山域山名:秩父・大持山、ウノタワ(秩父市)
期 日:2008年6月14日(土)
参 加 者:CL滝沢 SL川辺 吉田、栗原幸、逸見、豊島、木村(計7名)
行動記録:熊谷駅秩父線ホーム7:00集合・三峰口行き7:12発=秩父駅下車(8:12)=タクシー
=生川登山口540m(8:30/9:00)→妻坂峠840m(9:50/10:00)→最初の急登の終わり、左カ ーブ(10:30/10:40)→岩の下(11:00/11:10)→大持山分岐点1240m休憩(11:25/11:40)→
この間大持山1294m往復→ウノタワ1080m前後(12:20/昼食/13:30)→
鳥首峠930m(14:05/14:10)→林道登山口580m(15:00)→大日堂着470m(15:30)
「大日堂」からタクシー=30分=秩父線秩父駅・解散=熊谷駅
通称「ウノタワ」は、大持山の南東に位置し、広い緩斜面に窪地や樹木のない広場がある珍しい地形の場所です。2007年11月3日の「心拍計登山」で大持山に登った際、秩父の飯塚明さんから「しぶくて良いコースですよ」と勧められたところです。今回は電車とタクシーを使って、生川から浦山まで縦走することにしました。また、後半部分(ウノタワ→大日堂)は、6月5日に川辺・滝沢の2人で下見登山をしました。
熊谷を予定の電車で出発しました。川辺さんは始発の羽生駅から、逸見さんは上熊谷駅から、豊島さんは寄居駅から乗車、合流しました。秩父駅からタクシー2台で、生方登山口まで入りました。
登りは昨年11月に登ったコースです。しかし妻坂峠から30分の急登はすっかり記憶が薄れていましたが、きつい登りでした。ここではエゾハルゼミしきりに鳴いていました。大持山の分岐点では、休憩時間の間に、大持山山頂まで往復してきました。
ここから鳥首峠方面に下りますが、両側にブナなどの広葉樹が出てきて、明るい歩きやすい山道です。ウノタワに近づくと尾根が広くなって、オトシブミなどが落ちていました。リョウブの幹に鹿の食痕が見られます。
小ピークを2つ3つ越えると、ウノタワの平坦地に到着しました。標柱が立っています。早速近くの巨大ブナを見ました。このあたりでは最大らしい幹は太く、青々と苔むしています。太い腕を谷側に大きく伸ばし、王者の風格十分です。近くにはヤマツツジが咲いていました。
平坦地の広場に出て、倒木に腰を下ろして昼食をとりました。周囲を見ると、ウノタワの平坦地は、一部は窪地、他の部分は樹木のない広場が広がって、まわりにはヤマモミジ・アカマツの樹林、尾根にはブナが見られます。窪地は大雨が降れば池にもなりそうですが、なぜ水がたまっていないのか解りません。そもそもこの平坦地は何故できたのか。下見以来考えてきましたが、石灰岩地帯であることが理由ではないかというのが、私の予測です。
松の大木には、明らかに獣が体をすりつけた跡が見られます。鹿の食痕といい、松の幹といい、この辺りには獣が沢山いそうです。6月5日の下見の時には、下の鳥首峠で鹿にばったり出くわしました。月夜のウノタワの広場は、鹿やイノシシの大集会が開かれているのかも知れません。
休憩の間に、名栗方面から数人の中年グループと単独登山者があいついで現れて、大きなブナを見て休憩しています。単独男は、そのうちモミジの下で昼寝を始めました。ここは案外愛好者が多いのかも知れません。地図で見ると名栗方面からの登山道は、車道が近くまで来ていて、短時間の登りで来られそうです。秋にはまた来たいところです。
休憩後は、浦山方面へ下りました。鳥首峠までは尾根道で、フジ・ヤマツツジ・ヤマボウシの花が見られました。ヤマボウシの花は、平地のものより緑がかって地味です。これもなかなか良いです。峠から下は、杉の樹林の中をひたすら下りますが、杉の落ち葉が厚く積もっていて、歩きやすい道です。ときとして一面の落ち葉とモミジの葉の光る沢筋は、幻想的に感じるところもありました。
林道に出てからは、沢沿いに下りますが、水量も豊かで、良い沢のように思いました。大日堂のバス停に着いた時には、既に市営バスはありませんでしたから、秩父からタクシーを呼んで下山しました。秩父の街では、「武蔵屋」の蕎麦で一杯飲んで、「地場産センター」でおみやげを買って帰りました。
後日新聞で下の句を見つけました。
遠目にも光こぼして朴の花(久留米市)小川順子(6/16「朝日俳壇」)
拾ふ人見捨てゆく人落し文(国東市)真城藺郷 (6/23「朝日俳壇」)
山法師正論吐きて孤独なる(北九州市)伊藤信昭( 同 )
(滝沢記) |