(2086m)で休憩
  9:30−10:05、リフト第一ケルン駅・八方池山荘前到着10:45。
  ゴンドラ、リフトを乗り継いでゴンドラ麓駅着11:25。      下り3時間20分

 前夜から約束して4時に起床、日の出を拝みに山頂に向かいました。山の朝は寒く、雪解け水はこおり、霜柱がありました。日の出は4時50分頃。今日も快晴で、昨日は見えなかった富士山も見えました。連休に2日間も快晴になるのは28年間居て初めてと、小屋の親父さんが言っていました。
 小屋出発は7:25。小屋の裏山で雷鳥が一羽下から飛んできてとまりました。胸のあたりは茶色ですが、羽根の部分はまだ真っ白です。頭の赤い色も美しい。我々登山者は突然のことに大喜び。この小ピークを下ると、剱・立山は見えなくなります。見納めだなぁ、名残惜しいが、先を急ぎます。
 雪の斜面の下りは、慎重にステップを踏み込んで下ります。登りには夏道どおりに歩いた尾根道も、下りは脇の雪田をトラバース気味に通過します。
 順調に下って、9:30には八方池に到着。ここまで来ると大分里に近づいた感じがします。お茶を沸かして大休止しました。ベンチで休んでいても強い日差しと雪の照り返しで、肌がじりじり焼ける感じです。今日はスキーを担いで上って来る人が目立ちます。
 リフト第一ケルン駅・八方池山荘前に10:45に到着。下りは3時間20分でした。ここからリフト、ゴンドラを乗り継いで下ります。ゴンドラ麓駅に11:25到着。
 お疲れ様でした。お天気に恵まれて、すばらしい山行でした。      (滝沢記)