国内山行記録    熊谷トレッキング同人

谷川岳天神尾根・雪上訓練山行
(栗原昌記)

期  日:2007年3月31日(土)
天候くもり 気温0℃

 天神平のスキー場は暖冬にも関わらず、他のスキー場に比べて雪量は十分。(これでも
例年に比べれば少ないだろうが・・・)ゴンドラから降りてすぐアイゼン装着。兼用靴に装着するのは初めて。普通の登山靴のほうが歩きやすいが、より実践に近い形の訓練になるようにとあえて兼用靴を履いてきた。アイゼンのサイズはシーズン前に再調整したが、完全には装着していなかったので紐の長さが足りないことにはじめて気づく。何とか固定するもいつ外れるか心配のまま出発。

 ゲレンデ脇を少し行ったところでルートをはずれ急斜面の登高練習開始。見た目よりも結構急だ。雪質も硬かったり柔らかったりで場所によって違う。普段ならバランスが崩れないギリギリの蹴りこみで登っていくが、この日は人の目を気にしてか(多人数に慣れてないので自意識過剰になっている)蹴りこみを多めに、大股にして登っていた。疲れる登り方を見かねてもっと小股で登るように指摘される。いつもと違う登り方をしていたことに気づいて、普段どおりでラスト数十Mを登る。ひと山登ったぐらいに疲れていた。

 小休止の後、緩斜面でのアイゼン、ピッケルワークの訓練。爪を全部利かせながら歩くのは今まで意識したことがなく、歩きやすいように歩いていた。何度か上り下りを往復してコツをつかんだ。普段は滑落したら死ぬようなほんとにやばい斜面でしかアイゼンをつけていないが、そんなときこそこの歩き方が役に立つだろう。

 次はゲレンデ斜面を使っての滑落後の停止訓練。これは多人数ならではと思う。一人では恥ずかしくて、また誤解されるのでできないが、練習しているといないとではいざというときの気持ちのあり方が違うだろう。飾りだと思っていたピッケルのありがたさは昨年身にしみてわかったので、この訓練は貴重だった。調子に乗りすぎて顔面を強打したこととペットボトルを落としたこと以外は。このせいか、翌日首が痛い。昼食時にまたしてもコップを忘れた。普段日帰り山行で湯を沸かすことなどなかったので頭の中の装備リストから完全に外れていた。もう最初からザックに入れておこう。

 昼食後の捜索訓練前後から何とか持っていた天候が崩れ、雪が降り始めガスも出てきた。ビーコン捜索は不謹慎ながら宝探しのようで楽しかった。会に入った以上、ビーコンとゾンデは近いうちに買おうと思うが、借りられると思ってつい後回しになってしまう。

最後の訓練はロープワーク。これらは本来知っていて当然のはずだった。なぜなら昔、父からほとんど同じ内容を教わっていたし、実際に岩登りも何度かさせられたからだ。しかし恥ずかしながらまったく忘れていた。8の字結びすら思い出せない。仕方ないので、聞くは一時の恥で8の字結びのやり方を教わった。

 アンザイレンして下山するころには視界もないくらいに天候が悪化していた。途中で落としたペットボトルを無事回収できてひと安心。ゴンドラ乗り場に到着したのは3時。心配していたアイゼンは最後まで外れなくてほっとしたが、やはり紐はゆるんでいた。帰ったら何か対策を考えよう。