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谷川岳雪上訓練 2009

山域 谷川岳 天神尾根
期日 2009/04/05(日)
雪上訓練in谷川岳報告

山域山名:谷川岳天神尾根(群馬県)
期  日:2009年4月5日(月)
参 加 者:L浅見 大嶋、逸見、石川、駒崎、木村(計6名)
行動記録:熊谷市役所(5:07)=谷川岳ロープウェーP(7:00)=天神平(8:05/8:30)→
     天神尾根(8:50)…雪上訓練…訓練終了(15:00)
確保しながらの急斜面の下り
 谷川岳ロープウェー駐車場に着くと外は雨、嫌な感じ。ゴンドラで山頂駅に着くと雪に変わっていて、ちょっとホッとする。すぐアイゼンを付けて天神尾根に向かう。

 ゲレンデ左斜面で、滑落停止やアイゼンでの登り下りの練習をする。自分の歩いた跡を見上げると右足が外を向いている。これだと踵で左足を引っ掛けるよと注意をしてもらう。小腹もすき一休みして、ビーコン捜索訓練、他の人はすでに黒姫山で実習済のため、私だけが行う。浅い所に埋めたビーコンでも、見つけるのに結構時間がかかった。雪崩で深く埋まっていたら熟知している人でも大変だと思う。支点の作り方も前には立木やピッケルを使ったが、今回はスノーアンカーやスノーバーを使用した。見るものすべて目新しく手が出せない。いざという時に、何の手助けもできないだろう。

 天気も回復して青空も見えてきた。昨年歩いた西黒尾根の稜線を眺めながら昼食をとった後は、スキーでソリを作り負傷者を搬出する訓練をする。昨日の例会で学習したばかりなのに、モタモタしてしまう。どうにか負傷者役を梱包して、斜面を引き上げる。次は、下へ引っ張ってみようとソリを回転しはじめると、負傷者は雪の上にずり落ちてしまった。つい皆で笑ってしまったが、訓練だからいいものの実際に起こったら大変なことだ。事故は雪山ばかりではない、ハイキングでもどんな山行でも起き得る。しっかり学習しなくてはいけないと思った。負傷者役の浅見先生は、上に下にと引っぱられ、雪の上に投げ出されご苦労さまでした。
スノーアンカーを設置する木村氏
 最後に、3分の1システムの訓練をする。梃子の原理を使い事故者が自力で動ける場合は、普通の力の3分の1で引き上げる事が出来る方法だが、なれないと難しそうだ。午後3時に全ての訓練が終了、皆がアイゼンを外したので、つい私も取ってしまったが、滑るのが怖くよちよち歩きで下山した。雪になれていない私にはアイゼンという強い味方が必要だった

 いろいろと勉強になった一日でした。皆さん大変お世話になりました。(逸見記)



………『谷川岳雪上訓練山行の総括』(浅見記)………

「朝のうちだけ小雪が降ったが、風のない穏やかな中で天神平スキー場の上の台地で訓練を行った。訓練内容は①アイゼン歩行②滑落停止③スノーバーによる支点工作と確保④ビーコン捜索⑤スキーを使ったソリによる搬出訓練⑥3分の1システムによる引き上げ。

 良かった点は数年続けて同じ時期、同じ山域で訓練できていることと新しい訓練内容を取り入れたこと。前日の学習と組み合わせたことで、時間を有効に使った訓練ができた。昨年は西黒尾根を登ったが、実践と訓練を交互に続けていくがいいのではないか。 
支点を設置
課題は、雪山シーズンの終わりの時期なので、本格的な冬山の訓練にはならないこと。

やはり、12月の始めに富士山や八ヶ岳で訓練することも必要だと思う。熊トレは冬は山スキー山行が多くなるが、当然ながら厳しい条件の冬山登山である。今後も、訓練を継続していきたい。」
 


要救助者の梱包・搬出訓練

全貌を見せた谷川岳と西黒尾根

要救助者の引き上げ(1/3法)