国内山行記録    熊谷トレッキング同人

大台ヶ原・大峰山

山域山名:南紀・大台ヶ原山、大峰山
期  日:2008年5月24日(土)〜26日(月)
参 加 者:CL大嶋 SL軽石 堀、高橋、駒崎、木村(計6名)

行動記録
 熊谷(3:30)=行田(3:45)=羽生(4:00)=羽田空港(5:20/6:40)=関西空港(8:00)
 =大台ヶ原ビジターセンター(11:20/11:40)→日出ヶ岳(12:20/12:30)→大台ヶ原(13:05/13:25)
 =天川村民宿びわ(15:00)

 曇り、一時雨。飛行機は雲の中で展望なし。関西航空でレンタカーを借りる。はじめのうちは高速道路を行ったが、そのうち国道とはいえ山間のつづら折りの細道を奥へ奥へと進み、やがて大台ケ原ドライブウェイに入るとガスが巻きはじめる。しっとりと霧にまとわれ緑が美しく、さすが1年に400日雨が降るといわれる大台ケ原だけのことはある思いつつ進むうちに思いのほか時間がかかり、大台ヶ原ビジターセンター駐車場に着いたら11時20分になっていた。

 雨も降ってきたことでもあり、今日は日出ヶ岳を往復するだけに留める。日出ヶ岳への道は遊歩道としてよく整備されていて、植物や生態などについての説明看板が設けられている。トウヒの葉先は1本に尖り、ウラジロモミの葉先は2本になっていることを学習。コミヤマカタバミ、ワチガイソウが足もとにかわいらしく咲く。日出ヶ岳の頂上にはしっかりとした展望台が作られていて運が良ければ富士山まで望めるとのことですが、残念ながら近くの山さえ見えず。頂上には柵があり、その先少し離れた所にツクシシャクナゲが丁度咲いていたが、近々と見られず残念。大台ケ原は苔むしてうっそうとしたところと思っていたが、思いの外乾いている。ビジターセンターへ入ると今昔の写真とともに変化してしまったことの説明がありました。

 民宿まではやはりつづら折りの山深い道、途中明日の登山口を確認しつつ行きました。民宿びわの隣には日本三大弁財天の一つ、天河大弁財天社があり、能楽と関わりが深く芸能の神様として崇められお参りに来る芸能人も多いとか、民宿の名”びわ”もここからきているとのことでした。宿の窓から見えるところに田があり、丁度、神事の田植が手植えで行われました。

5/25 民宿(8:55)=行者還トンネル西口(9:35/9:40)→休憩(10:20/10:40)
 →奥駈道出会(11:08/11:13)→弁天の森(11:40)→聖宝ノ宿跡(12:10/12:20)
 →休憩(13:10/13:15)→弥山小屋(13:30)

 雨。夜中に大雨、朝になると大分小雨となったが急がずにゆっくりの出発とする。行者還トンネル西口登山口まで民宿の車で送ってもらう。登山口の駐車スペースには数台の車とバスが停まっていた。ミソサザイの声を聞きながら登り始める。昨日は遠くからしか見られなかったシャクナゲが近々と咲いているのに感激!! その後も次から次へと咲いていて見事でした。シロヤシオも丁度咲いていました。これが晴天で緑の葉の中に真白に輝くように咲いていれば目立つのですが、今日はあいにくの雨、空は白っぽいし、葉は露を宿しているしで、いっぱい咲いているのですがその割に目立ちませんでした。オオカメノキはもう花は終わりで幾つか足もとに散っていました。

 やがて稜線に出るとそこは大峰奥駈道出会、修験者の道となる。弁天の森は三等三角点のある小ピーク、ここまで登るとオオカメノキも花が残っている。足もとにコミヤマカタバミ、ワチガイソウがかわいらしく咲く。聖宝ノ宿跡には理源大師の像があり修験者道らしい。ここでは多くの他のパーティの人と出会った。ここからはまた急登、足もとの花に気を紛らわせながら登る。階段になるときつい。そして登りきったところが今日の泊まりの弥山小屋。小屋には私たちが一番乗り。昨日は土曜日ということで泊まり客が多かったとのことですが、今日は結局他には単独行の2組だけでした。

 展望が効かないので八経ヶ岳へ登るのは明日に回して小屋にいったん入って休み、あとは小屋の周りの散策だけとしました。弥山山頂には麓にあった弁財天の奥の院が祭られていました。小さなスミレ(コミヤマスミレ?)がいっぱい足もとに咲き、ワチガイソウ、ヒメイチゲ、タチツボスミレ、クリンユキフデ、そしてオオミネテンナンショウ?が咲いていました。テント場の先の八方睨にも行ってみましたが今日はまるっきり展望無し。明日に期待。

5/26 小屋(4:00)→八経ヶ岳(4:35/5:00)→小屋(5:30/朝食/6:30)→狼平(7:15/7:25)
 →休憩(8:10/8:15)→栃尾辻(9:05/9:20)→休憩(10:20/10:30)
 →天の川温泉(11:15/12:10)→民宿(12:05)=高野山奥宮(13:30/14:30)
 =関西航空(16:35/18:05)=羽田空港(19:15)=熊谷(22:30)

 快晴。朝食前に八経ヶ岳1914.9mに登る。途中鹿の食害から木を守るための柵があり、道はその中を通る。その辺りにオオヤマレンゲがあったがまだ芽が5p位に伸びただけで葉は展開していない。花は6月下旬になるとか、残念。サンカヨウが咲き始めていた。頂上で日の出を迎える。今日は展望が良い。奥駈道の峰々が見渡せる。大台ケ原もどっしりと見える。シラビソが多いが北風にあおられるのか枝を南の方向にだけ伸ばしている木もみられる。かなり立ち枯れしているところもあった。他にトウヒ、カエデが多かった。

 小屋に戻って朝食を摂り、いよいよ下り。こんな上のほうなのにミソサザイがしきりと囀る。ヒガラは近くまで来て小枝の上で遊んでいた。ツツドリ、ルリビタキの声もする。足もとに桜の花びらが散り敷いていて木を探す。ミネザクラか?ミヤマシキミが咲く。標高が低くなってもオオヤマレンゲは未だ芽吹き。階段が長く続くところがあり、このルートを登るのは厭だなと思いつつ下る。やがてブナ、ミズナラ、カエデの気持ちの良い林の中を下る。チドリノキは早くも実をつけ葉に切れ込みは無いもののカエデの仲間とわかる。途中、数ヶ所スギやヒノキの植林されたところがあり、雰囲気が一変する。ブナ林はやはり気持が良いと言い合いつつ下る。天の川温泉で一風呂浴び、帰路につく。途中ちょこっと高野山に寄る。山の上とは思えない広さ。ほんの一部しか見られず、出直してゆっくりとする必要あり。熊谷に帰り着いたのは10時過ぎ、長い1日でした。車の運転有難うございました。お疲れ様でした。                    (高橋記)