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「下越の名峰を登る 二王子岳、朳差岳」


【個人山行記録】


山域山名:飯豊連峰・二王子岳、朳差岳(新潟県)
期  日:2015年10月18日(日)~19(月)
参 加 者:宮田(単独)

行動記録:

10/18 <二王子岳>    アルバム 

二王子神社260m(11:15)→一王子神社(12:00)→定高山994m(12:25)→
三王子神社(13:20)→二王子岳1420m(13:30/14:00)→二王子神社(15:45)
<天候:曇り、山頂は快晴>

 土曜日は遅くまで飲み会だったので、自宅を出たのは6時過ぎになってしまった。今回は明日の朳差岳がメインなので、今日は道中の山に登る予定で関越道を走る。高速も順調で、リミットとしていた午前11時に登山口に入れそうなので、登りたかった二王子岳に向かう。

 林道終点の駐車場は満杯。ちょうど下山して空いたスペースがあったのでそこに駐車。二王子神社でお参りしてから出発。小沢が流れる大きな杉林の中をしばらく行く。秋といえども昼の出発では蒸し暑い。神子石上の水場でノドを潤し、体温を下げる。一王子小屋を過ぎるときれいな紅葉の路へ。

 時間的に昼に山頂で休んで下山する登山者がちょうど降りてくるタイミングで、多くのハイカーと行き交う。バリバリ地元ヤンの長靴の方や稲刈りが終わった夫婦、山ガールに街から飛び出したデートハイク?的なカップルもいて、なかなか楽しかった。

 低層の雲上に出たら、どっしりとした二王子岳が見える。右手の遠くには五頭連峰が見下ろせて、出湯温泉ついでに五頭山ハイクもいいかと、いろいろ晩秋のプランが膨らむ。三王子神社下の水場もしっかり出ていて、ここもひと口潤す。オレンジの山頂小屋がどんどん近づき、斜面が平坦になったらカマボコ小屋の気象観測とその脇には奥ノ院。あとは平らな道を行くと二王子岳の山頂だ。2度湧水を飲んだが、ここまでノンストップで来た。

 広い山頂からの展望はまさしく第一級。残念ながら海からの湿気靄で日本海は見えなかったが、飯豊連峰がズラリと並ぶ景色は感動するほど素晴らしい。明日登る杁差岳の尾根を見定める。沢に落ちる急な尾根は紅葉の盛り。この景色が見られて大満足。山頂にある「青春の鐘」を2度鳴らし、ランチタイム。

 絶景を満喫して下山する。駐車場の車は数台を残すだけだった。昔から登ってみたかった「二王子さま」。里山というには気高い下越の名山だった。北陸に来たら、やっぱり日本海を見なくてはと車を走らせる。ちょうど大海原に落ちる夕陽を眺められた。深層湯温泉・紫雲の郷で温まり、ラーメンで腹を満たして、杁差岳登山口がある奥胎内に向かった。



10/19 <朳差岳>    アルバム 

奥胎内ヒュッテ340m(6:00)→足の松登山口470m(6:40/6:50)→姫子ノ峰740m(7:25)→
滝見場(8:00/8:10)→ヒドノ峰1080m(8:30)→イチジ峰1265m(9:00)→
大石山1562m(9:35/9:50)→鉾立峰1573m(10:20)→朳差岳1636m(10:45)→
朳差小屋(10:50/11:20)→大石山→(12:10/12:30)→滝見場(13:40/13:50)→
足の松登山口(14:50)→奥胎内ヒュッテ(15:30)
<天候:朝小雨、曇のち晴れ>

 午後10時過ぎに奥胎内ヒュッテ脇の登山者用駐車場に到着して仮眠。午前4時に起きた時には満天の星空だったが、みるみる曇天となってフロントウィンドウに小雨がポツポツ落ちてきた。乗り合いタクシー5時30分発に合わせて奥胎内ヒュッテ前で待ったが…、ヒュッテの人に聞いても、平日も運行しているはずで、特に予約はいらないはず…の返事。このエリアは携帯通じず、6時まで待っても来ないので、林道を歩くことにした。(なら、5時には出られたので最初から歩けばよかった)林道は、奥胎内大橋(ダム建設のために作られた)を過ぎると砂利道になった。頼母木大橋からの足ノ松沢は紅葉に彩られてきれいだ。足の松登山口までの林道歩きは40分ほどだった。これなら500円払ってタクシーに乗るメリットはあまりないか。

 尾根手前の御田平は、うっとりするほどの美しいブナの森。足の松尾根はいきなりの急登だが、紅葉は満開だ。一発目の急登を登り終えた姫子ノ峰からの大瀬戸川を眺める。ちょっとした岩場を越えて、滝見台に着くが滝はまったく見えず。次第にガスに覆われて視界はさらに悪くなってきた。細かいピークのアップダウンがいくつも続き、いよいよ大石山に急斜面を登る。この急登が意外に長く、辛かった。

 稜線の大石山は、風も強く寒い。間食をそそくさと食べて稜線を北上する。一旦、鞍部まで下り、登り返して鉾立峰へ。また鞍部まで下ってやっと朳差岳に取り付く。振り返れば、鉾立峰北面に少し薄日が差している。寒冷前線が通過したようだ。避難小屋を過ぎれば、朳差岳の頂きへ。飯豊の縦走路から見た時、この頂きには絶対に立ちたかったので念願が叶った。山頂も寒いのですぐに避難小屋へ下りる。小屋の中の看板には大蔵尾根をトレースする西俣ルートは通行止めとある。水場の情報もあり、まだ何とか取れるようだ。

 小屋をあとに下山へ。川入からのソロ縦走者と会う。この時期に全山縦走とは気合いが入っている。今日会ったのはこの方だけだった。大石山を下り始めたら、一気に雲が消え始め、青空が拡がりだした。眼下には、今日たどった足の松尾根。北側の足ノ松沢を挟んで対峙するアゴク峰は屏風のようで、南側の胎内尾根は圧倒的な険しさ。他の尾根と比べると足の松尾根はとても優しい尾根だ。

 紅葉回廊の尾根、展望を楽しみながらのんびり下る。滝見台からは足ノ松沢の大滝を眺め、最後の急坂を下りると御田平へ。林道は、奥胎内ダム建設のための大型ダンプが絶え間なく行き交っていた。