熊谷トレッキング同人 国内山行記録
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南アルプス深南部

個人山行記録

山域山名:南アルプス深南部、中ノ尾根山、合地山、リンチョウ、柴沢
期  日:2011年7月16日(土)〜18日(月)
参 加 者:新井久夫、他1名

行動記録:

7月16日:白倉川東俣林道終点(4:43)→中ノ尾根山(8:35〜46)
→合地山(12:58〜13:15)→寸又川林道(16:50)
→柴沢小屋(17:00)
〈天候:晴れ〉

 当日午前2時林道終点に到着。長かった。途中何頭もの鹿に出会う。ビールを2本飲み就寝。4時起床。準備して出発。

 出だしから急登。酒と睡眠不足と背中の荷物が応える。2泊分の酒、宿泊装備を持つのは久し振り。流石浜松市(遠州地方)最高峯。道がチャンと整備されている(上部は違った)。快調に歩いている積りだがサッパリ進まない。

2214mのピークを左に迂回する辺りから笹藪が酷く道が不明瞭になって来た。(帰りには分かったのだが)朝露に濡れた胸近くまである笹を掻き分け、掻き分け真っ直ぐ頂上目指して進む。富士山がクッキリ見える。

笹藪を1時間ほど漕いで漸く頂上到着。全く展望は無し。遠州最高峯のプレートが在るのみ。小休止後2186mのピーク目指して東北東に進路を取る。

此処からはテープは所々在るが、踏み跡は余りハッキリせず。地図とコンパスを頼りに進む。膝下位の笹で一面覆われて居て、其の下に倒木が隠れて居て、滑って転んだり、脛を打ったりし乍進む。9:26に2186mのピーク。

10:12に2104mのピークから南南東に進路を変更し尾根を下って行く。天気も良く展望が効くので迷う事は無い。テープもしっかり在る。しかし踏み跡(?)と獣道が錯綜して良く分からんので兎に角真っ直ぐに降りて行く。と、笹に滑って大転倒。の繰り返し。酒と食糧が肩に食い込んで大変疲れました。

10:52に合地山への鞍部1940mに到着。此処から連れがバテバテ。地図で想像していたよりアップ、ダウンがキツク漸く合地山に12:58に着く。休んでいると、ガサガサと音がして1名の登山者が。聞けば奈良の人で、林道のゲートから歩き、中ノ尾根山にテントを張り、ピストンで来たとの事。明日は池口岳から下山してタクシーで白倉林道迄戻るそうな。凄い、充分変態登山者の資格有りだね。

「何処に行くんですか?」「此処からリンチョウ、柴沢の出合いに降りて魚釣りするんだ」と言ったら、「コンナ人達が居るんだとの記録に写真撮らせて下さい」だって。「どうぞ」と云ったけど、わし等の方がモット変態って事?そんなこんなで彼に別れを告げ出合いに向け下降開始。

此の先はテープ、踏み跡とも全く無く(獣道?と思われる物は在り)コンパス、地図、GPSを見乍行く。倒木が酷く、大きいのは私の胸位迄在るので、右へ行ったり、左へ行ったり、尚且つ沢靴なので枯葉で何度も転倒。相当時間掛り、方法の体で寸又林道到着。長かった。柴沢小屋迄もう少し。

小屋に近ずくと矢張り人影。3名の釣り人。寸又林道は23km地点迄入れて後は17km程歩いて来たそうだ。昨年は26km地点まで入れたが年々崩落が酷く後数年で駄目だろうと言っていた。毎年2〜3回来ている静岡の人との事。

仕方ないので河原でタ―プを張ろうとしたら、くるまで林道に入れる時に持ってきた6人用のてんとが有るから貸して呉れるとの事なので、有り難く借りる事にし、設営。彼等は明日柴沢に入るそうなので、我らはリンチョウと決定。

早速河原で焚き火。人が来ない所為か流木は充分。乾いて居るので一発点火。ゴウゴウと燃えた処で私は釣りへ。アマゴ1匹、岩魚2匹ゲットし宴会へ突入。満天の星空の下、焚き火で魚焼いて飲むビールは格別であった。


7月17日:小屋(8:17)→リンチョウ沢1185m(10:51)
→小屋(11:30〜14:33)→柴沢1200m(17:00)→小屋(17:36)
〈天候:晴れ〉

 静岡組は4時頃より騒がしかったが、我等は釣りのみなので(前日の疲れと睡眠不足も有り)ユックリ起床。釣りの準備をしてリンチョウ沢へ向かう。沢は其れ程大きく無く、5,4mの竿で充分な位。両脇は岩盤、沢の雰囲気は暗い。私好みでは無い。

釣ってる処、魚を掛けた処などをヴィデオ撮影し乍3時間弱釣り上がり2人で15,6匹。昼食用に適当なサイズ(成る丈アマゴを)をキープし降る事とする。大きいのも小さいのもリリース。尺は出なかった。此の沢は岩魚メインであった。

柴沢出合い迄戻って来ると静岡組の1人が釣って居た。3人で焚き火の処に戻り昼食。また焚き火で魚を焼く。木が乾いて居るので気持ち良い位よく燃える。他の2人は既に酒盛り状態。

釣り談議に花を咲かせタップリ休んだ後、私は柴沢上流へ、連れは下流を釣る事とする。林道を15分程歩き(危険な崩落部を3ヵ所程越え)橋を渡り河原へ降りる。此方の沢は開けていて明るい。私好み。

 余り釣れても困るのでテンカラにする。20分程遣るが全く釣れない。居ないのかと思い餌に変えたら1発で岩魚。何だ居るジャン。毛バリに戻す。段々掛って来てアマゴ2、岩魚1。リリース。遅くなると嫌なので5時終了。帰る時にカモシカ1頭。

今夜は持ってきた酒全部飲み、又焚き火。少し飲み過ぎ。明日早いので直ぐに就寝。


7月18日:小屋(4:16)→合地山(8:27〜35)→中ノ尾根山(12:04)
→林道終点(14:17)
〈天候:晴れ〉

 今日がメイン。合地山まで標高差約1000m。あの倒木帯を越えて無事辿りつけるか?車に3時、遅くとも4時に着かないと、最終新幹線に乗れない。深谷に帰れない。

 暗い内に起き準備。昨夜の酒が残っている。日本酒は駄目だな〜。酒の無い分、水3l持ち出発。林道からの最初の急登が応える。一昨日降りて来た道なのでルートファインディングする必要が無いのが良い。

 登って行くと結構獣道らしき踏み跡縦横に在り適当に其れを使い乍いく。倒木帯も登る方がズット楽。何だかんだ言い乍4時間一寸で合地山到着。この分なら帰れそうだ。

 此処からはテープ、踏み跡共に在り。道の有り難味を実感。中ノ尾根山の登りがエラク長かったのを除けば殆ど問題無く、中ノ尾根山登横着。「此れで帰れる」

 後は本当の登山道を林道終点まで。「道って素晴らしい」。今迄沢登りの時は年中藪漕ぎばかりしてたんだけど、山登る様になって少しダレタカナ。

 今回は殆ど人の気配の無い山を歩き、釣った魚を焚き火で焼いて食べ、好きなだけ飲めて大変幸せでした。またここいら辺りに来たいですね〜。