熊谷トレッキング同人 国内山行記録
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乾徳山




山域山名 奥秩父・乾徳山(山梨県 200名山 2031m)
期  日 2015年7月4日(土)
参加者 L橋本義 大嶋  黒沢 高橋仁 相澤
行動記録
熊谷5:40=R140号雁坂トンネル経由徳和P8:15/8:30−乾徳山登山口8:45→扇平月見岩11:00/11:10−乾徳山頂12:20/12:50−下山道経由避難小屋14:30/14:40−乾徳山登山口15:50−徳和P16:05=R140号=熊谷19:10 

<天気:曇り後雨>

 熊谷から140号を西に走り、秩父で最後の参加者を乗せて、さらに西に走る。荒川からは急峻な谷に入り、滝沢ダムの湖畔、トンネルを数回抜け、奥秩父最深部の豆焼橋を渡り、長い雁坂トンネルを抜ける。7月から11月は通行料無料。トンネルから数キロの徳和入口信号を西に曲がり、坂道を上り、細い道を抜けて徳和Pに着く。

 天気予報だと降水確率30%。下山まで雨が降らないことを祈りつつ登山開始。林道から登山道に入り国師ケ原までは同程度の斜度で森の中である。杉林、元畑のような場所を抜け、尾根筋になると明るくなる。数人のグループと抜いたり抜かれたり、高校生のグループがぐんぐんと抜いて行った。沢筋には2ケ所水場(銀晶水、錦晶水)があり、この季節で水はたっぷりと流れている。林床には四枚葉のフタリシズカの群落が目立つ。尾根筋には赤松、そして標高を上げるにつれカラマツが増える。国師ケ原は平坦な南斜面でシラカバの白い幹が美しく高原の雰囲気である。ここを抜け、草原状の扇平に登る。扇真ん中に月見岩があり、ここで一息入れる。風もなく気温も高くないが湿度が高いせいか汗をかく。扇平ではお花畑を期待していたのだが、ほとんど色のついた花はなく、ススキの原っぱである。レンゲツツジが少し咲く程度で、目立たない。途中で鹿3頭、4頭に会ったので、鹿の食害で高山植物が壊滅状態なのかと推測する。天気もどうにかもち、近くの稜線が動く雲の間から見え隠れする。

 扇平からは約1時間で最後の登りである。道は大岩の連続、樹木は針葉樹、苔むした岩もあり奥秩父の雰囲気である。高さ数bほど大きな鎖の岩場が2箇所あり、ずんずん登る。2箇所目の鎖場を登りきるとそこが山頂である。岩ごつごつの山頂で広くはなく、数人の登山者が休んだり景色を眺めている。岩の間にピンクのシモツケソウや黄色の花がしっとりと咲いている。雲の間から西北方向の尾根に小さな突起が黒く目立つ。「金峰山の五丈石」では・・と話され、それに落ち着いた。この岩は八ヶ岳など周辺の山からも金峰山を同定するのに目印になる。昼食をとっているとぽつりぽつりと降ってきた。早々に昼食を済ませ、乾徳山の南側を周回する下山道に向かう。山頂付近には梯子場があり、慎重に下る。道標のある場所からは針葉樹の中の急なガレ場を下る。下っている途中からしとしとと雨が本格的に降り始める。途中で雨具を着け、避難小屋着。ここで改めて雨対策をする。この避難小屋は改装されトイレには電気も付き、床もきれいでストーブもある。白い建物でおしゃれな高原の山小屋である。

 避難小屋からは一気に徳和Pまで下る。雨も降り続き、道には流れができるほどである。最後の杉林を抜け、林道を歩き、Pにはほぼ予定の時刻に到着した。

 標高差1000mほどで登り甲斐のある山でした。登山道は樹林帯、草原、岩場と変化に富んでいました。眺望と花には不満も残りますが、この時期としては、また60歳以上のグループとしてはよい山行だったでしょう。翌週、利尻岳に挑戦する者にとってはよい事前の練習登山にもなりました。
(橋本義彦)