結成10周年記念企画記録    熊谷トレッキング同人

八ヶ岳・赤岳、阿弥陀岳
山域山名:八ヶ岳・赤岳、阿弥陀岳(長野県)‘熊谷から見える山’
期  日:2006年8月3日(木)
参 加 者:宮田(単独)

行動記録:美濃戸1800m(5:25)→行者小屋2340m(6:50)→<文三郎尾根>→
 赤岳2899m(8:10/8:45)→中岳(9:10)→コル(9:15)→阿弥陀岳2805m(9:30/10:00)→
 行者小屋(10:40/11:15)→美濃戸(12:15)

 夏の体力トレーニングを兼ねて「熊谷から見える山・赤岳」に日帰りで登ってきました。7月末豪雨で深い溝だらけになった林道を走り、美濃戸・赤岳山荘前に駐車する。(美濃戸山荘前の駐車場は閉鎖らしい)

 美濃戸を午前5時25分に出発。平日とはいえ8月最盛期、なのに豪雨の影響か、美濃戸には他の登山者は数名のみしかいない。行者小屋までは誰にも会わなかった。袈裟丸山の沢登りから約1ヶ月ぶりの登山(こんなに空いたのはスキーシーズン前の11月以来か?)で、少々体が重い。でもトレーニングだからと、幾分肺に負荷をかけて登る。

 1本で行者小屋に着く。テントは単独者の4張りのみでやはり少ない。小屋前にも誰もいない。物音しない静けさのなか、硫黄岳から阿弥陀岳までグルッと囲む贅沢な眺めを楽しむ。小屋で息子が集めている記念スタンプを押す。誰でも押せる鉄道駅のとは、重みが違うでしょう(息子は分かっていないが)。

 ゆっくりと休み、7時15分に行者小屋を出発。ダイレクトに赤岳へ登る文三郎尾根に取り付く。いきなり鉄網梯子の連続に、とても疲れる。稜線に出ると、砂礫には黄色のミヤマダイコンソウや紫のイワギキョウ、白色のはウスユキソウ?など高山植物が咲いていたので写真を数枚撮る。急登続きの辛い登りだがいくらか気分も和らぎ、下界の猛暑もうそのようなそよ風も受け、ガンガン高度を上げて一気に山頂へ。

 午前8時10分に赤岳山頂に立つ。行者小屋から赤岳山頂までの標高差550mを55分、まずますのタイムでしょう。美濃戸から2時間45分、赤岳も近いものだ。着いたときは26名の団体(近畿ツーリズムって近ツリか?)が占領して騒がしかったが、彼らがすぐに去ったので山頂はとても静かになった。途中からは自分一人となり、まさに八ヶ岳の主峰を独り占め、これが最高の休暇の取り方でしょう。赤岳は「熊谷から見える山」、北アルプス方面は全山眺められたが、「見えるはず」の熊谷方向は雲海と東斜面を上昇するガスで展望はない。雲海から飛び出た富士山が一瞬見えた。頂上小屋でまたもスタンプGET。

 ゆっくり休んだ後、山頂を出発。急坂を下って、コルからひと登りで中岳、またコルまで下って阿弥陀岳までは急な壁を登る。山慣れた登山者は数名ほどしかおらず、皆追い越してしまった。赤岳から45分で阿弥陀岳山頂へ。ここもいいペースでした。

 八ヶ岳にはこれまで10数回来ているが、一つだけ残されていた阿弥陀岳にやっと立てた。広い山頂は大量発生したトンボとアブに占領されていた。この頃から主稜線はガスが覆い始めたが、ここは容赦ない日射しでとても暑い。行者小屋の冷たい清水が欲しい。

 山頂から急坂を下り、コルから行者小屋までの樹林帯はよく整備された登山道を行く。行者小屋に着くと、小屋前をあの団体がまた占領していた。彼らが去ったあとはまた静かな山に戻ったが、本当に迷惑な集団である。美濃戸までの道中でも出会ってしまい、皆マナーも避ける配慮もその余裕もないようで、抜くにも一苦労である。どうにかならないものか。

一転、小屋前でゆっくり昼食を取りながら、美濃戸からテントを担いできたという父と子3人(小学生5年,4年,1年生!)と談笑する。山小屋は子供料金がないため、今年からテントにしたとのこと。そういわれてみれば、子供料金なんて聞いたことがなかった。山には子供が来ては行けない所なのか、小屋にとっては手間が同じだからなのか、少々、考えさせられてしまった。親子は、明日に横岳と赤岳に登るという。子供も頑張りやであるが、親もすごいと思う。我が家はまだ先かな?

 行者小屋からは、つまらない道を一気に美濃戸まで下る。昼過ぎに着いてしまったが、駐車場は半分も埋まっていなかった。