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花と雲に囲まれた唐松岳


【個人山行記録】



◎山域山名:後立山連峰・唐松岳(2696m/長野県白馬村)
◎期日:2014年8月14日(木) 曇り
◎参加者:3人:CL金子、金子の息子(8歳)、会員外男性
◎行程 ※―交通機関、…山中の徒歩
大宮13日22:00/熊谷4:40−〈自家用車〉−花園IC−〈関越道〜上信越道〉−長野IC−八方尾根・第2駐車場7:45〜8:20−八方尾根ゴンドラ乗り場8:40−〈ゴンドラ&リフト2本〉−八方池山荘(1830m)〜9:10〜9:20(スタート/20℃)…八方池付近(2060m)10:15〜10:35…扇の雪渓の上部11:30〜11:45…丸山ケルン(2430m)…唐松山荘(2620m/15℃)12:50〜13:05…唐松岳山頂13:20〜13:30…山荘13:45〜〈昼食〉〜14:40…八方池山荘16:35(ゴール)〜16:40−〈リフト&ゴンドラ〉−ゴンドラ乗り場…駐車場−ジャンプ台見学−ぽかぽかランド美麻18:30〜20:30(解散)−長野IC−〈途中、仮眠〉−花園IC−熊谷25:00
                                       ※行動時間7時間15分

 当初は8月9〜10日で後輩の井上君も同行する鹿島槍ケ岳を計画した。ところが、後に「平成26年8月豪雨」と名付けられた原因の一端になった台風が直撃。直前に中止した。これで今年の夏山が終わるのは避けたいと、急遽都合をやりくりして計画した。富士山を登った娘も連れて行こうと思ったが、急な発熱により3人で臨んだ。この日も予報では雨マーク並びで、雨具を着る場面もあったが、実際に行動中にはほとんど降られなかった。この直後、穂高岳の増水事故など遭難が相次いだことからも、雨雲の間隙をつく運に恵まれたといえる。
 仕事を終えて熊谷の実家に帰ったのが午前1時。2時間だけ仮眠し、自家用車で出発した。そんなドタバタもあって、地図や山用ズボンを都内の自宅に忘れる痛恨のミス。同行の男性は、一足先に大宮を車で出ていた。
予報では、富山と新潟は関東地方よりは悪くなかったので、雲の流れに期待を込めた。八方尾根に着くと、ゲレンデ下部の視界は良いが、リフト終点付近は厚い雲に隠れている。ゴンドラとリフトを乗り継いで八方池山荘に着き、ガスの中を出発した。
 八方池に着いたが、すぐ近くにある池もやっと見えるような白い世界。しかも、雨がぱらついてきた。やはり雨かと雨具を着込んだところ、すぐに止んだ。しかも雲が切れ、ほんの一瞬、白馬岳方面の稜線が顔を出した。もっと晴れて、と願掛けのように雨具を着たまま進むと、見事に雨は完全に止んでくれた。
 唐松岳に決めたのは、息子が自由研究のテーマに高山植物を選んでいたことも関係した。八方尾根は学生時代に何度も歩いて花が豊富であることを知っていた。そして、予想通りの百花繚乱。ハクサンシャジン、シモツケソウ、チングルマ、タテヤマウツボグサ、タカネマツムシソウ、コマクサ……。整備された八方尾根だけでなく、唐松岳に至るまでに何度もお花畑にめぐりあった。
歩きやすいコースとあって、同じような子ども連れがとても多い。幼稚園生ぐらいにも何度も出会い、小学3年の息子には「がんばっているね」という声すらかからない。山ファミリーは、山ガールの次のトレンドになるかもしれない。3世代パーティーもいて、そんなときは「おばあちゃん」がリーダーのようだった。
丸山ケルンを過ぎたころ、不帰の嶮方面が一瞬見えた。そして唐松山荘に着くと、黒部側は晴れていて、思わず歓声。剱岳方面も、山頂は雲の中だったが、眺望が開けた。唐松のピークも目前にあり、幸運にも青空も少しだけ見えた。残念ながら白馬三山は終日お預けだったが、五竜方面の力強い稜線は顔を出してくれた。あきらめかけていた夏山の景色を楽しみながら昼食をとっていたら、既に14時半。リフトの最終時間は16時40分だ。コースタイム的にはギリギリで、2時間を休憩無しで駆け下りた。5分前に到着し、我々が最後の乗客だった。
 下山後は美麻のぽかぽかランドで入浴。長野の親族宅へ向かう同行者とはここで解散した。事実上の徹夜とあって、帰りは途中のPAで仮眠を取り、深夜に熊谷にたどりついた。             〈記・金子〉