国内山行記録    熊谷トレッキング同人

榛名山 相馬山・二ツ岳「暖冬」山行

山  域:榛名山・相馬山、二ッ岳(群馬県)
期  日:2007年2月5日(月)
参 加 者:CL新井 高野、並木、山崎、八木、吉田、掘、滝沢(計8名)
行動記録:山崎宅(7:30)=榛名ヤセオネP1175m(9:40/9:55)→相馬山頂1411m(11:05/11:30)
 →P(12:15/昼食/13:00)=オンマ谷P(13:20)→二ツ岳山頂1343m(14:15/14:25)
 →オンマ谷P到着(15:00)

 7:30に山崎晃さん宅に集合、車2台に分乗して、9:40榛名ヤセオネ駐車場に着きました。さっそく支度をして相馬山に向かいました。道路には全く雪はありませんが、登山道にはいると、雪がたまっています。途中鳥居の前でアイゼンを付けました。

 前日は強い寒波が入り込んで、東日本全体に強風が吹きすさび、東北新幹線が全線止まったほどでしたので、このあたりも少し雪が降ったようです。心配しましたが、一転して今日はぽかぽか陽気です。登山道から榛名湖が望めましたが、湖面に氷は張っていません。かつてはなかったことだそうです。「暖冬」と言われる所以です。登山中にも、南斜面から暖気が吹き上がっている感じがしました。

 相馬山山頂からは、前橋・高崎方面から信州・浅間山まで展望がききました。相馬山は、2004年12月榛名湖畔の「ゆうすげ荘」で同人総会をしたおりに登って以来のことです。山頂から東側に下る登山道が地図にありますが、道はロープで閉鎖されています。急な下り道で崩壊しているのでしょう。

 下りは登った道を引き返しましたが、アイゼンを付けているために、安心して下ることが出来ました。12:15にもとの駐車場に到着して、ここでお茶を沸かして昼食をとりました。陽の当たる道路に腰を下ろしてお茶を飲んでいると、本当に暖かです。「暖冬」登山というより、「地球温暖化」登山といった方が良いかも知れません。

 昼食の後、二ツ岳に登るために、登山口のあるオンマ谷駐車場まで車で移動しました。この下り道は、日影になっているため残雪があり、部分的には凍結していました。駐車場脇には、あずま屋と立派なトイレが完備しています。

 13:20に二ッ岳に向けて出発しました。駐車場が凍結しているし、登山道にも残雪があったためアイゼンを付けて出発しましたが、途中ではずしました。登山道は南面しているため、日差しが暖かく照っています。ほとんど円錐形の山をひたすら登ります。

 新井勇さんの説明では、二ッ岳は榛名の外輪山の中で最も新しい噴火山だそうです。相馬山の山際までふくむ大きな噴火口から盛んに噴火を続けた後、下から盛り上がった溶岩ドームが、いまの二ッ岳なのだそうです。この時出来たオンマ谷は下流で盛り上がって閉じられています。水がたまって湖になりそうですが、水は下に抜けてしまうのでしょう。またこの谷筋には「風穴」があります。このあたりも後日歩きたい気がします。

 二ッ岳噴火は6世紀のことで、吹き上がった火山灰は周辺に降り注ぎ、麓では古代の集落、古墳の上を覆い尽くしました。これが「二ッ岳軽石」と呼ばれている地層です。渋川市北牧の黒井峯遺跡は、1982年発見された遺跡ですが、2mも積もった軽石の下から古墳時代の集落がそっくり発掘されました。そこでは、多くの竪穴住居、壁をめぐらせて屋根を架けた平地式の住居や倉庫、家畜小屋以外に垣根、道路、苗代や祭りを行った跡も発掘されました。学問的にも高く評価されていて、「日本のポンペイ」と呼ばれています。

 「なるほど、この山がねー」と想像をめぐらしながら登ると、小泉武栄先生に弟子入りしたくなってきます。頂上直下には、いかにも溶岩が固まりましたという大岩が登山道をふさいでいます。頂上には群馬テレビなどの巨大な通信施設が居座っていて無粋ですが、上州武尊から谷川連峰の白い峰々を望むことが出来ました。下山は15:00、その後まっすぐ帰りました。              (滝沢記)