山域山名:飯豊山(山形県)
期 日:2006年10月7日(日)〜10日(火)
参 加 者:CL宮田 SL木村 駒崎(計3名)
行動記録:
10/7 北本宮田邸(19:00)=東松山IC=<関越道>=新潟中条IC=米坂線越後片貝駅(0:10)
10/8(風雨強し) 越後片貝駅(5:30)=飯豊山荘(6:10)
猛烈に発達した低気圧による荒天が予想されるため、予定を一日ずらしての出発。しかし、月夜野付近から早くも雨が降り出し、不安が募る。雨は激しく降ったり、急に止んだり、リーダーによると寒気の波のせいでこのような降り方になるのだとのこと。雨の中テントを張るのはイヤだなあと思っていたところ、米坂線の越後片貝駅の高床式の駅舎の下に格好のスペースがあったので、ここからなら登山口まで30分、今晩はここにテントを張り仮眠を取らせてもらうことにする。
翌朝、駅付近の雨は小降りであるものの、まだ雲は厚い。朝食をとり出発するが、間も無くどしゃ降りの雨が降り出した。登山口に着いても雨は止むどころか風と共にますます強まる。登山口の飯豊山荘で天気予報を見せてもらうが本日中の回復の見込みなし。よって今日は山荘で停滞することに決定。早速温泉に入らせてもらい、寝不足のため午前中はうたた寝タイム。午後はたまたまテレビでやっていた「日本の名峰」を見るなどして時間をつぶす。嵐の中強行下山してきたグループがあったが、稜線はあられであったそうだ。
10/9(霧のち晴れ) 飯豊山荘(5:15)→丸森尾根735m(6:10/6:15)→夫婦清水(7:05/7:15)→
1360m(8:15/8:25)→丸森峰(8:45)→1620m(9:15/9:30)→地神北峰(9:50)→
地神南峰(10:05)→梶川尾根分岐(10:45)→門内小屋(11:10/12:30)→
北股岳(13:40/14:45)→梅花皮小屋(15:00)
二日間の行程となったので、初日は丸森尾根を登り梅花皮小屋泊まりとし、翌日は烏帽子岳を往復して梶川尾根を下山の予定で出発する。
天気予報では午後から回復するとのことであるが、まだ時折小雨が降るお天気。尾根取り付きからいきなりの急登で、木の根が張り出していたりして歩きづらい。およそ一ヶ月ぶりの登山なので足に堪える。標高差は1500m以上あるのでゆっくり登っていく。1400m付近までくると幾分勾配もゆるやかになってくる。このあたりから紅葉も鮮やかとなり写真をとった。森林限界を超えると風もあり結構寒い。地神山の稜線にでても視界は効かず、門内小屋まで黙々と歩く。小屋で昼食をとりながら天候の回復を待つ。温度計は5℃を差しておりどおりで寒いわけだ。
展望もなくこのまま進むのもつまらない、門内小屋泊まりも考えたが、まだ時間は12時半、時間はたっぷりあるので予定通り北股岳に向けて出発する。するとようやくガスが取れ始め、稜線の景色が見えるようになってきた。北股岳に近づくにつれ昨日積もった新雪も現われ、リーダーは久しぶりの雪の感触を楽しんでいた。
北股岳の頂上に立つと、飯豊本山方面の展望が大きく広がった。うっすらと白くなった飯豊連峰は何とも美しく、しばし見とれる。眼下にはまだ大きな雪渓のある石転び沢がよく見え、紅葉と相まってこちらも絶景であった。丁度我々が着いた頃が一番展望がひらけた時間帯だったようで、梅花皮小屋はもうすぐそこなので1時間あまりゆっくりと景色を楽しんだ。
梅花皮小屋は非常に綺麗な小屋で、トイレも水洗、水場もすぐ近くにホースで引かれていてとても快適、道中でも会った小国山岳会のT氏が今日は小屋番としており一人1500円を支払うがこれなら安いくらいだと思う。陽が沈むまでの間、小屋前で周囲の景色を眺めながらアルコールを楽しんだ。
10/10(快晴) 梅花皮小屋(5:40)→梅花皮岳(6:05/6:15)→烏帽子岳(6:35/6:50)→
梅花皮小屋(7:35/8:45)→北股岳(9:05/9:25)→門内岳(10:15/10:40)→
梶川尾根分岐(11:05/11:15)→1550m(12:05/12:45)→五郎清水(13:05)→
滝見台(13:25/13:45)→湯沢峰(14:10/14:25)→飯豊山荘(15:25)=北本(22:35)
朝から快晴。まずは烏帽子岳を往復すべく軽装で出発する。一昨日積もった新雪を踏みしめながらの快適な稜線歩き。場所によっては4〜5cm積もったようで昨晩のうちに硬くなっており、斜面ではスリップしないようにキックステップで注意しながら進む。事前に見たインターネットによるとこの辺での熊の目撃情報があったが、その通り雪の上にはいたるところに足跡がついていた。足跡は複数あり親子のものだろうか、既に固まっているので昨日歩き回っていたのだろう。烏帽子岳山頂で飯豊本山、大日岳へ続く稜線の眺めを楽しんだ後、小屋に戻る。
小屋でコーヒーブレイクの後、出発。今日は周囲の景色や紅葉を眺めながらゆっくり進む。北股岳や門内岳の眺めのよいピークでは十分時間を取って撮影タイム。昨日は良く見えなかった滝沢峰に続く稜線の峰々もなかなかいい形をしている。正面には?差岳へ続く稜線が延々と続いており、後ろには飯豊本山への長い稜線、飯豊連峰のスケール・山深さが感じられる眺めだった。
梶川尾根の下りでは、小国山岳会の方々が登山道の修復作業をしており、T氏にも声をかけられる。梶川尾根は土砂流出による裸地化がひどいとのこと。確かに深くえぐれてしまっていたりする所があり、丸森尾根に比べて荒れている印象であった。途中の展望ポイントでは雄大な梅花皮滝や石転び沢を眺める。下から見上げた石転び沢はより長大でダイナミックだった。梶川尾根は長く急な下りであるが、湯沢峰を過ぎると一層急な下りになり、グングン高度をさげてやっと飯豊山荘に到着した。
飯豊梅花皮荘で汗をながし、帰途につく。二日間の行程になったが、すばらしい景色と紅葉を楽しめた山行だった。いつか全山通して歩いてみたいですね。 (木村記)
|