熊谷トレッキング同人 国内山行記録
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熊谷トレッキング同人合宿記録
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【Aパーティ】 ヤマレコへ 山域山名:南アルプス・鳳凰三山(観音岳・薬師ヶ岳) 期 日:2014年10月25日(土)~26日(日) 参 加 者:Aパーティ(1泊山小屋泊):CL浅見、SL石川、大嶋、白根、橋本義、黒澤、 髙橋仁、豊島、花森、浅古、軽石(11名) 行動記録: 10月25日 熊谷5:00=夜叉神峠登山口P1380m8:25/8:50-夜叉神峠9:50/10:15- 杖立峠11:50/12:20-苺平14:10-南御室小屋2440m14:50 <天候;晴れ> 順調に車は走り、関越道、圏央道、中央道を通り、中部横断道の白根ICで降りた。芦安の谷に入ると紅葉が見ごろになっている。芦安を通過し、夜叉神峠登山口Pに到着した。あまり混んでいないので直ぐに駐車できた。見上げた山は紅葉真っ盛りだ。 A、Bパーティともに準備して出発した。夜叉神峠までは傾斜はきついが道は斜めにつけられていて、砂利道で登りやすい。唐松が茶色に色づいている。他の広葉樹も落葉、紅葉している。晴れて風もなく、気持ちのよい天気だ。 汗を少しかく位で夜叉神峠に着く。稜線に出たので、一気に西方の視界が開ける。少しの雲もなく、空気も澄んでいて、白峰三山(北岳、間ノ岳、農鳥岳)が、本当に明瞭に見える。ここは一般の登山者もいて賑わう。小休憩の後、方向を北に変えて登る。稜線の西側を登る。広葉樹からカラマツの林になり、次にツガやシラビソの森になる。西の白峰三山が木々の間に見え隠れする。 杖立峠で昼食休憩。休憩後、また苺平まで登る。ずっと緩く登っていくと、木々も黒い針葉樹から、ダケカンバなどの広葉樹になる所もある。木々は低くなり、2000m位からは落葉もしている。所々に白峰三山が望める場所があり、そんな場所は、背丈の低いカラマツが黄金色になっており、山の前景としてとてもよい。 苺平からは暗い森の中を緩く下って開けた南御室小屋に着いた。小屋前の広場には数cmの白い霜柱が目につく。夜間の冷え込みを物語っている。 一休みしてから、夕食までの時間に登頂記念、大嶋会長日本百名山完登記念の宴を小屋前のベンチで開く。一口に「百名山」と言うが1日1山登っても、100日=3ヶ月10日かかる。しかも、北海道から九州までに点在し、離島の利尻岳、宮之浦岳もある。相当、目的意識的に登らないと達成はできないだろう。仕事や毎日の生活もあり、自分の体力、体調もある。一般の登山者にとっては大目標達成である。この鳳凰山で百名山完登となる大嶋会長には「祝完登」の言葉を贈りたい。祝杯、ケーキ入刀、横断幕をバックに記念撮影、歓談となり盛り上がった。次の完登は誰になるか楽しみである。 夕食は、山小屋には珍しいおでんであった。夕食後7時過ぎには眠りについた。夜間起きだして空を見ると雲もなく満天に星がまぶしく輝く。じっと見ていると大きな流れ星が火の粉を散らし流れた。 10月26日 南御室小屋6:20-薬師岳2780m7:50-観音岳2840m8:35/9:05-薬師岳9:35- 南御室小屋10:30/11:00-苺平11:40-杖立峠12:40-夜叉神峠13:40- 夜叉神峠登山口P14:40/15:00=熊谷19:45 <天候;晴れ後曇り> 小屋裏からは急登で、道がえぐられて深くなっているので、そこを避けて歩く。薬師岳までは、針葉樹がびっしり生えている。標高を上げ、砂払でやっと視界が開け、西の山が見える。南御室小屋から南は水成岩でその北は白い花崗岩である。他の花崗岩でできた山と同様、砂払、薬師岳、観音岳には直径10mほどの大岩が突き立っていて迫力がある。 大岩の道を越え薬師岳小屋に着く。海岸ではないが風化した花崗岩の砂原を登り、稜線に出ると東西南北の眺望が素晴らしい。もちろん富士山も見える。野呂川の紅葉も見事である。薬師岳、観音岳の稜線は、この山行のハイライトともいえる天気、眺望になった。 観音岳に到着、大嶋会長を真ん中に記念撮影をし、360度の展望を楽しむ。ここまでくると今まで見えていなかった甲斐駒ケ岳、鳳凰山の地蔵岳のオベリスクもよく見える。西の白峰三山には谷部分にうっすら白く雪が見える。北岳バットレスの岩肌が目立ち、北だけ肩ノ小屋もかすかに見える。間ノ岳は東側に丸い谷がある。農鳥岳のさらに南には雲に見え隠れする荒川三山(前岳、中岳、悪沢岳)がわかる。北側なので雪が白く見える。 景色を十分に楽しんだ後は、往路を引き返した。次第に雲が増えてきて、杖立峠の付近では西の山にかかっていた雲が押し寄せてきた。だが高度を下げると、雲はなく、曇りであった。順調に高度を下げ、3時前には夜叉神峠Pに着くことができた。(橋本義記) 【Bパーティー】 山域山名:南アルプス鳳凰山・観音岳、薬師岳(山梨県) 期 日:2014年10月25日(土)~26日(日) 参 加 者:Bパーティ CL宮田 SL栗原昌 駒崎、新井浩、福田、栗原聡、菅谷、木村(計 8名) 行動記録: 10/25 北本(5:40)=夜叉神登山口1330m(8:30/9:00)~夜叉神峠(9:55/10:15) ~杖立峠(11:20/11:30)~2309m(12:10/12:20)~辻山(13:15/13:50)~南御室小屋 (14:30)<テント泊> <天候:快晴> Bパーティは計8名。Aパーティに少し遅れて、夜叉神登山口の駐車場に着く。駐車場は比較的空いていて、まだ空きも目立つ。秋晴れの南アルプスの山肌は、黄金色や真紅に紅葉した木々に覆われている。共同装備を分配し、準備を整え出発。登山道はよく整備されているが急登だ。テント泊用の荷物が、動き始めの、まだ温まっていない身体にずっしり重い。1時間弱で夜叉神峠に到着。小屋前はすでにたくさんの登山者で賑わっている。白峰三山の眺めが素晴らしい。良く晴れた青空に、稜線と紅葉した山肌とのコントラストは見事だ。誰もがこの景色に満足しているようである。 夜叉神峠から杖立峠、火事場跡、苺平を経由して辻山に向かう。登山口から杖立峠辺りは特に紅葉が目立った。比較的穏やかな登りが続くが、その分距離が長い。紅葉の森を楽しみながら進む。時折木々の間から、南アルプスの山々が顔を出し、少しずつではあるがしっかりと標高を稼いでいることを感じられる。苺平から辻山までは少し不明瞭な尾根道を行くが、辻山頂上からの景色は見事である。北岳もさらに近くなったように感じる。景色を楽しみながら、のんびり昼食をとる。暑くもなく寒くもない。平らな石の上に寝そべってみると、ポカポカ温かい。気持ち良すぎて寝入ってしまいそうだ。 辻山から南御室小屋まではショートカットの下りで、およそ30分。日の当たらない樹林帯の中を進むので、少し肌寒い。南御室小屋は豊富な水に恵まれ、テン場も平らで快適だ。小屋前に木製のテーブルがあり宴会にも最適。ひとまずビールで乾杯した後、テントの設営。4名ずつ、エスパースとアライテントに分かれ寝床を確保。地面は凍っていて霜柱もあり、防寒対策は必携である。気温は2℃。さすが晩秋の南アルプス。 ちょうど良いタイミングでAパーティも合流。早速、宴の準備を始める。今日は大嶋会長の日本百名山完登祝。めでたい山行合宿だ。担ぎ上げた酒もつまみもいつもより多い。ケーキにキャンドルを立て、モエエシャンドンで乾杯。まだまだ日は明るいぞ。お酒も会話もドンドン進む。会長に続けと、百名山完登間近の先輩方も多数いる。さすが熊トレ。それぞれの目標に向かって進んでいる…。しだいに寒さも増してきたので、ちょうど良いところでテントに撤収。夕飯のキムチ鍋の準備を始める。グルメで山料理上手な先輩方が多いので、味も逸品だ。おいしく頂き、満腹で大満足。山の夜は早い。寝袋にくるまって、早めの就寝。外はすでに氷点下。土も凍っている。 10/26 南御室小屋(6:40)~薬師小屋(7:35/7:55)~薬師岳(8:00/8:15)~観音岳 (8:35/9:25)~薬師小屋(9:50/10:00)~南御室小屋(10:35/11:30)~杖立峠(12:40/13: 00)~夜叉神峠(13:40/13:55)~夜叉神登山口(14:25) <天候:晴れ後曇り> まだ暗いうちに起床。凍ったテントの中で、湯を沸かす。朝食をとると、外も明らみ始めた。素晴らしい快晴の朝だ。きりっと冷えた空気が、頭をすっきりさせる。テントはそのままで、必要な個人装備と共同装備だけ持ち、空身で鳳凰山を目指す。快眠の朝は、足取りも軽い。小屋裏の急な登山道を1時間ほど登ると、景色の良い砂払岳に出る。花崗岩質の綺麗な稜線だ。砂地だが歩きやすい。眼下には、黄金色の山肌の先に広河原も見える。振り返ると、富士山が朝日に映える。少し下って薬師岳小屋を経由し、登り返すと薬師岳に到着。Bパーティで集合写真撮影。 薬師岳から観音岳までは、360度の展望が広がる、素晴らしい稜線歩きだ。ぜひ今日のような晴天の日に訪れたい。遠く北アルプスまで見渡せる。間もなくして観音岳に到着。鳳凰三山最高峰の観音岳からは、地蔵岳のオベリスク、甲斐駒ヶ岳も見える。共に花崗岩質の山肌で白く良く目立つ。これほど恵まれたコンディションと素晴らしい山を、百名山完登の最終章に選ぶとは、さすが会長である。メンバーそれぞれの目に映った今日の景色は、忘れられない思い出の1ページとなったに違いない。観音岳で完登記念の横断幕を広げ、会長を中心にA、Bパーティ一緒に記念撮影。一般登山者にも記念撮影にご協力頂いた。そして、のんびり昼食をとった後は、再び景色を楽しみながら、今歩いてきた稜線の道を戻った。 途中の薬師岳小屋に、地蔵岳から甲斐駒ヶ岳までの縦走路の一部が、崩落のため通行できない旨の案内が掲示してあった。南御室小屋に戻り、テントを撤収し、荷造りをする。重荷と長い下り坂に負けないよう、登山靴の紐を締め直し、下山開始。午後から下り坂だという天気予報の通り、だんだん空が雲に覆われてきた。幸い、登山口に下山するまで雨に降られることはなかったが、紅葉した木々の葉の色は、昨日よりも赤みを増していた。 途中、芦安の南アルプス温泉ロッジで汗を流し、併設された食堂で美味しい食事を頂いた。予想通り、中央自動車道には、日曜日の行楽帰りの激しい渋滞が待っていた。(菅谷記) |