山スキー記録    熊谷トレッキング同人

‘メローなパウダーを楽しむ’ 尾瀬大行山

アルバム

山域山名:尾瀬南部・大行山(群馬県)
期  日:2010年2月4日(木)
参 加 者:CL宮田 SL木下 栗原昌(計3名)

行動記録:戸倉スキー場1000m(8:15)→硫黄沢橋1260(8:55/9:05)→岩峰上1550m(10:15)→1650m(10:30/10:40)→大行山山頂1772m(11:00/11:25)〜赤沢源頭1600m(11:45/12:15)→1752mピーク(12:40/13:00)〜田代が原1530m(13:10/13:20)〜戸倉スキー場(13:50)

<天候:晴れ>
 目指す大行山(だいぎょうさんと読むらしい)は、アヤメ平から南に派生する尾根上の1772mピークで夏道はない。隣の西山同様、厳冬期はドライパウダー楽しめるエリアだ。。当初計画した妙高山は、寒気低気圧の大雪予報のため回避し、天候が安定しかつパウダーが楽しめる尾瀬に向かった。沼田ですでに−12℃、今日は第一級の寒波が入っている。

 平日の戸倉スキー場は思ったより客が多い。立派なハーフパイプやジャンプ台、スキーヤーにもコンパクトながらいい急斜面があるからだろう。自分もお気に入りのスキー場のひとつである。富士見林道はスキー場内を抜けて初級者用リフト脇から奥へ延びている。林道にはスノーモービルと先週末と思われるスキートレースがある。新雪は20p程度と今週はそれほど積もっていない。

 硫黄沢はしっかりと水が流れている。橋を渡り西側をショートカットして、林道ヘヤピンから沢状斜面に取り付く。先週末のスキーヤーは大カッパ沢左岸尾根東斜面を下りたようだ。小沢を渡らずに斜面を登っていくと、結構沢が深く左岸尾根側に回るのが難しくなったのでそのまま斜面を詰めて行く。大きな枝を広げた巨木が印象的だ。次第に急斜面となり南面クラストでシールはずり落ちて消耗激しいので、シートラーゲンで登る。クトーがあればよかった。膝下まで潜るラッセルも辛い。急斜面上部には地図にない岩峰があったので、西側を急斜面を左側から巻く。

 岩峰上1550mからは緩斜面で、ブナ林拡がる美しい風景だ。あとはメローな斜面をのんびりと登っていくのみ。1700mからはダケカンバが主流となった。ちょこっと高い頂きに「大行山1772m」と記した傾いた小さな看板が樹に打ち付けてあった。せっかくだからドライバーでまっすく直す。

 さぁ、パウダーをいただきましょう。今日目的とした北面の赤沢に向かって滑降開始。素晴らしいドライパウダーに皆大声を上げながらカッ飛びます。超最高のメローなパウダーツリーランを楽しむ。滑降は斜度が緩む1600まで。赤沢の対岸にアヤメ平から南西に派生する巨大な尾根が横たわる。気温−13℃、熱いコーヒーもすぐに冷めてしまうほど寒い。食べたらすぐに出発しましょう。1752mピークまでの登り返しだ。

 1752mピークから東斜面を覗き込むが、雪質の良い北向き斜面を滑降するため、ドロップポイントまで150mほど北に移動する。正面に荷鞍山の双耳峰が大きい。眼下の田代が原に向かってGo! 所々樹間は少々密ながら、急斜面パウダーを楽しむ。最後の壁を抜けると大雪原の田代が原だ。

 ここにテントを張ったら、きっと最高でしょう。厳冬期でもアヤメ平、尾瀬ヶ原、白尾山周回ルートなどが思い浮かぶ。ゾンデで測ったら積雪225pだった。名残惜しい風景を背中に沢状斜面を南に下る。沢は水が流れているのか雪面が落ちている箇所があったので、林道上を滑る。適当にショートカットするとすぐに富士見下山荘跡に出た。あとは林道を快適に下るのみ。津奈木林道と違ってスキーもよく滑った。高い確率で良質なパウダーを楽しめる良いルートでした。               (宮田記)