国内山行記録    熊谷トレッキング同人

九州、九住山・阿蘇山


山域山名:九州・久住山、阿蘇山
期  日:2006年5月19日(金)〜21日(日)
参 加 者:L大嶋 軽石、駒崎(計3名)

行動記録:
5/19 九重長者原林道P(14:35)→指山自然観察路経由<45>分岐<30>雨ヶ池越<30>
   坊ガツル<20>法華院温泉小屋(17:00)

 台風1号の影響が懸念された今回の九州行きだったが、3日間とも雨中の行動がなくまずまずの天候に恵まれ満足すべき山行となった。 

 初日、雨があがってくっきりとした由布岳の西を南下した。印象的な双耳峰である。九重高原に入ったが、深田久弥も驚いたというそのひろやかな感じはない。稜線が雲に覆われているせいだろうか。スガモリ越えルートの林道の途中に車を止め、須山自然観察路なる道で雨ヶ池道に合流しようとした。途中、土石流跡の沢があったりして良いルートどりではなかったようだ。

 雨ヶ池を超えるあたりにはイワカガミやクサボケなどが見られ、樹林帯を下ると見晴らしの良い坊ガツルに出た。広大な草原で池塘もありそうだ。西に三股山、東に平治岳、大船山などが連なりその草付の山肌が独特の景観を作り出している。この日の宿は法華院温泉小屋である。何時でもオフロはオーケーというのはうれしい限りだ。

5/20 小屋(8:10)<100>池ノ小屋分岐<25>中岳(10:21/10:40)<15>久住稲星分岐<35>
   久住山(11:30/12:20)<45>千里浜(13:05/13:25)<30>スガモリ越え<35>
   林道P(14:30)=民宿

 2日目は明け方まで激しい雨音だったが、8時過ぎ出発の頃には風とガスの世界になっていた。
 沢道を登るルートは広い稜線の池の小屋で分岐となる。正面の稲星山がガスで見え隠れするところを我々は右に向かい中岳を目指した。頂上はしかし強風で視界が無い。九州本土の最高峰に立ったという実感が出ないまま下山、今度は本命の久住山に向かった。小広い頂上に立ったころようやく視界が利くようになった。火山特有の展望なのだろうか。それまで人に出会わなかったのに、一気に人が増えたのに驚く。標高差の少ない往復コースの人達であろう。下山は荒涼とした北千里浜コースを行くと再び我々だけの世界になった。左の稜線の向こうから白いガスを噴出しているのは硫黄山だ。スガモリ越えのあと林道を行くと車に戻る。今度は阿蘇の民宿に向かった。

5/21 民宿(7:35)=阿蘇仙酔峡P(8:10)<120>稜線分岐<10>天狗の舞台(10:30/10:40)
   <20>高岳<13>中岳<25>西稜展望所(11:35/11:40)<10>火口東駅(11:50)
   ロープウエイ駅(12:10)

 3日目、8時すぎにスタートしてすぐ、仙酔峡の登山口は一面のミヤマキリシマに歓声があがった。観光客も多い。仙酔尾根は溶岩道となっており割と歩きやすい。とはいえまっすぐな600mの標高差はバカ尾根といわれる所以である。稜線から左に行くとミヤマキリシマが有名な天狗の舞台だ。こちらは一分咲きにも満たないが、満開時にはさてもと思わせる群生地だ。気温が高いのか、期待した祖母山や九重山塊の展望がなかったのは残念。 高岳から中岳そして西稜展望所へと縦走すると、雄大な山稜が刻一刻とその表情を変えた。火口の西もこちら側も人が多い。下山はロープウエイ利用で時間節約をした。駐車場を出てからも上る車が長蛇の列で、一大観光地、阿蘇山を再認識した。そして幸運だった山行の同行二人に感謝した。                      (軽石記)