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秋の横尾本谷右俣から北穂高岳

アルバム

山域山名:北アルプス南部 横尾本谷、南岳、北穂高岳
期日:2011年10月8日(土)〜10日(月)

参加者 宮田、浅見(記)
行動記録
 10/8 北本5:00=沢渡10:00/11:00=上高地12:20−横尾14:30(テント泊)
 10/9 横尾5:30−本谷橋6:30−二股7:30−横尾谷カール8:30ー横尾尾根のコル10:00−南岳11:30−大キレット−北穂14:30(小屋泊)
 10/10 北穂5:30−涸沢6:30−横尾9:00/9:40−上高地13:00=北本20:00



 いつか行きたいと思っている槍穂高山スキー山行のため何度も地形図をながめていて、「雪のない時期も良さそう」と思ったのが横尾本谷右俣です。本谷橋から南岳直下までまっすぐに伸びる美しい谷です。3日間移動性高気圧の好天に恵まれ、テント泊と山小屋泊を組み合わせたハイブリッド山行を楽しみました。




 10/8(1日目)
 さすがに紅葉シーズンの三連休、10時に沢渡に着いても駐車場はどこもいっぱい、1時間ほど駐車場の空き待ちをして上高地行きのシャトルバスに乗る。

 観光客で大混雑の上高地から横尾まで明神や前穂をながめながら歩く。横尾山荘手前のテン場はほぼ満杯だったがどうにか隙間を見つけてテントを張る。夕食は8月の唐松で石川さんから教わったポトフに挑戦。暖かくておいしい。

 10/9(2日目)
 朝方は冷え込みフライシートの夜露が凍っていた。テントは張りっぱなしで、軽い荷物で出発。本谷橋から左岸の踏み跡をたどる。さっきまでの人の多さが嘘のようでこの日の横尾谷は全部で10人位だった。


 20分ほどゴーロ歩きで涸沢の出合、名前通り水流はない。更に40分ほどで二股にでる。水量は左俣1:右俣2。左俣は大キレットの底に向かうガラガラの沢。あまり気持ち良さそうではない。我々がめざす右俣はここから谷を狭めて高度を上げていく。


 今回は渓流シューズではなく登山靴なので何度かあった徒渉で靴を濡らさないように気をつけた。ストックとスパッツが有効だった。夏までの水量が多い時期は渓流シューズが良いかもしれない。やがて小さな滝を抜けると目の前に横尾谷カールの絶景が広がる。ナナカマドの葉の紅葉はややくすんでしまったが、青い空に草紅葉の広い空間があり、いくつかの大岩が点在している。そのうちの一つの上でのんびりと展望を楽しんだ。


 ここから横尾尾根のコルまでは急斜面のガレ場と草付き、落石をおこさないように慎重に登る。コルに着くと天狗原越しに槍ヶ岳の勇姿がすばらしい。天狗池からの登山道と合流して南岳をめざす。



 南岳は学生時代に南西尾根から登ったが、大キレットは初めてなので気を引き締めて北穂を目指す。10月の主稜線は気温が低く、防寒防風対策が重要。下りは南斜面なので問題はないが、北穂の登りは数日前の新雪が残っていて緊張する。幸い順層の岩場なのでカチッと決まるホールドが多く、東側に北穂の池を見ながら慎重に登っていく。



 山頂直下はよくこんな所に建てたと思う北穂小屋のテラスを目指して疲れた体を励ましつつ登った。小屋は予想通りの混雑で食事は4回戦。一つの布団に2人の状況であるが、部屋からは常念岳が正面に見える。








 10/10(3日目)
 山頂で日の出を見て、南陵を下り涸沢へ、こんなに賑やかで華やかな山は珍しい。特にテントの若者が多く、いわゆる山ガール山ボーイたちだ。行列の中を歩くのは閉口するが登山業界としては歓迎すべき現象だと思う。一時的なブームに終わらずに彼らが登山を続けるようになると良いと思う。横尾でテントを撤収し、徳沢でカレーを食べて人であふれる上高地へ下山した。楽しく充実した3日間でした。