熊谷トレッキング同人 国内山行記録
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北アルプス高天原、雲ノ平

個人山行報告

山域山名:北アルプス:高天原、雲ノ平+水晶岳、鷲羽岳、薬師岳
期  日:2011年9月17日(土)〜19日(月)
参 加 者:新井久夫(単独)

行動記録:
9/17 折立駐車場(6:25〜7:05)→太郎平小屋(9:09)→
薬師沢小屋(10:40〜55)→高天原峠(13:20)→高天原山荘(14:02)→竜昇池、夢ノ平→高天原山荘(16:00)
〈天候:雨後曇り後雨〉

 有峰林道のゲートに5時40分頃到着。前には9台車が停まって居るだけ。3連休なのに。皆台風で止めたね。駐車場に到着。結構空いている。準備をしだすが、雨が強いのでテント泊は止めて小屋泊とする。そうすると雲ノ平山荘より高天原山荘の方が良いと考え大東新道周りで行く事とする。

 登り出すが樹林帯なので合羽を着る程では無い。他の登山者は皆着てたけど。今年はもう此処も3回目なので慣れた物。一等三角点の手前で合羽を着る。此れから上は木も無いし風が強くなるからね。しかし雨は段々止んで来て薬師岳も綺麗に見える。

 太郎平小屋は閑散としている。水晶も黒部五郎も見えない。流石に此の天気では来る人はそうは居ないだろう。高天原山荘の予約をする。

 サッサと薬師沢小屋に向かう。一寸下ると雨、風共に止み青空も顔を見せだす。合羽を脱ぐ。後はダラダラな道を行くだけ。

 薬師沢小屋の前のテラスには5名(4名と単独)の登山者。河原には2名。4名の 私だけ高天原山荘に向かい他は全員雲ノ平山荘に行った。

 カベツケガ原を行く。殆ど沢歩き。黒部川は美しい。「来年以降何時の日か上の廊下に来たいものだ。来れるかな」などと考え乍歩く。途中小さな水溜りみたいな処に岩魚1匹、約25cm。その後デカイ淵にデカイ岩魚が3〜4匹。余り魚の影は見えない。有名処だからね。

 A沢を越えると右岸は切り立っている。アソコが梯子か?そばに行くとしっかりザイル、鎖、梯子が整備されて居て危険は其れ程無い。此処で降りて来る人に会う。薬師沢小屋から高天原山荘迄で唯一会った登山者。「マダマダありますよ。3時間は掛るでしょう」と言われて「そんな掛らんでしょう」と思ったけど結構キツクテ、ウンザリして2時間も掛りました。

 その先のB沢から登り。渡渉時水量が多ければずぶ濡れだね。今日は平気でしたけど。後はC沢、D沢、E沢と続くのだが、登ったり降りたりのトラヴァース道で非常にやる気が削がれる道でした。ガスって居て展望は全く効かないし。晴れてれば薬師岳東尾根とか見えるだろうから少しは違うと思うんだけど。

 相当飽き飽きした処へ突然高天原峠の標識が。全く「峠」と云う感じはなかったね。下って行って岩苔沢を越えた辺りから雨が。先が分からないので合羽を着る。岩苔乗越への分岐を過ぎるともう小屋でした。水晶岳が良く見える。頂上も。そんな酷い雨で無くて良かった。

 小屋は1名登山者が居るだけ。小屋の人は居ない。ザックが3ツ程置いて有り、温泉に行ったらしい。私も温泉に行く事とする。

 温泉に着くと男女2名が女性風呂から出て来た。中々優雅ですな〜。竜昇池、夢ノ平15分と書いてあったので当然行きました。

 樹林帯を越えると赤牛岳が目の前に。良いね〜。道が有ると思われるドンズマリ迄行ったけど標識も無いし、まあ此処らが夢ノ平なんでしょう。非常に綺麗な処でした。竜昇池に戻る。結構デカイ。水晶岳が眼前に見えて実に幻想的。凄く得した気分。

 温泉に戻ると2名入って居る。若い方は新穂高からで、三俣か双六でテント泊して来たとの事。「昨日は凄い天気でしたよ」と言ってた。もう1人は室堂からスゴの小屋に泊まって来たとの事。「中々休みが取れないので先週も此処に来たんですよ」と訳の分からんこと言ってました。温泉は良かったです。強く無くて。私こう見えても強い温泉駄目なんですよ。

 小屋に戻ってチェックイン。若いお兄ちゃんに「明日は何処いくんですか?」と聞かれ「岩苔乗越から水晶岳行って、雲ノ平経由で折立まで」と言ったら、此の親爺頭可笑しいんじゃないって顔されてしまいました「まあ天気次第ですよね」とお兄ちゃん。「駄目なら薬師沢小屋でも太郎平小屋にでも泊まりますよ」と私。(翌日鷲羽岳も追加したけどチャンと折立迄帰れる時間に太郎平小屋に着きましたよと電話してやりたい位でしたけどね)

 「2階の部屋です。今日は空いてますから好きな処に寝て下さい」。2階に上がってみると本当にガラガラ。私は31番に寝たんだけど、全部で32番迄で其の下にA、Bと書いて有ったから多分64名寝かすんだろうけど、居たのは私を入れて7名だけ。嬉しくて布団を2枚敷いてしまいました。

 食事をしたのは8名のみ。自炊して居る人も居ました。食事後ストーヴの処で飲んでるとサッキノ2週続けて此処に来ている人と浜松から来たと云う53歳の人とでプチ宴会。

 2週連チャンの人も相当でね、太郎平小屋から此処まで4時間30分っていってたし。浜松の人は烏帽子に上がってテント泊。此処に来て明日は温泉沢の頭から読売新道を降りるって。テント担いで。男だね〜。テレマークスキーしていて熊谷の榎本さんと云う方と良く行くって言ってましたよ。

 8時消灯。ぐっすり寝ました。
 

9/18:高天原山荘(6:05)→水晶池(6:37)→岩苔乗越(7:40〜53)
→水晶岳(8:38〜53)→ワリモ北分岐(9:38)→鷲羽岳(10:11〜15)
→岩苔乗越(10:47〜55)→祖父岳(11:18)→
雲ノ平山荘(12:03〜16)→薬師沢小屋(13:44〜55)→
太郎平小屋(15:43)
〈天候:晴れ〉

 朝起きれば快晴。5時30分からの朝食を済ませ6時過ぎに出発。昨夜のんだ連チャンと浜松は既に出発して居た。岩苔乗越への分岐を左に曲がり水晶池を目指す。凄い天気で後ろを振り返ると薬師岳の山肌が真っ白に輝いている。陽に当たる処では暑い位。

 水晶池は水が三分の一位無く、乾いて居る感じ。しかし水晶の頂上が見え中々の景観。先を急ぐ。樹林帯で展望はゼロ。暑い。

 樹林帯を抜けると岩苔乗越が見える。此処からは沢筋を登って行く。昨日の雨で結構チョロチョロ流れて居る。最後の急登を登り切り乗越到着。

 サブザックに必要な物を詰めザックにはザックカヴァーをして隅に起き水晶目指し出発。昨日悪天候だった所為か人は少ない。段々高度が上がって来ると、槍が見え出す。此処まで来ると流石にデカイ。来週登れるのだろうか?富士山迄見えて来た。

 水晶の小屋迄来ると後ろ立山連峰が全部。黒部五郎岳に雲が掛って居る以外は360度の展望。水晶岳へと急ぐ。

 水晶岳の頂上に着いても360度。剣、立山、白馬から富士山、槍、薬師、赤牛黒部五郎以外は全て。お盆に来た時はガスの中だったのでトテモ嬉しい。水晶池が見えなかった。三角点の方に行かないと見えないのかな。先が有るので次回に取って置こう。

 ワリモ北分岐に9時38分に着いたので鷲羽岳に行く事とする。30年以上前に行ったはずだが全く記憶無し。今回も何故100名山なのか良く分からんかった。1時間一寸で言ってこれるかと思ったが矢張りもう一寸掛って仕舞いました。

 岩苔乗越に戻り祖父岳へ。五郎方面の雲が晴れて来た。五郎はデカイ。格好好いし、良いね〜。大好きだ。

 雲ノ平へ向かう。12時までに着くと思ったら、なんと、キャンプ場への道は通行止め。(私の持っている地図だと道が有ったんだけど20年近く前の地図でした)グルット右から回って行ったので一寸時間超過。

 水晶岳をバックに薬師沢小屋に向かう。本当に今日は天気も景色も良くて気分が良い。人にも殆ど会わないし。

 此処の下りが一番キツカッタ。苔の生えたデカイ岩の下り。滑りそうで嫌でしたね〜。ヒーヒー言い乍薬師沢小屋到着。

 3人の釣り人が酒飲んでました。「全く釣れ無かった」そうです。「昨日大東新道下ったら、デカイ淵にデカイのが泳いでたよ」「ああ〜、分かるよ、其の淵、夕方になると何匹も出て来るんだよ」分かってても釣れ無いんだね。有名処は。

 此処に泊まろうと思ったけど、時間も早いし太郎平小屋に行く事とする。あと釣り人が酔って魚の話しするのを聞くのも癪だから。

 此処からはノンビリ。4時までに着けば好いんだから。途中テーブルの有る処で休んで薬師見たり、雲の平方面見たり。していたら前方から体格の良い男の人がフーフー言い乍遣って来る。リュックには「黒部源流の岩魚を守り会」と。

 「釣りですか?」「ええー」「どうですか?」「NTTの人達が何人かはいったみたいで」「ああー、下に居た人達は1匹も釣れ無かったって言ってましたよ」と適当に話して別れました。此処まで来るんだったらもっと連れる処あるのに。矢張り黒部川源流で釣りしたいのかな〜?

 薬師峠に行く最後の沢の橋を渡って登りに掛る処で、もう一度沢に岩魚が居るか見に行く事にする。河原に降りると、足跡が。釣り師かな?少し先の淵を覗くと、居ました。岩魚チャン。25cm位のが定位している。もっと上流に行けば居るんだろうけど、釣りしに来た訳じゃあ無いから戻って小屋へ。

 小屋は空いてました。三分の一くらいかな。食事したのが50人位だから。食事と時、斜め前に「100名山小父さん」が居て講釈を聞かされて閉口しましたけど。

 食事後NHKの天気予報見てたら、前橋ハイキングクラブ(?だったかな)の人が私の前に来たので話ししたら、其処の会の会長さんが@群馬県境一周を遣っていて碓井峠付近だけ残っていると云う事。ジャンクションピークから巻機と其の先が藪が酷いけど池塘がトテモ綺麗なので積雪期で無く態々無雪期に単独で行った事。A2500m以上の名前の付いて居る山(160幾つか有ると言ってましたが、ネットで見たら丁度150でした。私は90行くつしか登って無かったです。)を登って居て140幾つか登った事―など非常に面白かったです。

 遣る事も無いので8時頃就寝。明日の朝晴れを祈って。



9/19:太郎平小屋(5:19)→薬師岳(6:36〜7:00)→
太郎平小屋(8:04)→折立駐車場(10:01)
〈天候:晴れ〉

 御祈りが通じたのか快晴。サブザックに荷物を詰めて出発。ヘッドランプは不要。小屋から一寸登ると槍が見え始める。水晶から五郎迄全て。早く登って赤牛、剣、立山方面が見たい。焦ってもペースが其れ程上がる訳で無し其れなりに行く。

 薬師の頂上に近づくにつれ段々ガスが。水晶、赤牛の稜線から立山方面は全く見えず。仕方ないので軽く食べ乍待つ。待った甲斐あり剣、立山方面のガスがサーット晴れ其の姿を現す。皆さん喜んでました。

 寒くなって来たのでサッサと下る。太郎平からは何時もの道。カンカン照りで暑い暑いを連発し折立まで。

 今回も完全燃焼でした。