国内山行記録    熊谷トレッキング同人

紅葉の沢登り 七ツ小屋山・登川丸ノ沢左俣
山  域:谷川連峰七ツ小屋山・登川丸ノ沢左俣(新潟県)
期  日:2006年10月19日(木)
参 加 者:宮田、L木下(計2名)

行動記録:北本(4:30)=林道終点(7:20)→謙信尾根登山口(8:20)→入渓点(8:40)→
右又分岐(10:45)→稜線(13:05)→七ツ小屋山(13:25)→林道終点(17:00)

 10月に入ってからの沢という事なので、あまり濡れずにすみそうで行程が短い丸ノ沢左俣へやってきた。清水集落から国道を奥へ進むと予想外のゲートに行く手を阻まれた。集落から車で5分も進んでいない地点である。看板には土砂崩れのため通行禁止なっている。仕方なくそこから林道を歩く事となった。本来ならば車であっという間であったはずの追分までの林道歩きは約1時間であった。実際は林道に大した問題もなく、車は通行できる状態であった事が腹立たしい限りである。

 巨大な堰堤を越えて登川を左岸へ渡るが、橋は無いためにここで沢装備となる。増水時は徒渉不可能と思われるので、謙信尾根を使われる際はご注意ください。しばらくの間、丸ノ沢は平凡なゴーロ歩きが続いた。10月にはいるとさすがに水が冷たいが、今日は天気が良く大源太山方面の美しい紅葉を眺めながら歩くのは苦にならない。まもなく滝のかかったゴルジュ帯に入る。ガイドでは左岸を高巻いているが、それほど難しくなさそうなので突入した。少し濡れたが、特に問題なく通過する。その後、小滝が続くがノーザイルで超えていく。8m二段滝は落ち口の岩が丸くなっておりホールドが無いためザイルを出した。中間支点はハーケンで取る。基本的に初心者向けの沢でもハーケンは持って行った方が良いと思う。気分的にかなり楽になる。

 斜面を駆け上がるような右俣を分けると水量が少なくなる。小滝が続くがどれも易しく、ノーザイルで通過した。ゴーロ帯に入るとさらに水量は少なくなり、源頭の雰囲気となってくる。20分ほど藪をこぐと稜線の池塘へと出ることができた。風の強い登山道を七ツ小屋山に向かって歩いていく。稜線を覆い尽くした熊笹が風にそよいで波のようである。小さな山頂でお茶を沸かす。ここから眺める大源太山は鋭く立ち上がり、とても険しく見えるた。

 残雪期にスキーで滑る斜面を物色しながらの下山となった。この一帯は上部は熊笹に覆われた中傾斜の斜面で、下部はブナ林となるのでスキーには打ってつけに見える。清水からのアプローチさえこなせば、楽しい山スキーになりそうだ。謙信尾根は一部で荒れているが、おおむね歩きやすかった。最後につらい林道歩きを一時間。車に着いたときには日が落ちて薄暗くなり始めていた。林道歩きがなければ2時間は早く下山できていたはずである。
                        (木下記)