南伊豆遊歩道 トレッキング報告
(文:新井 計時:並木)


トレッキング地域 静岡県南伊豆町 南伊豆遊歩道 中木〜入間 入間〜千畳敷付近
参加者 CL新井 SL吉田 大嶋 八木 岩田 堀 藤井 並木 栗原 逸見 森川(11名)

行動記録 2004年1月5日(月) 熊谷駅6:57 − 東京駅 −(踊り子号)− 11:44下田駅12:40 − 中木13:25 − (遊歩道) − 入間15:30 民宿「浜隠居」(泊)
1月6日(火) 民宿発7:50 − 車道出合8:20 − 9:15遊歩道展望地9:30 − 10:15千畳敷10:35 − 11:25民宿「浜隠居」(昼食)12:00 − 爪木崎13:40 − 下田駅16:00  − 19:04池袋駅 − 熊谷

 今回の企画は登山でなく、伊豆の海岸沿いの里山の山道を、海をみながら歩くというものだったが、会の企画にこのような国内のトレッキングがあってもよいのではないかと考え試みてみたものである。、民宿泊で2日の分けてコースを歩いたが、危険と隣り合わせの冬の山と違い、参加の11名がゆっくりとしたペースで山歩きを楽しみ、しょくぶつなどにもじっくり眼を向けて、予定のコースタイムよりもかなり余分に時間をかけてのんびりと大自然にふれた2日間となった。
 コースは、道標や途中のベンチなどは親切すぎる程に頻繁に出てきて、観光客誘致のためにコースを作った意気込みを感じるが、維持のための手入れが全く行き届かず、歩く人も極く少なそうな荒れた道となっていた。風光明媚な海岸の風景は、コース沿いの木々が大きすぎて展望が味わえるところは意外と少ないなという印象だった。
 一日目。中木でタクシーを降り歩き出そうとすると二羽のアオサギが降りたって我々を歓迎してくれるかのようだった。コースはいきなり標高差100m程を登ったが、その後は尾根歩きのような道になる。周りの草木は歩きなれた関東平野周辺の山々と異なって常緑のものや、つる状のものでほかの木にからみついているものなどが多く、メンバーのみなさん植物への関心が高まって歩調もゆっくりになって行く。
 入間の民宿に入った後、港方面を散歩し、2日目のコースの登り口を確かめると、何と!途中に土砂崩れが生じて通行止めとある。事前に電話などでコースの確認をしていなかったのは迂闊だったが、コースの手入れに出動することもあるという宿の主人も情報をつかんでなかった。町の関係者に電話で問い合わせてもらうと、やはり「通行はやめてほいし」との返事。我々も、初日の様子から2日目の長い行程は見直す必要ありと考えていた所なので、崩壊地前の海の展望を楽しめる所までとし、また入間に戻り、入間からタクシーで帰ることに決めた。
 2日目、この日も穏やかな暖かいにとなる。予定変更で、3時間程の楽な行程になったこともあって、初日と同様のスローペースの植物観察会となった。まだナデシコがきれいに咲いていたり、早くもスミレがほほえんでいたり、赤い実をつけたセンリョウの仲間の立派な姿に撮影タイムをとってしまったりと、植物の方も我々を大いに歓迎し、楽しませてくれた。Yさんのキクラゲの大収穫などおみやげをしっかり手に入れた人も多い。
 1時間以上かけて北方の海岸を展望できるベンチのあるところに到着。ここで引き返し、入間の観光スポット千畳敷によって、30分ほど時間オーバーで入間の民宿に戻った。昼食は宿に頼んでおいたおにぎりを庭先で急いで食べ、12時に予約のタクシーに乗り込んで一応このトレッキングは終了した。
 ただ、今回午後にプラスアルファの行程が入れてあり、タクシーは野生の水仙で知られる下田の爪木崎へ直行。一時間ほど観光客に交じって散策をした。まだ時間があって、幕末の下田の歴史でよく語られる「お吉」の墓と資料館のある宝福寺へ寄るなどして過ごし、最後はすっかり観光客になって今回の全日程を終了することとなった。