熊谷トレッキング同人 国内山行記録
トップ 海外トレッキング 国内登山 山スキー 入会のご案内 お問い合わせ

恵那山 木曽路と越前の山旅

アルバム 恵那山  取立山  福井の一日



山域山名:中央アルプス・恵那山(長野県)、越前・取立山(福井県)
期  日:2013年11月28日(木)~12月1日(日)
<11/29…恵那山&中山道ウォーク、11/30…取立山&大野観光、12/1…福井観光>
参 加 者:栗原幸、豊島、福田、宮田、青木(計5名)
行動記録:
 今夏から福井に単身赴任中の青木君を訪ねる…ついでに恵那山と取立山の雪山登山、木曽中山道ウォーク、そして越前かにと地酒を堪能して福井観光と、一石?鳥の超てんこ盛りの山旅を楽しんできました。

11/28 熊谷(20:40)=花園IC=中央道中津川IC(24:30)=中津川ドライブイン<テント泊>
 夜9時に花園ICから関越道、上信越道、中央道を走って深夜の中津川へ。国道19号沿いにドライブインを見つけて、満天の星と寒空のもとテント泊。


11/29 中津川=中央道恵那山トンネル=峰越林道ゲート1150m(7:45)→林道→
広河原登山口1266m(8:15/8:20)→1716m(9:30/9:40)→恵那山三角点2189m(11:05)→
山頂2191m(11:20)→避難小屋(11:25/11:55)→1550m(13:00/13:05)→広河原(13:30)→
林道ゲート(13:55)=大妻籠(15:20)=妻籠(15:40)=中津川IC(16:10)=東海環状自動車道
=東海北陸自動車道白鳥IC=美濃白鳥(17:10)<旅館泊>


【恵那山】   登山行動:L宮田、福田

<天候:くもり、昼過ぎから小雪>

 朝は0℃とかなり冷え込んだ。テントをたたんで朝マック。暖かい店内で朝食を食べられて、何とお湯までもらってしまった。マックも意外とサービスがいい。中山道ウォークに行く女性陣ふたりに見送られて、再び昨日通ったばかりの恵那山トンネルを戻り、名古屋方面からしか出入口がない園原インターを出て、凍った林道を走って行き止まりのゲートへ。他に車はなかった。気温-3℃と寒い。

 ゲートを越えて、昨夜に降った雪が凍ってツルンツルンの林道を転ばないように歩く。この先に工事現場があるので、作業員の車が4台ほど走っていった。30分ほどで広河原登山口へ。木谷川に架かる木橋を渡って、急な尾根に取り付く。これまでの寒々しい日影から日差しを浴びる。登山道には粉雪が20㎝ほど、キュッキュッと音がする。急登から一旦平坦になる1716mピークで休憩。振り返る中央アルプスは雪雲のなかで見えない。

 再び急登となり、雪も増えてクマザサが道を隠して不明瞭な箇所あり。山頂の稜線に近づくと美しい霧氷が目を楽しませてくれた。2071mから雪景色の針葉樹のトンネルと行くと、三角点のある恵那山山頂だ。意外と質素だった山頂標識に、なぜか大きなやぐら。真冬並の寒気が入っているので、気温は-10℃とかなり寒い。山頂稜線にはたくさんの神様が祀られていた。安曇野の有明山もこんな感じだったので、昔から地元の人に信仰されてるのだろう。

 最高点の2191mピークに足を伸ばしてみたが、営林署の杭だけとずいぶんと扱いが違う。立派な避難小屋に戻って昼食を食べる。山頂の小屋は冬にもよく利用されているようで、薪ストーブもあった。小雪も舞い出したので、いちもくさんに駆け下る。雪は内陸特有のさらさらパウダーだった。

 園原からは国道を走って木曽路へ戻る。小腹が空いたので、大妻籠に立ち寄って五平餅を食べる。馬籠から中山道ウォークをしていた女性陣を妻籠でピックアップ。中津川に向かう車窓から、さっきまであの頂きにいた恵那山が正面に見えた。中津川ICから名古屋圏の環状高速道路を走って雪舞う美濃白鳥へ。

 今夜の宿は白鳥旧市街にある料理旅館浅野屋。料理はすべて手作りで決して多すぎることなく絶妙で、地酒も頂いて4人とも完食でした。   (宮田記)





『馬籠から妻籠 中山道を歩く』

 「馬籠から妻籠まで歩くでしょ」宮田くんの一言で、呑気な一日を想定していたのに二人してつい「はい」なんて言ってしまった。
 中津川のマックから恵那山組が7時に出発。我々は、もう一杯コーヒーを飲んでゆっくり出発。中津川駅まで15分と聞いたが30分弱。駅周辺は結構賑やかだ。ローカル線の旅を楽しむ間もなく南木曽駅に到着。馬籠行のバスは10時10分、まだ9時前、仕方なくタクシーで行く事にした。できるだけ標高の高いところから歩き出そうと、近い妻籠を通り越して馬籠へ直行。

 馬籠宿坂下の土産物屋が出発点。もともと何も決めていないので、適当に開いているお店を覗いたり枡形に切った道に感心したりしながら上り坂を散策。それでも、藤村ゆかりの資料館は外さず、結構真面目に見学もしながら。お茶に寄ったお店は恵那山が一望できるテラス付き。小雪が降っているのか、山ははっきりせず残念。二人はどのあたりかな。気づけばもう11時、お昼は妻籠で、ということにしていよいよ山道、頑張ろう。

 馬籠峠までは登りだが、峠の下にある「峠の集落」までは山道というより今も使われている街道で所々に歴史ある建物が残っている、静かな道だ。この集落の出口で、今朝火事があり、歴史的建造物の大脇家「大丸屋」が全焼してしまった。人災はなかったものの、燃え残りの紙が峠を超えても散乱していた。百年以上も建物が残るのはまさに奇跡なのかもしれない。

馬籠を出てから約1時間、車道と重なる馬籠峠に到着。一息入れて、林の中の道をしばらく下って行くと平に開けた場所(ちょうど山小屋がありそうな)に出た。江戸時代中期の「一石(いちこく)一石(いちこく)栃(とち)栃(とち)立場(たてば)立場(たてば)茶屋(ちゃや)茶屋(ちゃや)」がそのまま無料休憩所で立っている。立場茶屋を継ぐ人がいないため、今は妻籠を愛する会が管理しているそうだ。中に入ると、お茶とアメを出して中山道の今昔を話してくださる。道は針葉樹林の中に下って行く。白木改番所跡の近くを通り、「天狗の腰掛け」と呼ばれる樹齢300年のサワラの巨木見上げ、渓流の音を聞きながら、静かな森を満喫。時々車道と交差したり重なったりしながら下って行く。車道からの入り口には小さい道標が必ずあるので安心。また、熊よけのベルがいくつも吊ってあり、熊は見えないが、何度か鳴らしてみた。峠から2Kmほど下ったあたりに男滝・女滝がある。車道に出て急な階段を下り川原に立つと渓流のうねりに沿って左右に滝が現れる。吉川英治の「宮本武蔵」に使われているそうだ。倉科神社の前を通り大きな庚申塚を発見して橋を渡れば大妻籠。「卯建」のある古い旅籠が残る家並を抜ければもうすぐ妻籠。しかし長閑な下りの道はまだまだ続く。お昼抜きが今頃効いてきた。とは言え、開放的で気持ちの良い道が続く。小さな道標を見失わないように行くと、民家の軒先をくぐり抜けるところもある。畦道を歩きながらふと見ると大きな駐車所。妻籠の第3駐車場に出た。

道なりにさらに進むと、写真で見たあの家並。妻籠到着!まずは熱燗とお蕎麦。最初に当たったお店に早速入り、暖かいお蕎麦と五平餅と熱燗。このために妻籠でお昼だったのです。あとはお土産を買い、恵那山組の合流メールを待ちながら、家並をゆっくり堪能した幸せな1日でした。                 (栗原・豊島記)




11/30(土) 美濃白鳥(8:00)=越前大野駅(9:30)=勝山(10:00)=国道157号P610m(11:10)
→林道→夏駐車場880m(12:20)→稜線1250m(13:40/13:55)→取立山1307m(14:25/14:40)
→駐車場610m(15:45)=芦原温泉<旅館泊>
【取立山】登山行動:L宮田、豊島、福田、青木

<天候:くもり>
 昨日から降り続いた雪も夜中には上がった。旅館から通りに出てみたら、新雪をまとった山がまぶしいほどに輝いていた。街の景色でこれだけ感動したのはめずらしい。

 旅で街を訪れたら、必ず駅を見に行くことにしている。大人や高校生が10人ほど駅前にいたが、長良川鉄道の電車に乗るためでなく、郡上八幡行きのバスに乗るためだった。時刻表をみたら、なぜか8時台の電車がない。バスはその代替なのだろう。駅長さんから昔の話しなどを伺って駅を離れる。

 長良川を渡る橋からは真っ白な雪山が見えた。白山の別山稜線だろうか。油坂峠では完全な雪景色を楽しみ、墨絵のような九頭竜湖、越美北線終点・九頭竜駅に立ち寄り、車窓から見えた荒島岳は完全に冬山になったようだ。越前大野駅で観光をする栗原さんを降ろして勝山駅へ。朝、福井から来ていたで青木君と合流して取立山へ向かう。

 登山口に着いたのは11時。国道脇の駐車場には先行者の車が3台あった。新雪は30㎝ほどで先行者はみんなスノーシューのようだ。夏は中腹まで車が入るが、今日はそうはいかない。途中でワカンを履いて登る。先行者が下りてきたので、ラッセルのお礼を言う。夏の駐車場はもうすっかり雪に埋もれていた。九十九折りの細い林道を登って山頂まで1㎞地点で登山道に入る。樹林帯に入ってさらに登ると、山頂まで500m地点で先行者が引き返していたのでトレースがなくなった。

 ここまで来たら山頂に行くしかないでしょう。積雪は50㎝を越えていて、交代で膝上ラッセル。ついに取立山山頂へ立つ。北側には白山の山腹が見えた。素晴らしい。振り返れば勝山の街。雲間から指す光がカーテンのようだ。夕方が迫っていたので、雪の上を走るように下り、明るいうちに下山できた。

 越前大野駅で栗原さんを乗せて、今宵の宿のある芦原温泉へ。越前の冬の味覚といえば越前カニ、たっぷりと酒も飲んで夜遅くまで盛り上がりました。 (宮田記)




『「マクドナルド」に始まり、「きときと寿し」でしめる』
          2013福井への山旅感想(2013.11.29~12.01)
福田和宏
 初日の朝食は、11月29日のまだ太陽が昇らない6:00前である。私たち4人は、中央自動車道中津川IC(岐阜県)近くの「マクドナルド」にいた。マイナス3℃の外気である。店内で快適に今日一日の行程の準備が整えられたことに感謝したい。コンビニも確かに便利ではあるが、「マクドナルド」も実にいい。洗面所は綺麗であるし、暖かなフロアーの中で食事がとれる。お願いしたらテルモスにお湯まで入れてもらえた。他にお客もいないので、道案内までしてくれる。また、機会があったら利用させてもらいたい。

 さらさらの新雪を踏みしめながらの「恵那山」の山歩き、天気にも恵まれた。下山後空いた小腹に美味しかったのは、「旧中山道妻籠宿」の五平餅。素朴な食感が実にいい。

 今宵の宿は岐阜県郡上市白鳥の「浅野屋料理旅館」だ。料理という文字がかぶせてあるのが実にいいではないか。なるほど飛騨牛や刺身を肴に生ビール、地酒をおいしくいただいた。

 二日目、宿での朝食も、すでに時季はずれで宿泊客は4人のみ。私たちのために準備して頂いた心尽くしの料理に大満足である。

 「越前大野駅」で青木くんと合流。深いところで積雪40㎝はあるだろう「取立山」登山を楽しんだ。下山後は、福井の冬の味覚の王者、越前がにを食すべく、福井県あわら市の温泉「芦泉荘」へと急ぐ。部屋に運び入れられた全長70㎝はあるであろうズワイがに・たまごを抱いたセイコがに・・・。至福のときを過ごした。お酒の量もかなり進んでしまったことは言うまでもない。

 おいしいお酒をいただいたためか、二日酔いはなく、しっかりと朝食も平らげた。今日の観光は、青木くんが案内役を務めてくれた。著名な設計技師である山田七五郎が手がけた「旧森田銀行本店」の見学に始まる。コーヒータイムの後、越前がにの証である足に黄色いタッグがついたかにが居並ぶ「三国湊のかに屋」さん、絶壁に日本海の荒波が打ち寄せる「東尋坊」、日本最古の天守閣を持つ平山城の「丸岡城」をめぐった。お腹も空き「ヨーロッパ軒」のかつ丼を食べ満腹に。その後、恐竜に関する資料などを展示した国内最大の博物館「福井県立恐竜博物館」と、福井のおいしいところ目白押しであった。

 午後3時過ぎ、単身赴任中の青木くんを福井に一人残し後ろ髪引かれる思いで一路埼玉へと、帰路につく。北陸道を走り、上信越道の新井PAで夕食。「きときと寿し」(「きときと」とは越中富山の方言で「新鮮」の意)で、日本海でとれた魚を堪能しこの山旅を締めくくりました。

 上記、いずれも皆さんに紹介したいと思う場所づくしです。肝心の山の詳細が無く恐縮です。山では、深雪ラッセルに一巡目は100歩、二巡目は50歩。しかも、その一歩がほとんど前進せずの足踏み状態であった、自身のふがいなさを最後に記しておきます。素敵な山旅ができたこと、仲間たちに感謝・感謝です。青木くんに会いにまた行きたいです。