国内山行記録    熊谷トレッキング同人

八甲田山 好天・絶景の春山山行 <つぼ足隊報告>

山域山名:八甲田山、岩木山(青森県)
期  日:2006年5月2日(火)〜5日(金)
参 加 者:山スキー隊 CL大嶋 SL石川 川辺、駒崎、木村
     つぼ足隊  CL軽石 白根、滝沢       (計8名)

行動記録:

第1日目 5/2(火)
 夕方6:30に大嶋宅に集合し、7:20川辺邸で合流した8人は、東北道をひたすら北に走りました。滝沢などは夕食をとる暇もなく、パンをかじって済ませたほどです。

第2日目 5/3(水)
ロープウェー頂上駅1300m(8:50)→井戸岳西側トラバース→避難小屋→
大岳山頂1584m(11:00/12:00)→酸ヶ湯温泉900m(13:30)

 夜中走って、黒岩ICで高速道をおり、3:00に黒磯市、「道の駅 虹の湖」に到着。さっそくテントを2つ張って、シュラフに潜り込みました。空は満天の星が輝いていましたから、今日の好天は間違いありません。

 6:00に起床、湯を沸かしてそれぞれが簡単な朝食をとりました。「道の駅」には我々の他にも数台の車があり、かなりの人が「宿泊」していることがわかりました。中には危険にもエンジンをかけたまま眠り込んでいる車があります。「道の駅」を7:25に出発。7:40八甲田ロープウェーの駐車場に到着しました。さっそく身支度を調えて、ロープウェー始発に備えました。ロープウェーは30分くり上げて、8:30に動きました。始発からスキーヤー、ボーダーが詰めかけて、混み合っています。

 頂上駅(1300m)に到着し、8:50登山開始です。山スキー隊は1回下まで滑ってから、大岳をめざすようです。我々つぼ足グループは、大岳をめざします。アイゼンを付けて、ゆるやかな斜面を東に向かって下ります。天気は快晴で、無風状態。この時期でもこんな日は珍しいのではないでしょうか。30mばかり下ったところで、登山者に教えられて、毛無岱方向の夏道に沿って南に向かいました。赤倉、井戸岳を避けて直接大岳をめざすコースです。井戸岳西側をトラバースして、大岳下の避難小屋を経由して、11:00に大岳山頂。

 頂上は雪が解けていて座り込めないために、爆裂口に突き出た雪だまりの上で休みました。東側に、高田大岳、南に硫黄岳など雪の山々が望める絶景が楽しめました。すぐ眼の下には仙人岱ヒュッテも見えます。厳冬期には大変困難な大岳に達することが出来て、大感激です。夏には夏で、ロープウェー方面から登るの藪こぎが長くて大変だそうです。この時期、しかも好天に恵まれたのが幸運でした。程なく山スキー隊の到着。早い昼食をとりました。

 12:00我々つぼ足グループは、酸ヶ湯をめざして下り始めました。山スキー隊は、東方向へ滑り降りて、硫黄岳の南を回り込んで酸ヶ湯をめざすそうです。我々はアイゼンをはずして、しばらく階段状の木道を下った後、残雪の上をノンビリ下りました。酸ヶ湯の上250mの緩斜面は、今年の1月にはスキー隊がラッセルで苦戦したところですが、今の時期実に快適です。13:30に酸ヶ湯に到着しました。ここで休憩後、タクシーでロープウェー下まで戻り、車で八甲田温泉に向かいました。


第3日目 5/4(木)

 つぼ足グループ3人は、岩木山をめざすことになりました。7:30に宿を出発して、黒石、弘前を経由し、岩木山スカイラインを登りつめて、9:30過ぎに駐車場に着きました。 ここから見上げると斜面に雪がついていますが、登った足跡がありません。リフトに乗るのは宗旨に合致しませんから、何としても歩いて登りたい。リーダーの軽石さんが、登山口を偵察しましたが、踏み跡が無くて、深雪にはいるのでないかというご意見です。やむなくリフトに乗ることにしました。決して滝沢が主張したわけではございません。

 リフトで途中まで登ってから、岩木山の岩山を登ります。四つんばいで登るような急坂ですが、スキー・ボードを担いで登る人が多いのには驚きました。40分ほどで頂上(1625m)に到着、しばらく休憩しました。ここからの展望はすばらしいです。眼の下には津軽平野と日本海、少し先に白神山地の白い峰々が見えます。北側には陸奥湾、東にははるか八甲田山塊が望めます。スキーヤーたちはこの頂上から、まっすぐ津軽平野をめざして滑り降りています。また、真東の急傾斜の雪原をすたすたと速いペースで登ってくる登山者もいます。

 下りは日本海を見下ろしながら下りました。美空ひばりの古い歌に『津軽のふるさと』という名曲がありますが、まさにここだなと思いました。今はあまり歌われないこの曲を口ずさみながら下りました。

 『津軽のふるさと』(1953年)
(一)リンゴの故郷は北国の果て/うらうらと山肌に/包まれて夢を見た/
   あの頃の想い出/あゝ今いずこに/リンゴの故郷は北国の果て
(二)リンゴの故郷は雪国の果て/晴れた日は晴れた日は/船が行く日本海/
   海の色は碧く/あゝ夢は遠く/リンゴの故郷は雪国の果て
     あゝ津軽よ/海よ山よ/いつの日かなつかし/津軽のふるさと   

 帰りは途中で弘前城の満開の桜を見て、宿の八甲田温泉に帰りました。  (滝沢記)