国内山行記録    熊谷トレッキング同人

大源太川、北沢本谷 沢登り


山域山名:越後・大源太山、大源太沢北沢本谷(新潟県)
期  日:2005年7月24日(日)
参 加 者:CL木下 SL浅見 軽石、逸見(計4名)

行動記録:
7/23 林道終点の旭原でテントを張る。逸見さん持参の自家製キュウリ・トマトなどをご馳走になり就寝。

7/24 旭原駐車場(6:00)→入渓点(6:35/7:00)→大休止(10:55/11:15)→スノーブリッジ(11:40) ※ここから引き返す→七ツ小屋裏沢分岐付近(14:25)→入渓点(16:25)→旭原(16:50)
 薄曇の空。梅雨明け直後であり晴天に期待していたのだが残念。まあ、雨でないだけ良しとするか。6時に旭原を出発。歩きやすい登山道を30分ほど行くと渡渉する所があり、ここが北沢本谷の入渓点となる。水量はあまり多くないが、水はけっこう冷たい。少し歩くと高さ6〜7mの4条の滝が現れる。ここで最初にザイルを使用。右端から簡単に登れるがぬめっていた。間もなく七ツ小屋裏沢を右に分けると、水量は半分となる。やがて7m位の滝が現れた。落ち口には大量の新しい流木が詰まっている。ザイルを使用。そしてここから先やや技術を要する、釜を持った小滝が連続して現れる。両岸が立っており巻くのは難しいので、全ての滝に体当たりで挑む。クライミングに慣れていない逸見さん、軽石さんは苦労されていたようであるが、ザイルを使用して何とかクリアーしていった。次から次へと現れる滝が一段落したところで、残雪の塊が出現。ここで小休止とした。
 再び歩きはじめると、間もなく予想外の物が現れた。スノーブリッジである。6月ならともかく、もう7月後半なのでスノーブリッジは考えていなかった。今年の上越はよほど雪が多かったとみえる。かなり細くなったブリッジで、両岸の雪を支えあっているような状態であり、きわめて不安定そうである。最近崩れたらしい大きなスノーブロックが周囲に散乱しており、かなりイヤーな雰囲気であった。雪の上の安定した所を通過することにし、浅見さんが雪壁にステップを切って上へあがった。続いて木下も登ると、沢のずっと先の方まで見通すことが出来た。そこには、いま立っている雪の何十倍もありそうな、大きなスノーブリッジが続いていた。この調子だと、上の方にはまだまだ雪が残っていそうである。
 「どうしようか・・・」浅見さんと話している時、突然「ドドドーン」と轟音が谷に鳴り響いた。足元のスノーブリッジが崩れ落ちたのであった。下を通っていたら危ないところであった。これにて敗退は決定。時間的にも12時近くになっており限界である。いま登ってきた沢を下降することになるが、苦労して登った滝なので下るのも大変である。懸垂下降をひたすら繰り返して、ゆっくりと沢を下っていった。入渓点に着いたのは遅い午後が夕方になる頃であった。ぬれた沢靴を脱ぎ荷物をまとめて、ヒグラシの鳴く登山道を早足で下っていった。
 沢を踏破することは出来なかったが、それなりに充実した山行であった。予想以上に滝が多く、その通過に時間がかかってしまった事が反省点である。      (木下記)