熊谷トレッキング同人 国内山行記録
トップ 海外トレッキング 国内登山 山スキー 入会のご案内 お問い合わせ

残雪と烈風の五頭山 

個人山行記録

山域山名 : 五頭山(ごずさん・新潟県)
期   日 :2012年4月22日(日)
参 加 者 :高橋仁(単独)

行動記録 :月岡温泉7:30―登山口駐車場7:40/8:00―長助清水8:45―三ノ峰避難小屋
9:20/9:35―三差路(菱ヶ岳分岐)9:55―五頭山頂10:00/10:15―三差路10:20―
三ノ峰避難小屋(昼食)10:35/11:10―長助清水11:30―登山口駐車場12:05
<天候:薄曇り>

前日、同窓会で月岡温泉に宿泊した。コンビニで食料調達、ホテルの朝食を取り登山口に向かう。沿道は桜が満開だ。昨日は雨を覚悟して家を出たのだが、ブロッキング現象で低気圧が停滞。雨は降らないが、南からの風がものすごい。残雪も多いし、稜線が歩けるだろうか?駐車場で準備をしていると数台の車のパーティが到着。菱ヶ岳から縦走の予定を、強風で三ノ峰コースピストンに変更したそうだ。

登山口からいきなり木段。よく整備された登山道だ。ブナやクヌギなどが芽吹いたばかり。しっとり水を含んだ土にイワウチワ、イワカガミ、ショウジョウバカマ等が咲いている。子どもの頃、雪解けを待って里山で遊んだ思い出が懐かしくよみがえる。やがて残雪が多くなり踏み跡をたどる。雪の上に藪が出ていて歩きにくい。雪の中から枝がピンッ!と鞭のように跳ね上がる。あちこちに山桜の木がたくさん。つぼみは固く、花はいつ頃になるだろうか?さぞかしきれいだろうな。振り返ると眼下に越後平野が広がる。日本海と空は区別がつかない。

長助清水を過ぎ、藪は雪の下になり歩きやすい。ザクザクでアイゼン不要。急斜面を登りきると雪面広がる三ノ峰。鐘をつるした木枠がある。鳴らすといい音がする。不動尊は雪の下で見えない。避難小屋は何処かいな?と二ノ峰に向かうと雪に板かポールが突き刺さしてある。何だろうと近づくと、下に避難小屋が埋まっている。北側に入口が階段状に掘り下げてある。雪は3メートルもあろうか?中でコーヒーを飲みパンをかじる。風で窓がガタガタと鳴る。一人でいると不気味だ。

二ノ峰には赤い頭巾のお地蔵さん。不思議なことにお地蔵さんの周りだけ雪が無く土が出ている。 一ノ峰と前一ノ峰は風を避けて、北側の斜面をトラバースする。菱ヶ岳からの稜線との三差路は広くて風が強烈だ。五竜山頂上への稜線は立って歩けない。特に鞍部は烈風が吹き抜ける。四つん這いの姿勢で進む。山頂付近は雪が厚く積り、南に雪庇が張り出し、どこが頂上かわからない。ふと北側の下を見たら、木の枝に「五竜山頂上」の板が括り付けてある。よしよし、ここが頂上だ!飯豊連峰、越後平野、信濃川、阿賀野川、弥彦山が見える。しばし展望を楽しんで引き返す。風はますます強く、吹き飛ばされたザラメ雪が顔に当たって痛い!慎重に鞍部を通過する。

小屋に戻ると、朝のパーティは小屋にザックを置いて、下の斜面で雪上訓練だ。10人ぐらいかな。小屋に入ると、女性三人組がいた。地元のサトイモや雪下人参などの美味しい煮物を分けて貰って早い昼食を取る。さらに夫婦二人が到着して小屋の中は人とザックでいっぱいだ。みんなは頂上には行かず、ここで引き返すという。食事を終えて小屋から出ると、外のパーティがいない。空荷で五頭山頂に向かったようだ。雨が降らないうちに往路を下ろう。長助清水を過ぎて雪が無くなり風も弱くなりほっとする。あちこちに群れ咲くイワウチワを楽しみながら登山口に着く。駐車場には13台。私以外は新潟と長岡ナンバー。アプローチの関係で県外から来る人は少ないのだろうか。