国内山行記録    熊谷トレッキング同人

夏の後立山連峰縦走 五竜岳・鹿島槍ヶ岳
木村 



山域山名   五竜岳・鹿島槍ヶ岳
期  日   2004年7月31日〜8月2日
参 加 者   L軽石 新井 駒崎 木村

行動記録
7月31日
ゴンドラ八方山麓駅下駐車場(7:10)=ゴンドラ山麓駅(7:30)=八方池山荘(8:00/8:10)〜八方池ケルン(9:05/9:15)〜雪渓(10:00/10:15)〜休憩(11:00/11:05) 唐松岳頂上山荘(11:25/12:15)〜休憩(13:10/13:20,14:15/14:25)〜五竜山荘(14:50)

台風の影響で関東は時折激しい雨も降っていたが、八方はまずまずの天気。ゴンドラ山麓駅近くのホテルの駐車場に車を置かせてもらい、出発。ゴンドラ・リフトを乗り継いで30分程で八方池山荘に到着した。リフトの足下には様々な高山植物が咲いておりさっそく我々の目を楽しませてくれた。
 山荘前で準備運動などを済ませ行動開始。始め、稜線を行くコースと巻き道を行くコースがあるが我々山ヤは稜線コースを行く。頂上稜線はややガスがかかっていたが、八方山ケルンのあたりでは白馬鑓ヶ岳をきれいに望むことができた。八方池を過ぎると樹林帯となり、ガスもかかってきてしばらく展望のきかない中を進む。またこのあたりから団体の登山者で渋滞となった。我々は今日は五竜山荘まで行く予定なので、頃合いをみはからって彼らを追い越し、その後は順調に進み、お昼前には唐松岳頂上山荘に着いた。ここで昼食をとり、唐松岳に行った事の無い木村は空身で頂上を往復した。
 五竜山荘へは最初の方の岩場にやや注意を要したが、この頃から稜線にかかっていたガスもだいたい取れて展望を楽しみながらの行動となった。さすがに立山や剣岳には山頂部に雲がかかっていたが、台風の影響があると思っていたのにこれだけ眺望を楽しみながら行けるのはラッキーだねと皆で話し合った。遠見尾根との分岐である白岳のピークで今日歩いてきた稜線を臨んで記念撮影をし、山荘へ。山荘はピークシーズンということもあり2畳に3人くらいの大変な混雑であった。

8月1日
五竜山荘(4:00)〜休憩(4:25/4:35)〜五竜岳山頂(5:10/5:35)〜休憩(6:30/6:40)〜北尾根の頭(7:30/7:40)〜休憩(8:30/8:45)〜キレット小屋(9:15/9:40)〜休憩(10:30/10:40)〜吊尾根分岐(11:05)〜鹿島槍ヶ岳北峰(11:15/11:25)〜鹿島槍ヶ岳南峰(12:00/13:00)〜布引山(13:35/13:45)〜冷池山荘(14:30)

 今日はコースタイム9時間の長丁場。空は澄んでおり、一日好天が期待できそうだ。ヘッドランプを点けて4時に行動を開始。すぐに五竜岳への登りとなる。途中、御来光を眺め、頂上に近づくにしたがってガレた急坂を注意しながら進み、1時間ほどで山頂に到着した。
 山頂からはこれから目指す鹿島槍ヶ岳の双耳峰が朝日を受けて美しく望まれた。反対側には唐松岳への稜線が昨日よりくっきり見える。西には五竜岳の影を映した剣岳というこの時間ならではの景色も楽しめた。そして今日は終始剣岳を眺めながらの稜線歩きという贅沢な一日となったのであった。
 五竜岳からはすぐにガレ場・ザレ場の急坂。その後もクサリ・ハシゴの付けられた岩場が続く。この稜線は危険を感じる区間こそ短いがガレている所が多く歩きにくいように感じた。
 キレット小屋で中休止の後、本日の核心部、八峰キレットへ。キレットの手前では山岳警備隊(?)の人が交通整理をしている。ここはさすがにすさまじい切れ込みようだったが、しっかり整備されており、意外とあっけなく通過してしまった。このあとは順調に進み、クサリ場での順番待ちによるタイムロスもほとんどなかったので吊尾根の分岐までコースタイムより40分近く早く着くことが出来た。分岐にザックを置いて鹿島槍ヶ岳北峰を往復の後、南峰へ。昼食大休止をとる。午後になってさすがに雲が出てきて午前中ほどの展望は得られず、またけっこう暑かったが、時間に余裕ができたので、約1時間のんびりと過ごした。
 南峰からの下りはよく整備された歩きやすい道が続く。布引山あたりからはガスに包まれたがこれまでの好天で火照った肌には天然のクーラーとなってかえって心地よかった。冷池山荘には14時30分着。改装したばかりのきれいな小屋であったが今晩も大変な混雑だった。

8月2日
冷池山荘(6:00)〜爺ヶ岳中峰(7:15/7:35)〜爺ヶ岳南峰(7:50/8:00)〜種池山荘(8:30/9:00)〜休憩(10:00/10:05)〜ケルン(10:40/10:50)〜柏原新道入口(11:40)=八方駐車場(12:20)

 朝焼けに色づく鹿島槍ヶ岳を眺めた後、出発。今日は周囲の山々がさらによく見える。山荘からゆるゆると登っていき、1時間ほどで爺ヶ岳中峰へ。正直、展望はそんなに期待していなかったのだが、山荘のパンフレットに「展望の爺ヶ岳」とあったとおり、すばらしい景色が広がっていた。近くの鹿島槍ヶ岳・剣岳・針ノ木岳に加えて槍ヶ岳や穂高方面もよく見えた。南峰にも登って景色を楽しんだ後、種池山荘へ。この先後立山連峰は見えなくなるので、ここで名残を惜しみつつお茶を淹れてしばし休憩。山荘でタクシーを予約して下りにかかる。
 柏原新道は大変よく手入れがされており、非常に歩きやすい。かなりの標高差のはずだが全然つらくなかった。途中数日前の大雨の影響で崩れた跡もあったが、こういった場所は山荘のスタッフとボランティアで1日で直したとタクシーの中で聞いた。感謝である。樹林帯に入ってからも時折針ノ木岳方面が望め、最後まで眺望を楽しみながら下ることができた。
 下山するとタクシーはすでに待っていてくれており、すぐに八方に移動できた。その後道の駅の温泉で汗を流し、昼食をとり、高速も渋滞に巻き込まれること無く進み、明るいうちに帰ってくることができた。
 好天に恵まれ展望を満喫した大満足の3日間でした。