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奥多摩・竜喰谷遡行

 
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山域山名:奥多摩・一ノ瀬川水系、竜喰谷(東京都、山梨県)
期  日:2014年7月27日(日)
参 加 者:L浅見 宮田、木下(計3名)

行動記録:一ノ瀬林道P(7:25)→市ノ瀬川→竜喰谷入渓1050m(7:30)→
下駄小屋ノ滝(8:25)→曲り滝(8:50)→中ノ平沢出合1370m(9:30/9:40)→
1480m二俣(11:00/11:15)→1510m二俣 (11:50)→遡行終了1540m作業道(11:55/12:25)→
三ノ瀬(13:20)→一ノ瀬林道P(13:50)
<天候:晴れ>

 奥多摩湖からさらに奥、丹波山村(たばやまむら)という山間の小村から林道を入った所が、竜喰谷の入渓点であった。ちなみにこの丹波山村は2010年の人口が684人だそうである。

 林道から一之瀬川の右岸へ下り、沢を渡った所が竜喰谷の分岐である。出だしからナメ状の沢床で、これからの遡行を期待させてくれる。両岸は切り立っているが、広葉樹の自然林のためか雰囲気は明るかった。この日は日本海の低気圧から大きく伸びた寒冷前線が通過する予定で、午後から雷雨が予想されていたが、この時点では気持ちの良い晴天であった。いくつか簡単に越えられる滝とナメを超えていくと、7mの滝に当たる。ここは直登できず、右から巻いた。次に現れた12m二段の滝は一見越えられそうにも見えたが、落ち口の状況がわからないので、左から巻いた。さらに直登可能な滝を2−3越えると、10メートルの滝が現れる。壁が立っており超えるのは難しそうだ。少し下った所から、右岸の巻道に取り付いた。大きく巻いてから滝の上に出ることができた。

 その後も直登可能な滝とナメが交互にあらわれて、快適な遡行を楽しむ。念のため2か所でロープを使用したが、特に危険な所はなかった。二度目のロープを片付けて少し歩くと、上流のほうから3人パーティーが下ってきた。話を聞くと、前日に大常木谷で幕営し、この沢を下降してきたとのこと。泊まりにしては装備が少なく、沢慣れした雰囲気のパーティーであった。下山時も含めて、人の姿を見たのはこれっきりであった。簡単な滝をいくつか越えていくと1:2位の二股へ到着。右手が水量の多い本流だが、下山が短くなる事を期待して水量の少ない左股へ入った。すると、藪漕ぎもなく作業道と思われる橋へ出ることができた。

 下山に使った道は林業用の作業道と思われるが、刈り払いがされており歩きやすかった。前線が近づいた影響か、稜線には雲が掛かっている。間もなく、三ノ瀬の集落へ出た。経営してるかわからない民宿と、閉鎖されたキャンプ場があるだけの、寂しい集落である。少し車道を歩いて駐車ポイントへ到着。雨に捕まる前に山行を終えることができた。

 竜喰谷は特に難しいところはなく、ナメが多い美渓であった。ガレや流木も比較的少なく、藪漕ぎなしで下山できる点も魅力である。ただし、村の過疎化は急速に進んでいるようであり、三ノ瀬の集落に人がいなくなると、林道が入れなくなる可能性があり心配である。                                (木下記)