国内山行記録    熊谷トレッキング同人

甲斐駒ケ岳単独行記

山域山名:南アルプス・甲斐駒ヶ岳(長野県)
報 告 者:軽石(単独)
期  日:2007年8月13日(日)(前夜泊日帰り)

行動記録:北沢峠7:10〜仙水峠8:00/8:15〜駒津峰9:30/9:40〜甲斐駒ケ岳11:10/11:30〜
 駒津峰12:30/12:45〜北沢峠14:10 行動時間7時間

 今年のお盆山行は甲斐駒を目標とした。12日夕芦安に入り、13日7時過ぎに朝一のバスは北沢峠に着いた。8年前の秋に仙丈岳に登った時は戸台口から入ったことを思い出した。同じような標高差とコースタイム、甲斐駒と仙丈岳は北沢峠をはさんで対峙している。片や男性的、もう片方は女性的なという外観上からといわれている。あの時からいつか甲斐駒の頂上に立ちたいと思っていた。記憶にあるキャンプ場と小屋の横を通り沢沿いの道を進んだ。ゆるやかで歩きやすい。

 仙水峠に立つと摩利支天を従えた甲斐駒を見上げる格好になる。相当な迫力である。北に向きを変え急登90分で駒津峰の頂である。甲斐駒、摩利支天は目前だが一旦下りが待っている。展望は良好だ。鋸岳の向こうに槍・穂高が、そして眼を転ずると中央アルプスそして塩見、北岳と連なり栗沢山の東側はガスられていた。六方石のある鞍部まで下ると目の前が岩稜である。先に行く人につれて岩を越えていくと、巻き道と思ったこれが直登コースとわかり、途中から戻るのも面倒なのでそのまま進んだ。右手谷越しに白砂の斜面に点々と人の列が見える。

 やっとの思いで頂上についた。甲斐駒ケ岳は360度の展望が得られるがあいにくガスに取り巻かれ、鋸の稜線のほかは見えぬ。下りは巻き道を通った。滑りやすい砂まじりの道だ。駒津峰への登り返しはバテがきてスタミナ不足を痛感した。北沢峠に直かに下るコースは途中双児山を超えるが、このときもわずかな登りがきつく、今にして思えば8年前のときは初心者だった私達を案内するのに村越会長は、幾分か易しいほうをと仙丈岳を選んだのであろうか。それともあのころと比べて今回の甲斐駒がきつかったのは、自身の衰えからだろうか。峠までの700mの下りは長く感じられた。

 すばらしい景観の中に身をゆだねる一瞬の喜びとは別に、黒戸尾根から北沢峠に変更したことも結果オーライだったことで、自身の限界の自覚と反省しきりの山行だった。