熊谷トレッキング同人 国内山行記録
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「南アルプス 赤石岳〜荒川三山」 |
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【個人山行記録】 山域山名:南アルプス・赤石岳〜荒川三山(静岡県) 日 程:2015年7月19(日)〜22日(水) 参 加 者:山口(単独) 行動記録: 7月19日(日)晴・曇り 小川IC6:15――畑薙第一ダムP 13:11/14:30―(送迎バス)―椹島ロッジ15:38 (泊) 台風11号過ぎる19日あたりからは高層天気図も含めて、数日間は良い予想が出てきたので、一日早めて、急遽、19日出発と決めた。 19日早朝、関越→圏央道→新東名高速道の新静岡IC→畑薙第一ダム。全体で約6時間少しの予定だったが、県道の山道に入ってから、ガソリン補充を忘れていて引き返して、往復で50分ほどロス。12時発のバスには乗れず、次の2時半発になった。 椹島ロッジまでのこのバスは、東海フォレストの系列の赤石岳・荒川岳一帯の山小屋に泊まる人の送迎バスという位置づけなので、バスを待っている間に3000円の券を買わされるが、泊まる山小屋の宿泊費の支払いにそれを充てることができる。 1時間ほどの乗車で椹島ロッジ着。2,000円upで個室に泊まった。 7月20日(月)晴 椹島ロッジ5:05―→赤石岳登山口5:14―→赤石小屋11:00/11:40―→富士見平12:40/13:00 椹島分岐点15:17―→赤石岳山頂15:47/15:53―→赤石岳避難小屋15:55 3:30起床。テーピング、ストレッチ、弁当朝食などで思ったより時間がかかり、ロッジ発が5時過ぎてしまった。今日登る大倉尾根は、途中の赤石小屋までだったらコースタイム5時間15分だが、赤石岳頂上の赤石岳避難小屋まで行くなら標高差2000メートル、コースタイム8時間40分だ。できれば赤石岳山頂まで行って、展望の良い赤石岳避難小屋に泊まりたいが、それは途中の赤石小屋に何時までに到着できるかで決まる。 5:14、登山口出発。鉄のハシゴを登り、いよいよ急登の始まりだ。大倉尾根はただひたすら登りが続く。私は痛めている膝を考慮してこちらを登りに使うことにしたが、千枚小屋経由で登って、下りに大倉尾根を使う逆コースの方が一般的な為、前にも後にも全く人がいない。登り始めて30分位来たとき、登山道の右の大木の樹皮が下から1メートルくらい剥がされているのに出会った。根元には剥がされた分厚い樹皮の山。多分、熊だろう。1平方メートルくらいの新しい白い木肌が生々しく浮かんでいて、ドキッとする。熊除けの鈴を持って来なかったのが悔やまれたが、呼子を時々吹くことにした。 登り始めて1時間半位経った時、単独行の男性に追い抜かれたが、それ以外にこの日、椹島ロッジからこのコースを登って来たのは、後で小屋に着いた母娘の2人だけで、合計で4人だった。だが、途中から時々、下山するパーティーとはすれ違うようになった。赤石小屋までは、1/5づつの標識が立っていて、目安になって励ましてくれる。 11時、赤石小屋着。小屋で相談すると、まだ午前中で天気も安定しているし、コースタイムで来られているから、ぜひ赤石岳避難小屋まで行くべきだと勧めてくれた。大休止して、まだまだ先に見える赤石岳山頂を目指すことにした。コースタイムは3時間半だ。 しばらくの登りのあと、富士見平を過ぎると、その先は左側が切れ落ちたトラバース道が1時間ほど続き、目指す赤石岳が意外なほど大きくドンドン近づいて来る。圧倒的な重量感だ。いよいよあの赤石岳に登るのだと思うと、気持ちが引き締まってくる。トラバースが終わると、いよいよ最後の急登。お花畑に慰められながらゆっくりと登りきってやっと稜線に出た。その後は15分位の軽い登りで、ついに赤石岳山頂に立った。 快晴の中、山頂からは360度の大展望が得られた。東の眼前には大きな富士山。北には明日行く荒川三山と、南アルプス北部の山々。北西には遠くに北アルプス、手前には乗鞍、灰をかぶった御嶽山、中央アルプス、そして南の眼前には大きな聖岳。…… 山頂から1分の所にある赤石岳避難小屋はとても立派で頑丈な小屋だった。寝具だけでなく、レトルトながら、食事も可。私は自炊にしたが、夜も朝もストーブでお湯を沸かしてくれていて自由に使わせてくれた。水は雨水利用だが、ビール、ポカリなどの飲み物やりんごなどが小屋入口の水桶の中に、それぞれたっぷり冷やしてある。 管理人さんはニコルさんに冒険心と野性味と茶目っ気が加わったような方で、夕焼け、星座、朝焼けなどの説明・撮影スポットの紹介などをしてくれた。 夕焼けの前に、「今日はブロッケンが出るゾ!ここは、よくブロッケンが出るんだ!」という管理人さんの声で、泊り客の9人全員が外に出た。風が強く、ダウンの上にゴア、手袋をして待つが、ブロッケンはなかなか出ない。あきらめて全員小屋に戻ったが、しばらくして管理人さんが「撮れたぞ!」と言って満面の笑みで帰って来た。さすが、赤石の主、赤石をよく知っている。残念! 写真だけ見せてもらった。 夕食を済ませ、みんなでコタツにあたりながら夕焼けを待つ。7時ちょっと前から全員外へ。360度の夕景と撮影を楽しんだ。夕景の後は小屋のコタツで管理人さんの奥様のハーモニカ演奏。8時からは管理人さんの星座の講座だ。星を見ながら、レーザー光線で、天の川、夏の大三角形、さそり座、等を説明してくれた。静岡の夜景も見えた。 |
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