国内山行記録    熊谷トレッキング同人

沢登り 那須連峰・苦土川、井戸沢

山域山名:那須・流石山(栃木県)
期  日:2007年9月9日(日)
参 加 者:CL浅見 SL木下 栗原昌(計3名)

行動記録:三斗小屋跡1100m(7:00)→井戸沢入渓点1100m(7:20)→15m滝(7:45/8:10)
 →10mナメ滝(8:15/8:30)→15m滝手前1330m(8:55/9:10)→トイ状滝後1600m(10:15/10:30)
 →稜線1800m(11:00)→流石山1820m(11:10/12:00)→大峠1450m(12:30)
 →三斗小屋1470m(13:55/14:05)→三斗小屋跡1100m(14:55)
行動時間:7時間55分 累積標高差:+1100m/-1100m 消費カロリー:2500kcal

<天候:くもり>
 前日に深山ダム先の林道ゲート手前でテント泊。5時起床。6時前出発。川沿いに悪路をいけるところまで行く。三斗小屋跡手前のゲートは空いていたのでそのまま通過。さらに道は荒れていく。落石あり、横切る川ありのすごい道だ。6時半ごろ三斗小屋跡着。歴史を感じさせる場所だ。先客が2,3台止まっているがどれも悪路用の車だ。準備を済ませ7時出発。

 しばらく林道を歩くと川に突き当たりそこで林道は終点。登山道は木製の橋を渡って三斗小屋まで続いているが、我々は橋をくぐり川沿いを行く。すぐに井戸沢への入渓点にさしかかる。沢沿いを20分ほど登ると第一の滝15mが現れた。先行者がいるが、直登せず右手側から高巻きしている。我々もロープを出して準備する。まず木下氏がトップで登る。次に私。若干オーバーハングしていて見掛けよりも難しい。高度感もある。恐怖を抑えながらホールドを探して慎重に登る。最後、浅見氏が支点を回収しながら登ってくる。そのまま林を登り下りして沢に合流する。

 結果的にはこの最初の滝が今回の一番の難所だった。ここから先ロープを出したのは10mのナメ滝一箇所だけで、あとは傾斜が緩かったり、ホールドがしっかりしていたので確保無しで登れた。

 この先は初級クラスの滝が連続してあって初心者の私にはありがたい。わざと水を浴びるようなルートを選んでシャワークライムを楽しむ。フェルト底のフリクションの感覚にも大分慣れてきて、前回よりも荷重のかけ方が安定してきたと思う。景色も最高だ。核心部と思われるところから空が開け、遠く稜線まで見通せる。雲も晴れてきて青空も見えてきた。小休止を挟んだ後、綺麗な景色に囲まれて至福の沢登りが続く。

 徐々に沢幅が狭くなってきて稜線が近いことを思わせる。二股を右手に折れた後、20mのナメ滝を越えると水量もぐんと減った。最後と思われるトイ状の滝を越えたところで小休止。

 1650mを越えたあたりから完全に水が無くなって、ここから稜線までは急斜面の登りだ。浮石が多いので落石を起こさないよう慎重に足を運びながら登る。11時ちょうどに稜線に出る。10分ほど稜線を歩いた後、流石山に到着。ここで昼食を兼ねて下山準備をする。

 乾いた服に着替えて12時下山開始。30分後に大峠を通過する。ここから三斗小屋までのトラバースルートは疲れた。間に3つの沢があるが、これらを越えるたびに100mくらいの登りがあり、加えて午後から湿度が上がって蒸し暑くなっていたので、沢登りの後の緊張が解けた体には堪えた。途中峠沢沿いに三斗小屋跡まで下れる近道ルートがあったが道は荒れており、100mぐらい進んで様子を見てみたが、藪漕ぎがひどく断念して引き返した。大峠から1時間25分かかってやっと三斗小屋に到着。とはいっても小屋には寄らず、分岐点で小休止した。

 ここから三斗小屋跡までの道はよく整備されており、快適に歩けた。40分ほどで朝見た橋まで来て、そこから10分ほどで三斗小屋跡に到着。沢登りよりも下山が疲れた山行でした。 (栗原昌記)