熊谷トレッキング同人 国内山行記録
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北アルプス表銀座縦走 |
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個人山行記録 山域山名:北アルプス燕岳、大天井岳、槍ヶ岳(長野県) 期 日:2011年7月22日(金)〜25日(月) 参 加 者:宮田(単独) 行動記録: 北アルプスの縦走路はほとんど歩いたのだが、なぜか?超メジャーな表銀座が未踏でした。夏休みを利用して、単独テント泊でのんびりと歩いてきました。 7/22 中房温泉(6:10)→合戦小屋(8:00/8:20)→燕山荘(9:00)→燕岳往復→燕山荘(10:30)→大天荘(12:45)<テント泊> <天候;霧時々小雨> 深夜に穂高神社脇の無料駐車場に到着。2時間ほど仮眠して、駐車場4時40分発の乗り合いバスに乗車。平日の金曜日であるが、穂高駅と穂高温泉を経由して3台のバスで中房温泉に向かう。休憩所のある登山口は表銀座の玄関口、すでにたくさんの人で溢れていた。 さすがにテント3泊分の装備は重く、いきなりの急登で汗が噴き出る。人気ルートなのでたくさんの登山者が登っている。第3ベンチで先に登っていた新井浩二さん親娘に追いつく。娘さんのファッションはまさにヤマガールでした。合戦小屋前後で、松本中学生の集団登山200人以上?と遭遇、待っていてくれるのは有り難いが、長い列の生徒に「こんにちは」と言うのに息も切れ切れ。今山行の一番のピークでした。 ほとんどの登山者はまだ上がってきていないので、閑散とした燕山荘脇の長イスに荷物をデポして燕岳山頂へ向かう。霧で展望はまったくないが、コマクサの群落を楽しみながら山頂へ。まだ、2名しかいなかったのでとても静かな山頂でのんびり。下山途中で浩二さん親娘と再会。キュートな娘さんとツーショットを撮る。 すでに賑やかな燕山荘を後に大天井の縦走路へ。ここもまた静かな道、展望がまったくないのは残念だ。小さなアップダウンを繰り返し、蛙岩、為右衛門吊岩、最後の切通岩という奇岩から一気に急登を登り切るとひょこっと大天井荘へ出た。受付をしてすぐにテント設営。終わったら走るようにまた受付に戻って、生ビールを仕入れる。あ〜幸せ、おかわりしてまったりする。テントに帰ってウィスキー飲んで、やることないので2時間ほど微酔いの昼寝。夏山はこれに限る。目が覚めたら夕方近かったが、相変わらず霧は取れず、期待した稜線の夕焼けは見られなかった。寝る前にヘッドライトの回転軸が折れるアクシデント。頭に付けることができなくなったので、暗いうちの岩場行動が難しくなってしまった。 7/23 大天井岳往復→大天荘(5:40)→大天井ヒュッテ(6:00/6:20)→西岳(7:50/8:10)→水俣乗越(8:50/8:55)→ヒュッテ大槍(10:10/10:30)→槍ヶ岳山荘(11:10)→槍ヶ岳往復→槍ヶ岳山荘<テント泊> <天候;晴れ後霧> 起きると満点の星空だった。朝飯を食べて、テン場からひと登りで大天井岳山頂へ。東の大雲海から太陽が昇る。反対側には朝焼けの槍穂高。素晴らしい日の出だった。テントを撤収して急坂を下ると狭い鞍部に立つ大天井ヒュッテ。髭面の小屋番と途中で抜いた浜松労山女性テン泊2人組と談笑する。ここから西岳への縦走路もまた静か。いい気分で西岳まで1本で行く。山頂からは、北鎌尾根を従えた槍が迫力満点だ。 西岳ヒュッテから急坂を下ると悪路となり、鎖と長いハシゴの連続。水俣乗越からはギラギラの太陽を背に受けて暑い暑い。暑さバテになりそうになった頃にヒュッテ大槍へ。食堂を覗くとちょっと洒落たテーブルクロスがかけてあった。フランス料理が評判の宿で、次はのんびりここに泊まりたいな〜。さらに暑い縦走路を登り切って、槍の肩方へ。テント受付で「5−1」を指定されて設営。テント前でラーメンを作る。 食べ終えたら、デイパックで槍へ向かう。山頂でのんびりしていると、ハシゴを登り切った山ガールが万歳、万歳〜!!の声。時代は変わったんだと実感。肩に下りて、穂先を見ながら生ビールタイム。もちろんおかわり付き。テン場に戻ってウィスキーを飲んでいると、山頂で出会った新潟山岳会の女性が来て、酒を飲みながらしばらく山談義。夕方は霧に包まれてしまい、期待の槍の夕焼けが見られず残念だった。 7/24 槍ヶ岳山荘(6:05)→大喰岳(6:25/6:35)→中岳(6:50/7:20)→分岐(7:50/南岳往復/8:55)→天狗原(9:40/10:20)→槍沢(10:40)→槍沢ヒュッテ(11:50/12:10)→横尾(13:05)→徳沢園(14:05)<テント泊> <天候;晴れ後くもり> 朝起きると強風と霧で、盛夏としては寒い朝だった。肩でジッと待っていると、一瞬だけ槍の穂先が姿をみせ、右手から赤い斜光が霧間から差し込んで幻想的な風景を見ることができた。強風に飛ばされないようにテントを撤収。大喰岳山頂でしばらく槍の穂先を待つが霧は晴れず、中岳へ向かう。稜線の霧が次第に薄くなり、眼下の東斜面カール群を偵察。素晴らしい斜面だ。山荘ベースにカール滑降三昧の仮想計画を立てる。しばらく中岳山頂で待っていると、霧の滝雲の上に槍の穂先が姿をあらわす。素晴らしい。何と見事ななんだろう。30分も山頂を離れられなかった。 中岳をあとに穂高連峰を正面に稜線散歩。天狗原分岐に荷物をデポして南岳へ向かう。山頂で休んでいると、なにやら大きな機材を持った人達と、どことなく山ヤさんと雰囲気違う男女2人が山頂へ来た。バイトらしきお兄ちゃんに聞くと、山渓DVDの撮影隊とのこと。これはおもしろいと、しばし撮影手順を観察。中岳方面から山頂へ立つ瞬間まで3カット。山頂で素晴らしい景色だね〜とマイクでしゃべっているカット。女性のモデルはきれいでした。 分岐まで戻って、コルへの急坂を下る。横尾谷本谷右俣も最高の山スキー斜面。秋の紅葉時期には、右俣からコルに登るのも楽しそうだ。昨年の秋は荒天で中止したので、次回はここから来よう。氷河公園の池は、まだ半分雪で覆われていた。池の水は冷たい!その脇でラーメンを作って、デザートには氷河公園で食べるために持ってきた至福のフルーツ缶を食べる。幸せだ〜。それにしてもここからの槍の穂先は見事だ。高校1年生の時に初めて買った山渓の表紙?か巻頭のグラフ写真はこの景色だった。山を登り始めて29年、やっとこの場所に来たのである。 氷河公園から槍中岳稜線の斜面もしっかり目に焼き付けながら、大きな雪渓を2箇所トラバースして、グッと登山者が増えた槍沢登山道に合流。槍沢ヒュッテでは20名以上の韓国人ツアー、やっぱりみんなキムチを食べていた。あとは黙々と歩いて徳沢園へ。 時間的にはこのまま上高地から今日中には家に帰れるのだが、この徳沢園の草原にテントを張るのが学生時代からの夢だったのでもう1泊。前穂東壁が見える場所にテント設営。う〜ん満足。まずは氷壁の宿・徳沢園併設の「みちくさ食堂」へ。もちろん生ビールを注文。やっぱりビンのジョッキはうまい。それと手作り豆腐もオーダー。3日間ジフィーズばかりでまともな食事を食べていなかったので、最高に旨かった。ビールおかわりして微酔いでテントへ戻る。もう昼寝しかないでしょう。木影にマットひいて寝転がる。薄目を開けると前穂東壁、これもやりたかったな〜。隣のファミリー登山者の奥さんも旦那さんに、「ここにテント張るのって、夢だったもんね〜」と同じようなことを言っていた。 4時になったので徳沢ロッジで入浴。ここでまた幸せ〜。さっぱりしてすぐに「居酒屋みちくさ」へ。もちろん生ビールを注文。2杯目を飲んでいると、風呂であった男性が来たのでいっしょに飲み始める。話を聞くと、昨年から山に目覚めてしまった42歳の山ボーイであった。今回が初のテント山行で槍に挑戦。ピークスが愛読といい、昨今のブームをまたまた感じました。彼曰く、山渓は専門すぎてあまり読むところがないらしい。では岳人なんて論外か。そこで、自分の記事が時々出ているよとしっかり宣伝しておいた。「岩と雪」みたいに廃刊になったら大変だから。彼は新潟県三条に住んでいるが、10年前くらいに熊谷担当の営業をしてたらしく共通の話題も多数。もともとサイクリニストで日本中やニュージーランドを走り、冬は基礎スキーと草レースを楽しんでいると。三条とくればスノーピークの地元、テントはもちろんスノーピーク製で、スノーピーククラブという会員組織もあるらしい。スノーピークは金物屋で創業したが、2代目の社長が山が好きで、これからはアウトドアだと事業をシフトしていったらしい。 そんなこんなことを話していたら、ジョッキ何倍(片手でおさまる?)おかわりしたか、かなり酔っぱらって閉店の8時になってしまった。カウンター係りのショートカットのお姉さん、町の居酒屋のノリでお騒がせしました。すみません。もうお湯も沸かす気にならず、そのまま就寝。 7/25 徳沢園(6:10)→明神→上高地(7:35) <天候;くもり時々晴れ> 徳沢園の朝は何ともすがすがしい。のんびり朝食を食べてテント撤収。時々雲間から前穂東壁が姿を見せる。昨日話した山ボーイと元岩ヤの男性に挨拶して上高地へ向かう。明神辺りから上高地一番バスで上がってきた多くの登山者とすれ違う。河童橋の五千尺ホテルでワサビコロッケとヨーグルトジュースを買って、のんびり穂高連峰を眺める。何度見ても、この景色は最高だ。 その脇でShinsyukanの文字Tシャツを来た高校生が目に入り、顧問の先生に話をしてみたら行田進修館高校であった。顧問の先生と初めてお目にかかったが、熊トレ会員と何人も知り合いで、自分のことも知っておられてしばし談笑。朝発2番目のバスと高校生以来となる松本電鉄に乗って、すっかり近代的になった松本駅で蕎麦を食べて、大糸線もこれまた高校生以来か。夏の観光シーズンで結構混んでいた電車を穂高駅で降りて、駐車場まで約5分歩く。天気がよかったので、駐車場でテントを乾かしてからのんびりと家路に着いた。 |