熊谷トレッキング同人 国内山行記録
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鳥海山



山域山名 鳥海山(山形県側)
期日 2012年7月28(土),29日(日)
参加者 CL高橋仁 SL大嶋 新井勇 黒澤

行動記録
28日 熊谷7:55=羽生IC=酒田みなとIC=鳥海高原スカイライン終点15:05/15:25−滝ノ小屋15:45(泊)

29日 滝ノ小屋4:30−川原宿小屋(朝食)5:40/6:10−大雪渓−伏拝岳8:15/8:25−大物忌神社8:55−新山頂上9:25−大物忌神社(昼食)10:00/10:40−伏拝岳11:00−滝ノ小屋13:25−スカイライン終点13:47=鳥海山荘(入浴)14:25/15:00=熊谷22:15

 独立峰の鳥海山は登山コースが幾つもあるが、今回のコースは南側の鳥海高原ライン終点の駐車場から頂上を往復して来るルートで、企画者は高橋仁さんである。当初は駐車場から1時間半登った所にある川原宿小屋に1泊して頂上往復を考えていたが、この小屋が今営業を止めていることが判明して,手前の滝ノ小屋に泊まることになった。これにより1日目は歩程20分のみ、2日目が6時間半とアンバランスになり、初日の熊谷発は8時でよいということになった。

 車は大嶋パジェロで、運転は大嶋、高橋、黒澤の3人が交代でした。鳥海山へは大嶋氏は積雪期にスキーで来ているが他の3人は初めてである。



 1日目
 運転の3氏は長距離運転にも慣れているようだが、やはり北半分は秋田県という鳥海山は遠い。空模様は暑い夏空である。酒田平野に近づき、一時鳥海の中腹の雪も見えたが、全般的には山で雲がどんどん発生している。

 高速道を下りた後、コンビニを見つけて明日の朝食、昼食などを仕入れて、鳥海高原スカイラインを登っていく。山頂方面は見えない。駐車場からは広い整備された道を20分歩いて宿泊地滝ノ小屋に着く。近辺はガスがかかっており風が強い。今日下山してきた人の話では、山の上は吹き飛ばされそうな強風だったという。



 2日目
 この日は8時間の行程をこなして熊谷まで帰ることになるので,起きてすぐ出発する。朝食は途中でという事になっている。4時半に小屋を出るが相変わらずガスがかかって風も吹き続けている。少し暗い気持ちでひたすら登る。周囲は背丈くらいの低い広葉樹で、すでに高山帯の様相である。クルマユリなど、高山植物・花はよく目に入る。

 1時間余りの登りで川原宿小屋に着き、お湯を沸かして朝食とする。急に雨が強まり早々に食事を切り上げて雨具を着けたが、着終わった頃にはほとんど止んで,結局この日降られたのはこの時だけだった。

 この後は標高差600mをひたすら登るが、途中大きな雪渓が2つある。軽アイゼンは昨日駐車場で「今回は不要」と判断して,みんな車に残してあるが、来てみると朝は雪が固く、持参した方が安心して登れたかなと思えた。一応無事通過する。ガスは時々晴れて数百メートル先までも山肌が見えたり、雪渓やこれから登るが斜面が大きく見晴らせたり、雲の切れ間に青空が見えたりする。雲は鳥海山にだけ湧き上がっているらしい。花の百名山にも入っているだけに途中可憐な高山植物たちも目を楽しませてくれる。

 今回企画した高橋氏は、初めて歩くコースの状況がよく頭に入っているのに感心する。特にガスのかかった時のここの雪渓でのコースの取り方など現地で説明を聞くとよくわかる。最近は気楽な気持ちで参加してしまうことが多い私など、平素の学習の手を抜くなと反省させられる。

 出発から4時間近くで外輪山の伏拝岳に着くと、「これで鳥海山を登り終えた!」との感がする。稜線を少し歩き、外輪山の北側の壁を下り気味に進み少し登って大物忌神社へ着く。イワブクロ、チョウカイフスマがよく咲いている。登山者の数も多い。

 神社からは最後の登りで新山へ。新山は鳥海火山の最後の大噴火でできた溶岩ドームで鳥海山の最高地点である。岩がゴロゴロした登りだが、頂上に近づくにつれ巨大な岩が累々と重なり、圧倒されるような壮観である。青空の見える時間も多くなり、壮大な風景の中で登頂の充実感を十分に味わった。

 再び大物忌神社に戻り、多くの登山者が行き来する傍らで昼食を摂る。食後は来たルートをひたすら下山する。下りは早いなと感じながら大雪渓も順調にスイスイ下って行く。山は相変わらずガスが登ってくるが、雄大な山腹が姿を見せることも多い。コースのほとんどが高山帯のようなこの山では、日差しがほとんど無かった事は良かったのかもしれない。

 3時間程で滝ノ小屋に戻り、昨夜お世話になった小屋の主人に挨拶をして帰路につく。麓の鳥海山荘で汗を流して、また昨日と同じ高速道路へ。運転はまた3人に委ね、小生は緊張が抜けたような状態で達成感満足感を味わっていました。お世話になりました。  (新井勇記)