熊谷トレッキング同人 国内山行記録
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佐武流山

アルバム  

山域・山名  新潟長野群馬県境 佐武流山 2191.5m
期   日  2014年9月20日(土)21日(日)
参 加 者 L駒崎 大嶋 高橋 新井浩 橋本義 (計5名)
行動記録  
9月20日(土)江南(10:30)=関越道=屋敷温泉=鳥甲山登山口狢平(16:30)テント泊
9月21日(日)狢平(4:10)=佐武流山登山口1070m(4:40)→檜俣川下降点(6:10)→ワルサ峰1870m(8:50)→西赤沢源頭(9:50)→佐武流山(11:05/11/45)→西赤沢源頭(12:40)→ワルサ峰(13:20) →檜俣川下降点(15:40) →佐武流山登山口(17:00)=温泉=関越道=江南(22:25)
歩行時間11時間20分


9月20日<曇り>江南に集合し車2台に分乗し出発。関越道を通り、塩沢石内ICから津南の町に入る。屋敷温泉で入浴した。途中、魚野川近くの蕎麦屋で金城山、巻機山を眺めながら昼食の蕎麦を食べる。川原に池を作り入浴している切明温泉川原の湯を見たりし、鳥甲山登山口Pに到着した。すぐに幕営、夕食準備をした後、皆で喋りながら夕食をとり7時ころ眠りにつく。長袖だけでは寒いほど。翌日の話だが、夜中にごそごそと動物の歩き回る音がしたという。朝、同行者1名のサンダルが不明で、探すと数b離れた場所にあり、明るくなって見ると動物に噛まれた痕があった。狸の仕業らしい。因みにここは狢(むじな=狸)平という場所であった。野生動物にも要注意。


 9月21日<晴れ後曇り>
 3時起床。空は満点の星、オリオン座が上っており、流れ星が光る。朝食をとり、テントの撤収、支度をして登山口まで車で移動した。ヘッドランプを着け、登山道を登り始める。しばらくは唐松林の坂を登る。唐松の伐採箇所になり、登山道に倒れた木を越して進む。空は次第に明るくなりランプを外す。晴れて日が射してきた。トラノオに似たサラシナショウマが白く咲いている。林道に出てからは一度緩く下って、また緩く登り、朝日が照らす岩山の月夜立岩の西で林道から山道を下る。檜俣川の川幅は4bほどでロープが張ってあり、捉まって浅い場所を渡る。すぐの道端にシラヒゲソウが白く咲いている。この後は急登となりワルサ峰まではほぼ登りで息が荒くなり汗をかく。周囲は針広混交林で林床には高茎の草が密に生えている。急登だが大石も少なく、土は湿っている程度で歩きやすい。標高を上げても樹木に阻まれ周囲の山が見えない。ワレサ峰の辺りで東に頂上部分が広く平らな苗場山、西北に岩肌をさらす鳥甲山、西に岩菅山、横手山などが望める。
東西南北、幾重にも山が重なっている。苗場山頂上部、崖部分を除いて樹木が鬱蒼と山を埋め尽くす。どの山も2000b前後で森林限界以下だからか。ワレサ峰から西赤沢源頭までは東側に檜俣川の谷が数百b見下ろせ、高度感がある。1500b位から林床に笹が増える。地元の人なのだと思われるが登山道の左右が刈払われているので歩きやすい。稜線近くはもう紅葉も始まっていて赤や、黄色の木がチラホラ見える。西赤沢源頭を越えてからは南側の西ノ沢を望め、斜面は笹、潅木、高茎植物で覆われ、その北側に佐武流山の稜線が見える。道端にはゴゼンタチバナの実が赤い。緩斜面をだらだら登り、高度計で2180bほどになって急に木の陰から「佐武流山」の標柱が現れ頂上に着いたことが分かった。ここで40分の休憩。入れたてのコーヒーが旨い。頂上は木に囲まれていて眺望は南側以外利かない。風もなく穏やかな天気が続く。お腹を満たし、往路を帰る。頂上には他の登山者はいない。3人が既に下り、帰路途中で4人に会う。西赤沢源頭からワレサ峰辺りまでは岩、木の根、急坂と続き、注意して下る。数箇所、ロープが張ってある。ブナ、巨木のゴヨウマツ、ツガ、シラカバなどの木が茂る。帰路は急坂でもあり、予想したよりも時間がかかった。檜俣川を渡渉し林道まで登り返し、林道を歩き、最後の坂を下って駐車場に着いたのはやや暗くなった午後5時だった。歩行時間11時間20分、天気にも恵まれ全員この長距離、標高差を歩き通せたことに安堵した。佐武流山は200名山の一つであるが、頂上までの歩行距離の苦労に比例した眺望、動植物、岩場、登る楽しさなどがあるとは言いにくい。林道で登山口まで行けないことも時間がかかる一因だ。

 車での帰路、温泉に立ち寄り、十日町の山崎交差点から国道353号を走った。車の前に突然「通行止」の看板が立ち塞がった。今、7時半。なんと午後7時から翌朝まで通行止となっている。往路時にチェックしていなかった。ナビを頼りにもう1本東北側の峠道を通り、塩沢石内ICに入れた。途中のSAで夕食をとり、江南に戻れたのは午後10時をまわっていた。