国内山行記録    熊谷トレッキング同人

韓国(からくに)岳・開聞岳
個人山行
山域山名:霧島山(鹿児島・宮崎)、薩摩半島
期  日:2006年10月21日(土〜22日(日)
参 加 者:石川他1名
行動記録:

10/21 羽田9:15=鹿児島空港11:00=えびの高原(1240m)12:45・・・6合目(1585m)13:34・・・韓国岳山頂(1700m)13:50/14:05・・・駐車場15:05=指宿温泉17:50(泊)

(天気:晴) 以前から気になっていた開聞岳に行くことにし、さらに、霧島山も韓国岳だけなら初日に登れそうなので、日程に組み入れてみた。

 霧島山は硫黄岳、韓国岳、獅子戸岳、新燃岳、中岳、高千穂峰と続く連山である。空港へ降りる飛行機の窓から、まず西の天孫光臨の神話で名高い高千穂峰の大きな山容が目に入り、続いていくつもの大きなカルデラ、最後に今日登る霧島連峰で最高峰の韓国岳が近づき、山行への期待が高まる。

 空港からレンタカーでえびの高原の登山口まで移動。距離38kmを小一時間かかる。硫黄の臭いと白黄色の地肌をした硫黄山の登山口から登り始める。午後の時間帯のためか、下山する人たちと多くすれ違う。数百人の男子高校生の一団、子供連れの家族、若者から中高年までほとんどの人に元気よく「こんにちは」と挨拶される。

 山の南面のよく整備された登山道だが、登山者の数が多いせいか、傷んだところもある。五合目を過ぎると展望も利くようになる。えびの高原、薩摩平野を見下ろしながら登り、八合目あたりからカルデラの縁を回り込むように進んで岩と石だらけの韓国岳の山頂に着く。眺望が開け、西には韓国まで見えるのでこの名前が付いたとか。南東には霧島連山が見通せる。いつかまた来る時があれば、高千穂峰まで縦走してみたい。

 カルデラは直径900m、内側は279mの落差があるというが、斜面には木々も育ち、外側よりも紅葉が早く始まっていて、荒々しい火口の雰囲気はない。底は平地で、すぐ隣に見える池になった火口の大浪池や北側の大幡池と対照的である。
 下山し、指宿まで約3時間かけて移動する。

10/22 指宿7:50=開聞山麓ふれあい公園P(150m)8:30・・・5合目(510m)9:32・・・
山頂(924m)11:02/11:35・・・駐車場13:37=知覧特攻平和会館=鹿児島空港17:15=羽田

(天気:晴) 指宿から20分ほどで開聞岳の登山口に着く。麓から見る薩摩富士=開聞岳は見事な円錐形の山で、本家の富士山よりも正三角形に近い印象だ。薩摩半島の先端に位置し、南側は海、北側はなだらかな裾野がひろがる、一目でそれとわかる形のよい山だ。

 駐車場に車を置いて、歩き始めてすぐに二合目の標識がある。しばらくは照葉樹林の中の浸食の進んだ登山道をゆく。木々はまだ十分に青い。麓の北側から登り始め、東側をとぐろを巻くようにして一回転し、最後はまた山頂の北東側に着く。

 歩行距離がほぼ300m毎に“○合目”の標識があり、二合目から七合目までは、一合毎に標高差も100mずつあがっていく。それだけ形の整った山と言うことかもしれない。七合目を過ぎた所で山の南側に出て一気に展望が開け、ここだけ大きな岩塊の上に道が付けられている。左側は東シナ海から一気にそそり立つ緑の急斜面で、かつて経験したことのない高度感を味わう。全般的には登山道はよく整備されていて、要所には木の階段が設けられていて難しいところはない。七合目を過ぎれば、木々の背も低くなり、眼下に太平洋を眺めながら、最後の一登りでいくつもの巨岩の重なった上にある山頂に着く。展望は東西から北側に開けていて、十分に楽しみながら昼食をとる。帰りは往路を下る。

 なお、短時間ではあったが帰り道、知覧町の特攻平和会館に立ち寄り、見学してきた。
                                   (石川記)