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「風雨に見舞われた唐松岳&五竜岳」


【個人山行記録】


◎山域山名:後立山連峰・唐松岳(長野県白馬村)、五竜岳(同)
◎期日:2015年8月16日(日)~17日(月)
◎参加者:7人 【泊まり】金子ほか会員外4人:30代男性2人、小4男子、小1女子)
        【日帰り】30代男性、40代男性
◎行程 ※―交通機関、…山中の徒歩
【15日】
A:新宿駅西口・高速バスターミナル23:00バス出発―〈高速バス〉―(車中泊)
【16日】 晴れのち曇り(八方は一時雨)
A:―八方バスターミナル6:00~7:40
残り6人:東京都文京区(金子含む4人)2:50―〈車〉―多摩市(B合流)3:45―国立府中IC―〈中央道〉―安曇野IC―五竜スキー場7:05(C車と合流/金子車をデポして乗り換え)7:20―八方7:40(全員合流)全員:八方駐車場7:45…八方尾根ゴンドラ山麓駅8:00―〈ゴンドラ&リフト〉―八方池山荘8:45(1840m)~9:00(スタート/曇り)…八方池(2060m)9:55~10:10…丸山ケルン(2430m)11:10~11:25…唐松岳頂上山荘(2620m/晴れ)12:00~12:15…唐松岳山頂12:30~12:50(曇り)…山荘13:00
〈日帰り〉 山荘13:00~(昼食)~13:40…八方池山荘16:05(ゴール/雨)―〈ゴンドラ〉―駐車場16:45―八方温泉―長野駅で解散
〈泊まり〉 山荘13:00~(昼食)~13:35…最低鞍部(2301m)付近15:15~15:30…五竜山荘(2490m)16:15(ゴール/泊)~夕食17:00~就寝19:00
※累積登り標高差1045m/行動時間(同)計7時間15分
【17日】 雨
五竜山荘 起床・朝食5:40(開始は5:00~)
金子のみ:山荘7:00…五竜岳山頂7:30…五竜山荘7:55
全員:部屋を出て待機8:00~軽い昼食10:00~11:20(スタート/11℃)…白岳…西遠見山(2268m/ガス)12:20…大遠見山12:50~13:10(2106m/ガス)…中遠見山13:40(2037m/雨)…小遠見山(2007m/ガス)13:55~14:10…地蔵の頭14:40(1673m/雨)…五竜テレキャビン・アルプス平駅(1515m/雨、ゴール)15:00―〈ゴンドラ〉―エスカルプラザ15:30~駐車場16:20―B:JR大糸線神城駅―D:五竜バス停―金子は白馬滞在
※金子のみ:登り標高差324m、下り1299m/行動時間(同)4時間45分
※ほか4人:下り標高差1026m/行動時間(同)3時間40分
 夏の白馬とは相性が悪い。3年連続で夏のこのエリアを訪れたが、今年も三山を眺めることはかなわない結果となった。八方池に鏡のように映る景色を見られるのはいつの日か。
 高速バスで先着したAは「朝は三山が見えた」と言ったが、全員が合流した頃には八方の兎平より上はガスに覆われていた。観光客の間を抜け、八方池を過ぎた頃から雲が切れ始めた。丸山ケルンからの稜線歩きは青空の下で、五竜方面は中腹より上は雲の中だった。唐松山頂に着いても、ほぼガスの中。別の仲間がこの日に白馬岳から不帰のキレットを歩いていたが、午前中は好展望だったという。
 日帰り組と山荘で別れ、5人で五竜への稜線に入った。牛首の鎖場に備え、小学生にはヘルメットをかぶらせた。また、今回から8ミリロープ20メートルを用意し、簡易ハーネスで子どもをつないだ。岩場の通過時はガスは晴れており、それなりの高度感はあった。運動能力、度胸とも兄に勝る小1女子の身のこなしは軽く、スイスイと歩いていた。
 最低鞍部を過ぎる頃は一帯は厚い雲に覆われた。雨も心配したが、結局この日は夜まで雨は降らなかった。一方、八方組はリフトに着く直前に雨に降られたと下山後に聞いた。
 五竜山荘の夕食はカレーだ。子どもには辛かったようで、リクエストすると子ども用カレーをすぐ出してくれた。事前に「可能であれば甘口も」とお願いもしていたのだが、別パーティーで泊まっていた家族連れに小1女子がいたことも影響したのかもしれない。一方、テレビの天気予報は明日が荒天と伝えていた。小1と夫婦の3人パーティーは、1日目に八方―唐松、この日に唐松から五竜に至り、すでにピークを踏んでいた。「可能であれば、明日一緒に下山を」と声を掛けられた。なお、山荘では宿泊者に水は無料で提供されていた。
 翌朝、予想通り風雨が小屋の窓をたたいていた。今後の行動をどうするか。フル活用したのは気象庁のサイトだ。ドコモの携帯は電波環境が良い。6時間後までの大まかな雨雲予測、1時間後までのより詳細な予測を見比べ、午前中の早い時間に強い雨雲がこの付近を通過すると解釈した。そこで、家族連れには申し訳なかったが、「別行動にしましょう」と告げ、しばらく待機を決めた。ただし、五竜のピークは踏みたかったので、金子だけ単独で山頂を往復した。外に出ると、長野側から風が吹き上げ、顔に雨粒がバラバラと当たる。登山道は主に飛驒側を巻くようについていたので、うまく風の影響を避けて山頂に立った。当然、何も見えないのですぐに駆け下り、コースタイムの半分で山荘に戻った。
 部屋は8時には出ないとならなかったので、食堂に移って待機した。雨雲レーダーによると、午後に雨は弱まりそうだった。11時出発と決め、雨中の歩行を想定し、ラーメンをつくって早めの昼食を取った。
 子どもには安全を考慮してヘルメットをかぶらせ、完全装備で出発した。小屋を出ると、雨は小康状態だった。遠見尾根は強風を覚悟したが、風も弱まり始めていた。予測は的中した。歩いているうちに雨具が乾くほどだった。朝早く下りていった家族連れを心配した。最後のピークの小遠見山を過ぎると、再び雨が降り始めたが、無事に五竜のゴンドラ駅に着いた。帰路につく同行者と別れ、金子家はそのまま旅行に切り替えて白馬に残った。なお、翌朝も稜線は雲の中だった。                 (記・金子)