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アルプスと日本海をつなぐ栂海新道

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山域山名:北アルプス 栂海新道(朝日岳、さわがに山、犬ヶ岳、白鳥山)
期  日:2011年9月23日(金)〜9月25日(日)
参加者:駒崎、新井浩

行動記録
9月22日(木)
江南(20:15)⇒親不知観光ホテル前駐車場(2:05)車中泊

関越道、信越道、北陸道を乗り継ぐ。大雨の為、糸魚川で北陸道通行止との表示があり、手前のSAで様子をうかがうが情報が無く、仕方なく国道に降りるが渋滞している。数時間前まで国道も通行止めだったらしく、後でわかったが、もうちょっと早く着いた人たちは通行止めで断念したとのこと。幸運に恵まれ、2時間ほど遅れて駐車場に着く。走行距離305km


9月23日(金)
親不知(6:00)⇒北又小屋(6:55/7:15)→イブリ岳1791m(11:00)→夕日ヶ原(12:05)→朝日小屋(13:10)

<天候:曇り/雨>

朝食を取り、予約していたタクシーを待つ。予定通り6時に出発。相乗りとなり、タクシー代12,500円を4人で割ることに。運転手さんのガイドを聞きながら、一時間ほどで北又小屋へ到着。すでに20人くらいの人が用意をしている。身支度をして、北又ダムのすぐ下のつり橋をわたり登山道へ。樹林帯の急登が続くイブリ尾根を登る。1合目から順に表示が出ており、わかりやすい。4合目付近で雨が強くなったので合羽を着る。少し蒸し暑い。10合目がイブリ山の山頂。しばらく登ると夏の間はいっぱい花が咲いたと思われる草原状の夕日ヶ原。なんともいい名前だ。小雨が白く舞う雪に変わる。寒いはずだ、休んでいると体が冷える。木道を前朝日を巻くように進むと、ガスの中に赤い屋根の朝日小屋が見えて来た。約6時間の工程でした。
受付を済ませ、乾燥室に衣類を干す。食堂で一杯やりながら時間をつぶし、17時から夕食。食堂はいっぱいで、60名ほどで盛況。夕食はなかなか豪華です。明日で小屋締めなので、骨酒がふるまわれ、管理人の清水ゆかりさんの話を聞く。明日は栂海小屋が30名を超える宿泊者になるとのことなので、なんとしても白鳥小屋まで行こうと相談した。消灯時間前21時頃に清水ゆかりさんが、外は雪に変わったらしく11年ここに居て初めてこんなに早く雪が降ったと騒いでいました。


9月24日(土)
朝日小屋(5:30)→朝日岳2418m(6:30)→長栂山(7:35)→黒岩山1624m(9:40)→さわがに山1612m(10:50/11:25)→犬ヶ岳1593m(12:30)→栂海山荘(12:40/12:55)→菊石山(14:30)→下駒ヶ岳1241m(15:05)→白鳥小屋1287m(16:25)

<天候:晴/曇り>

5時前に朝食を取り、外に出ると、昨夜降った雪がテーブルの上にうっすらと残っている。清水ゆかりさんが、木道は滑るから、横を通るようにと話をしている。朝日岳に向って出発。木道は案の定雪が固まっており滑るので横を歩く。登山道脇の笹の葉には雪が残っている。振り返ると遠くに朝日を浴びた剣岳が見え、赤い屋根の朝日小屋が小さくカワイイ。1時間ほどで朝日岳の山頂着。20名ほど居てにぎやか。栂海新道を行くのだろうか。のろのろでは困るので、先に出発する。これから進む尾根が先までずーっと見える。直ぐに蓮華温泉への分岐を右に見送り、なだらかな長栂山。この前後では小さな池に氷が張っていた。眼下に日本海沿岸の街並みが見え、その先には日本海が広がっている。この長栂山から黒岩山の間は、いくつもの湿原が広がっており、花のなごりが見られた。夏に来たらお花畑がきれいであろうが、暑さとの戦いになるのではと感じた。草紅葉が始まっているが、紅葉にはもう少し時間が掛りそう。小さなアップダウンを繰り返し黒岩岳に到着。ここからは見晴らしのよい尾根道を進む。さわがに山の手前では、犬ヶ岳、その肩にある栂海山荘が見えるが、まだだいぶ遠い。少しづつ近くなる犬ヶ岳を確認しながらやっとさわがに山。昼食を取る。このころからガスが上がってきて、遠くが見えなくなってきた。ここからも稜線を忠実にトレースするルートで、ナナカマドの赤い実を見ながら犬ヶ岳を超え栂海山荘へ。この時点で12:40なので白鳥小屋まで行くことにする。山荘裏から急降下をし、やがて菊石山。このあたりのブナ林は素晴らしかった。途中の黄蓮の水場はパス。この後も登ったり降りたりの繰り返しを何度となく繰り返して下駒ヶ岳を通過。時折見える白鳥山が近づいてくるの励みに黙々と足を進める。白鳥山の手前標高1200m付近の右に下る踏み跡を下り水場へ。2〜3分で岩から出ている良い水場が有りました。たっぷり補給し、重くなったザックを背負い10分ほど急登を登ると目の前に白鳥小屋が現れました。16:25着と意外に快調に来られたと安堵。中に入ると、1階に先客3名居たので、2階に上がり独占。のんびりした後、屋根に上がり、能登半島に沈む夕日を見た後夕食となりました。


9月25日(日)
白鳥小屋(6:55)→坂田峠(8:35)→尻高山677m(9:10)→二本木峠(9:45)→日本海(11:00)
<天候:快晴>

2階の窓から日の出を眺め、朝食を取り身支度。屋上に登り昨日歩いて来た長い稜線を目で辿る。よくもあんな遠くから歩いて来たものだとひとりで満足する。反対側には日本海は直ぐそこに見える。もう少しで海だ、がんばるぞ〜。ぶな林を急降下し、坂田峠に出る。舗装道路を横切り尻高山。このあたりもブナ林が美しく、木々の間から日本海が時たま見え、海が近いことを実感する。二本木峠辺りでは植林が出てきて、人里が近い雰囲気。やがて車の音がするようになり、出発地点の親不知観光ホテルの前に出る。この登山口には、『アルプスと日本海をつなぐ栂海新道登山口』の標識が立っている。ここからは、海まで階段を下るだけ。はやる気持ちを抑えて階段を一歩づつ降り、やがて、日本海。やった〜!波打ち際まで行き、海に手を入れなめてみる。しょっぱい。

朝日岳より約14時間。栂海新道制覇!

この後、親不知観光ホテルで風呂に入り、能生の道の駅でカニを食べて帰途につきました。