国内山行記録    熊谷トレッキング同人

荒船山、閼伽流山(あかるさん)・神厳山(しんがんざん)
 ハイキング報告

山域山名:闘伽流山、神厳山、荒船山(長野県佐久市) 《熊谷から見える山》
期  日:2006年12月4日(月)〜5日(火)
参 加 者:CL山崎 SL新井 高野、並木、大嶋、川辺、八木、堀(計8名)

行動記録:
12/4 熊谷市役所(7:00)=本庄IC=佐久平PA=明泉寺(閼伽流山登山口・10:10)→観音堂→ 引き返し点(11:10)→登山口(12:05/昼食/12:50)=神厳山登山口(13:15)→
 神厳山前衛峰(14:50/15:OO)→登山口(16:05)=民宿(16:30)

 山崎さん宅で8名全員そろい、山崎車、大嶋車に分乗して本庄インターから高速道に乗る。横川で小休止のあと、ETC車のみ出られる佐久平SAで高速道をおり、多少道を間違えながらも関伽流山の登り口、南麓にある閼伽流山明泉寺に着いた。聞き慣れない山名だが、上信越自動車道で群馬県から佐久へ出る時のトンネルがこの山を貫き、その名も閼伽流山トンネルである。

 初日は軽い山を2つか3つ登る予定だったが、まずはこの寺の駐車場に車を置いて最初の山への登りにかかる。車も通れるコンクリートの打ってある道を登り、岩壁の下の観音堂に着いた。立派なお堂の前、岩壁の下に水が湧いている。「閼伽」とは仏に供える水の意味だそうで、山の名も寺の名もこの泉から来ているようだ。

 ここからは山道になるが、登山道は落ち葉に隠れたりして不明。道が無いと一旦戻った観音堂裏をもう一度探すと、岩壁の下をトラバースして行く道を発見。落ち葉に埋もれ、人がほとんど入ってなさそうな道であるが、リーダーのルートファインディングについて行った。道は作ってあり今朝山崎さんからもらったこの山の案内のコピーの地図を見ても違っていないと思いつつ、15分、20分とルートは不明確な状態が続く。やめようかと思い始め、先の方にブッシュが目立ってきた所でついに引き返すことにした。閼伽流山頂上はあきらめ、駐車場まで戻って、ここでお茶を沸かして昼食。空は晴れ模様から雲が多めになり、風が冷たく寒い。冬型になっており、時に風花もちらついていた。

 結局道を間違え、登頂をあきらめたわけだが、改めて山崎コピーの案内で文章をていねいに読むと、観音堂裏から急登をひと登りとある。登るルートが見つからず、高さ50メートルもありそうな屏風のような岩壁に登る筈はないという先入観がみんなにあったようだ。また、2,3時間の軽い山とみくびってか、私を含め何人かは山崎コピーを車に置き去りにし、持参していたNさんの案内を脇から斜め読みしてトラバースルートを選んだ私の迂闊さが原因の一つで、深く反省すべき点ある。

 昼食後車で移動して、二つ目の山神厳山へ。山崎コピーの案内図で登り口を探すがわからない。民家の庭先にいたおばさんに聞くと、「こちら側からは道はない。登る道はこの山並みの向こう側の谷から」とのこと。これを聞き流して、山崎コピーの案内図の点線の道をたどって登るのはここからだろうという地点に入った。山頂方面も見え、登るべき尾根も見当がっいた。

 入山禁止とある横縄をくぐって歩き始めると粗大ごみが捨ててあり、その後の樹木畑跡を過ぎると道は完全に無くなった。木々は落葉して明るく、ブッシュはない。難なく右の尾根に出られ、あとはしだいに急になるこの尾根を登って行けばよい。やがて岩場があらわれ、展望も開けてきた。イワヒバがたくさん生えた礫岩の岩をよじ登ると山頂手前の前衛峰の頂に出た。大きな石塔が設置してあり、信仰の山を物語っている。

 道無き道で手間取り、時間は3時に近づいており、この日の行動はここまでとして登ったルートをそのままたどり下山。案内図の点線のルートどおりに歩けた。全く道のない山を歩いて精神的な疲れが大きかった人もいたと思うが、適正なコースを自分で判断しながら登山できた事に何か充実感が持てて、それなりに内容のある山歩きだったと思いながら、今宵の宿泊地へと国道254号に出た。山崎さんが知り合いになったという民宿「高谷」。感じのよい宿で、料理もなかなかだった。

12/5 民宿=荒船不動(8:45)→星生峠→荒船頂上<行塚山>(10:00)→トモ岩(10:38/11:05) →星生峠御岳山(12:33/昼食/13:20)→荒船不動(14:15)=下仁田=本庄IC=熊谷(16:40)※温泉立寄り組熊谷(17:40)

 よく晴れて寒く、まわりの山々の落葉松の枝先が白い。民宿を出て少し佐久寄りに下ったコンビニで昼食を仕入れてから、荒船山の登り口、荒船不動へ。まずは星生峠へと歩き出す。所々1〜2cmの積雪もあるが、きのうに比べるときちんと道のある所は何と歩き易いことか。荒船山の最高点、行塚山には5人が寄り、3人は先に北端の展望地トモ岩に向かった。5人がトモ岩に着くと避難小屋で暖かいお汁粉が待っていた。小屋の温度計は−2℃を示し、お汁粉の暖かさが心地よい。北風の吹く岩壁の上からは、正面の浅間はもちろん遠く白い北アルプスの全貌も見えた。

 再びのんびり歩いて星生峠に戻り、兜岩山に向かい、手前の、石像のある御岳でお茶を沸かして昼食。無理しないゆっくりぺ一スの行動で、早く帰りたい希望者もあって、兜岩はやめて下山することになった。ルートは星生峠より1つ手前の鞍部から荒船不動に出る道を選ぶ。ここも1〜2cmの積雪のある所が多かったが、途中で赤い血痕がべったりついた雪が出現してびっくり。赤い雪は下山道に次々に現れ、剛毛の塊もあった。4,5百メートル歩いても血痕はまだ現れる。何か獣が他の獣を摘らえて運んだものかと思ったが、どこまでも登山道ぞいに続くので、人問が獣を仕とめて引きずって行ったものかとも類推したりしが、信仰の山で気持ちのいいものではない。

 2時遇ぎ荒船不動に下山。またお2人の運転に委ね、下仁田のコンニャク屋さんに寄り、私を含め早く掃る3人は下仁田ICから高速道に乗って熊谷へ。5人は富岡の温泉に寄ってから熊谷へ。のんびり山行を楽しんだ2日間だった。           (新井記)