期 日:2002年7月4日(木)〜7月7日(日)
参加者:CL石川 SL吉田 豊島
7/4 熊谷発10:54=羽田発(ANA869)14:10離陸=旭川空港15:30着陸=層雲峡温泉(ホテル雲井)17:20着就寝21:00
梅雨の晴れ間、福島上空は一面緑の稲田が輝いている。北海道上空にさしかかると本州の単一の緑と違って、麦の黄金色・じゃがいもの花畑・ビート・大豆など濃淡のモザイク模様の大地が広がり美しい。10日程前に高山は雪、ふもとは霜にやられ、じゃがいもの花やイタドリは茶色に変色していた。
7/5 3:35起床、天気曇、4:26タクシーで出発。クチャンペツ登山口5:00着5:16発
2〜3ケ所の丸太橋を渡り、ゆるやかな登り1時間程で急坂にさしかかる。30分の急登に大汗をかき沼ノ原入り口着6:40。ガスがかかり展望は望めなかったが、チングルマ・エゾイチゲ・ワタスゲ・ナガバノモウセンゴケが、点在する池塘のまわりに咲き、幻想的な風景だ。
登山道は真新しい木道が敷かれ、良く整備され歩き易い。 五色の水場7:50着。15分の急登で五色ヶ原に取りつく。ハイマツ帯とチシマザサの道を木道がつなぎ、高層湿原が続く。やがて工ゾコザクラ・エゾノリュウキンカ・ホソバウルップソウ・イソツツジ・キバナシャクナゲが咲き、そしてハクサンイチゲの大群落が見事。晴れていればトムラウシ山のビュー・ポイントであるはずの場所も写真の対象とならず、周りの景色のみしっかり目に焼きつける。
五色岳10:42着。ミネズオウ・イワウメ・チングルマ・チシマノキンパイソウなど咲きみだれる木道を楽しみながら歩く。化雲岳は登山道から目と鼻の先、往複で15分、ナキウサギのレリーフあり。稜線から300M下り、ヒサゴ沼のテント場着13:16。
避難小屋は二階建てで定員40名と言うことだが、ツアー客などで満員だった。テントも10張りほどでにぎやか。夕方雷雨があった。夕食はちらしずしと海藻野菜サラダ・ピリ辛ネギスープ。
20:00就寝。ツアー客は今夕食で外はにぎやか。
7/6 3:45起床、霧の中、夜中断続的にテントを打つ雨音に心配したが、新しいテントは快適そのもの、朝食は山菜ごはんと昨夜のすしごはんの残りとみそ汁。5時出発。
沼からすぐ大雪田に取りつく、踏みあとがなくなったが、私たちが今日トップだからだろうとへんに納得して雪田を蹴り込んで登っていった。後続のファミリーが私達を抜き、あっちだ、こっちだと迷いながら雪田を登り切っても登山道は見つからず、どうも聞違えたらしいともとの所迄もどる。この間一時間程費やしてしまった。
再度登り返して雪田を右に巻いてやっと分岐にたどりつく。7:40ハイマツの中に巨岩が累々と重なり素晴らしい景観。
8:10天沼着、まだ池半分は雪に埋もれていた。カッコーの冴えた鳴き声、一面イワイチョウ・エゾコザクラの群落周囲は氷河期のなごりと言われる構造土やパルサが見られる。ガレ場を30分程登るとエゾオヤマノエンドウ・イソツツジ・チシマツガザクラ・イワウメの大群落、きつい登りもしばし花々になぐさめられる。
巨岩累々を乗り越え山頂着10:15。展望はイマイチだが五色ケ原を登りたいと言う夢がかなって疲れと共にジンときた。おいしいミルクティを飲み10:45下山開始。
南面はパッと視界がひらけ奇岩のトムラウシ公園まで見渡せる。トムラウシ公園から前トム平まではエゾコサクラ・チシマキンレイカなどにしばしば足を止める。前トム平からは巨岩を飛び越え渡り歩き、ひとときも気が抜けない。一時間程でこまどり沢上部の水場に着きお茶にする。
12:40熊除けの鈴の為、ナキウサギの声を聞きのがしたがやっとここでチッチッとするどい鳴き声と姿に出会う。ここからこまどり沢を右岸・左岸と渡り、カムイサンケナイ川に合流し、しばらく下り、そこから尾根に向かって、ひどいぬかる道を斜めに横切って登る。1時間30分、これはとてもこたえた。 カムイ天上14:52着。温泉コースはひたすら下りで、トムラウシ温泉着17:20。お疲れさま。東大雪荘は立て替えられたとのことで、とても雰囲気がよく温泉もよかった。
7/7 9:00トムラウシ温泉発(バス)、10:15新得駅。レンタカーでカーナビをセットし一路富良野ヘ。
ジヤガイモの白と紫の花、黄金色の麦畑・トウモロコシ・ビート・大豆畑のゆるやかなモザイク模様の色彩がとてもきれい。病床で「富良野へ行きたいなあ」といっておられた村越先生をしのび、美瑛の丘で持参た線香を手向ける。哲学の木を訪れ先生を想い、ケンとメリーのポプラの木に祈る。
旭川空港16:25離陸、羽田着17:55 熊谷着20:15。お疲れさまでした。石川先生の綿密な計画のおかげで充実した山行ができ、ありがとうございました。 (吉田記)
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