熊谷トレッキング同人 国内山行記録
トップ 海外トレッキング 国内登山 山スキー 入会のご案内 お問い合わせ

紅葉の那須岳



山域:那須岳<三本槍岳・朝日岳>
山行形態:宿泊<三斗小屋温泉・大黒屋>
期 日:2013年10月11日(金)~12日(土)
参加者:CL新井、SL軽石、大嶋、堀、豊島、黒澤(計6人)

行動記録:

10月11日(金)〈天候:雨のち晴れ〉
熊谷(6:00)=羽生(6:30)=羽生IC(東北自動車道)那須IC=峠の茶屋駐車場(9:10/9:35)→那須ロープウェイ=山頂駅(9:55/10:20)→牛ヶ首→ 姥ヶ(11:10/11:50)→ひょうたん池→三斗小屋温泉・大黒屋(13:45)

 台風24号から変わった温帯低気圧が一昨日、日本海側から東北地方を太平洋側に抜けたが、天気はすっきりとはならない。午前中は小雨だが昼頃には晴れ間が出るとの天気予報を信頼して那須岳に向かう。駐車場が近づくにつれ霧が深くなり峠の茶屋の駐車場についた時は雨。雨はそんなに強くない。雨着を着てロープウェーの駅に向かう。ロープウェーにはタイミング良くすぐ乗れたが霧が深くて周りは何も見えない。山頂駅を外に出ると雨と強風。しばらく様子を見るがあまり変化もないので出発。風が強い割に寒くなく手袋をしなくても大丈夫。那須岳山頂への分岐を通過する頃が一番の強風。牛ヶ首に着いた頃は雨風は幾分風も弱まってきたが霧が晴れず大事を取って当初予定していた南月山への往復は取りやめ先に進むことにした。ここから姥ヶ平を経て今日の宿泊地三斗小屋温泉に向かう。15分程下った所で高原状の平地になっている姥ヶ平。先に到着していた別のグループがあちこちに散らばって昼食をとっていた。いつしか雨もやんでいたので我々も風の少ない所を探しお湯を沸かして昼食。空を見上げると青空が雲間に見え始め霧で見えなかった那須岳も姿を現したが山頂付近は火山ガスと雲で見え隠れするだけで全体をすっきりと見せてくれなかった。木道を渡って姥ヶ平のすぐ近くにあるひょうたん池に行く。ここからの那須岳の眺めはさすがだが霧が晴れていなかったらただの池。三斗小屋温泉に向かう道はひたすら下りの連続。しかし雨のあとにも関わらず道は歩き易い。沼原への分岐を過ぎ30分程歩き三斗小屋温泉へ登り返しとなる沢に到着。着ていた雨着を脱ぐ。ここから15分程で峯野茶屋から来る道に合流しさらに20分程歩いたところ三斗小屋温泉に到着。ここには「煙草屋」「大黒屋」の二軒の宿があるが我々は「大黒屋」に泊まった。宿には早く到着してしまい夕食までにだいぶ間がありビールと風呂のあとは布団に入り午睡。温泉は無色透明で風呂は二槽に分かれていて一方は非常に熱く我慢して入るが手足の先がビリビリとしびれる。のんびりと一日目が終わった。



10月12日(土)〈天候:晴れのち曇り〉
大黒屋(7:20)→隠居倉(8:30/8:40)→熊見曽根(9:15)→北温泉分岐(9:45)→三本槍岳(10:25/10:35)→北温泉分岐(11:00/11:40)→熊見曽根(12:10)→朝日岳(12:25)→峰の茶屋(13:10)→駐車場(13:40/14:00)=鹿の湯=那須IC(東北自動車道)羽生IC=羽生(18:15)

酒と温泉で心地よい朝の目覚め。まずは朝風呂。湯槽は掃除のため夜のうちにお湯がすっかり抜かれ、新しいお湯はまだ湯槽の底のほう。体を横たえてかろうじて肩までつかる。朝食をとって7時20分宿を出発。出発して間もなく山道が石段となり137段を登ったところに三斗小屋温泉神社。ここから10分程先に進んだところに三斗小屋温泉の源泉が白い湯気をモウモウと上げていた。30分程登ったところで稜線に出て目の前に那須岳が眺めることができた。更に15分程登って尾根に出て隠居倉。今日のコースが一望できる。尾根に出ると周りは雲が出てきて風が吹き始めてきた。ここからは稜線の歩き。昨日程の強風ではないがかなり強い。大嶋さんが帽子を風に飛ばされた無事回収。湿地帯で木道の清水平に下りハイマツの中を少し登って北温泉分岐。この頃ガスに覆われ今回山行のピーク三本槍岳は見えない。三本槍岳への登り道はに囲まれところどころすれ違うのに苦労する狭さ。なぜかこの辺りだけ水の流れで角の取れたような丸い石が多い。自然の物なのか運び上げて敷いた物なのか。三本槍岳山頂はガスと強風の中。風をよけて休息できそうな場所もないので記念写真を撮ってすぐに引き返す。北温泉分岐は周りをハイマツに囲まれ風が幾分弱くなっているので、ここでお湯を沸かし昼食にした。熊見曽根まで来た道を戻り朝日岳をピストンし峰の茶屋方面に向かう。朝日岳の肩からトラーバース気味に歩き始めた頃風とともに一時雨っぽい雲に覆われた。雨着の心配をしたが幸い雨とはならなかった。峰の茶屋まではやせ尾根で鎖場の多い今回の山行で一番大変なところ。途中鎖場の真ん中で座っている人がなかなか動かず何をしているのかと通りすがりにちらっと見ると左足に添え木をしてラップのような物でぐるぐる巻きにしているのが見えた。骨折か。仲間の人たちがいたので声はかけずに通り過ぎたが昨年の新井さんの事故とつい先日の救急講習会のことが連続して頭に浮かんだ。119番はしたんだろうか。でもこの強風ではヘリコプターは無理だろうななどと勝手に考えながら先に進む。峰の茶屋は人が多く風も強かったので休憩を取らず駐車場をめざし下山した。駐車場で帰りの準備をしていると遠くサイレンの音が聞こえ始めた。火事かななどとのんきに話しているとサイレンの音はどんどん大きくなりレスキュー車が2台我々の駐車場まで入ってきた。さっきのけが人の救助だ。帰りの途中鹿の湯に立ち寄ったが、その入り口のところでさらに登ってきたレスキュー車とすれ違った。帰路は高速に乗るまでは渋滞が続いたが高速に乗ってからは順調に帰ることができた。

 「紅葉の那須岳」で輝くような紅葉を期待していたが冴えない紅葉で残念だった。雨が少なく夏がやたらと暑く、秋になっても暖かい日が続いたせいで冴えない紅葉になってしまったのだろう。(黒澤記)