熊谷トレッキング同人 国内山行記録
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北海道の山旅
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【個人山行記録】 山域・山名:北海道 大雪山旭岳・雌阿寒岳・斜里岳・羅臼岳・十勝岳 登山形態:一般登山 日帰り 日 程: 2015年 6月14日(日)〜27日(土) 参 加 者: 石川 会員外・1名(旭岳・雌阿寒岳に同行) 行動記録: 6/14日 自宅=(車)=新潟港10:30 ------(新日本海フ:ェリー) 6/15月 【旭岳】 アルバム GPSログ(ヤマレコ) 4:30小樽港=旭岳ロープウェー姿見駅8:46〜9:08姿見の池〜10:57/11:33旭岳〜(往路を戻る) 〜14:08ロープウェー姿見駅 朝の4時半に小樽港入港。その足で旭岳まで来る。途中コンビニで食料を買い、姿見駅から出発。幸い、天気も良く登山者も多い。 最初は遊歩道を進む。旭岳石室に着くと、すぐ下の姿見の池はほとんど雪の下。見上げると旭岳の山頂部分が堂々と迫ってくる。少し休憩。山腹から何カ所か音を立てて水蒸気を吹き上げている。 この後、徐々に傾斜もきつくなり尾根状の道を進む様になる。とても眺めが良く、天女ヶ原、裾平、小鉢平などが眼下に広がり、残雪が織りなす見事な縞模様にうっとり見とれてしまう。登山道のそばまでエゾシマリスが姿を見せ、忙しそうに動き回っている。 山頂は広く、展望も良い。北側に北鎮岳、比布岳、東側に後旭岳、その奥に白雲岳等が見える。多くの人は姿見駅に戻るようだが、中には縦走用の大きなザックを背負う方もちらほらいた。ニューヨークから来たというアメリカ人の家族がずいぶん軽装で登っていた。北海道初日としては上々の滑り出しで、満足して下山した。 なお、ロープウェー山麓駅周辺の勇駒別湿原で、見事なエゾリューキンカの大群落がちょうど満開でした。 6/18木 【雌阿寒岳】 アルバム GPSログ(ヤマレコ) 雌阿寒温泉登山口9:17〜12:00/12:13雌阿寒岳〜(往路を戻る)〜15:00登山口 釧路市音別町霧里のキャンプ地から登山口に9時少し前に到着。天気は曇っていたが徐々に良くなりそうな予報である。 最初はトド松の林の中の道を徐々に高度を上げながら進んでいく。一合目から九合目までほぼ標高差70〜80mおきに標識がある。二合目を過ぎる頃から徐々にハイマツの低木帯になり、エゾイソツツジの白い花が登山道脇に見られる様になる。ハイマツ帯を抜けると、火山の噴石のゴロゴロした道になり斜度も急になってくる。ゆっくり少しずつ高度を上げていくと、火口の縁の一角に出る。火口の内部が覗け、底には小さな赤沼が見え、壁の一角からは水蒸気が勢いよく吹き出している。左に回り込んで雌阿寒岳の山頂となる。 風もあり、万一、噴火したら大変とそそくさと下山する。八合目まで下り、ちょうど良い岩陰で昼食。すそ野方向には、ハイマツで覆われてはいるがはっきりとした溶岩台地の地形が見て取れる。後はのんびりと下山し、この日は屈斜路湖畔の三香温泉へ向かった。 6/20土 【斜里岳】 アルバム GPSログ(ヤマレコ) 清岳荘4:51〜6:06/6:34下二股〜8:15熊見峠〜8:59上二股〜10:05斜里岳〜11:08上二股〜11:56熊見峠〜12:39下二股〜13:57清岳荘 前日、丁度明日から清岳荘の営業再開ということで、準備に忙しい管理人さんや関係者の方々から情報を得る。飲料水も分けて頂き助かりました。車中泊の車は私1台だけだったが、翌朝2台増えた。 4時50分に出発する。一人の方は10分前に出発済み。 雨は落ちてないが曇り。ひと尾根乗っ越してから林道をしばらく歩くと行き止まりから本格的な沢沿いの登山道となる。ここで引き返して来た先行者と会う。九州から来たので雪に慣れていず、アイゼンも無いのであきらめたとのこと。 へつったり、渡渉が3回あったり、中央が既に割れて雪解け水がかなりの水量で流れる沢の左岸の雪渓をアイゼンを付けて慎重に進み、下二股に着く。 前日に、ここから沢沿いを進む旧道は 雪渓が薄くなって危険な所があり、 右手の尾根上に行く新道を進んだ方が良いというアドバイスを受けていた。 ところが二股の右手の新道を進んだつもりが 実は旧道であった。GPSを見て気がついて戻る。 新道は尾根に突き上げる急な登りだ。小一時間頑張り斜度が緩んだ所で一休みする。この後は徐々に尾根上の道になり、晴れていればどれだけ素晴らしらい展望なのか? また来て確かめるしかない。1180mまで来たところでウエストベルトに通しておいた熊よけスプレーが無いことに気づく。さっき休んだ所でザックをおろした時に外れて気づかずに来てしまった。標高差にして150m引き返す。無事に発見したが、かなりの時間をロスした。 熊見峠を過ぎてしばらくほぼ水平に行くと、上二股となる。往路は標識がほとんど雪に埋もれていてわからなかった。ここから山頂直下まで、ほとんど雪渓上登って行くことになる。アイゼンを付ける。 雪渓が終わって鞍部・馬の背に出て、ひと登りすると誰もいない山頂に着いた。だいぶ時間がかかってしまった。ガスで何も見えない。30分位いたが、上がってくる人もいず、ずっと一人だった。 下山にかかる。上二股からは雪渓上の旧道を行こうか迷ったが、安全策をとって来た道を戻る。下二股からの沢沿いの道、最初の渡渉点がわかり辛い。こんなルートだったかと思いながらもなんとか下山。清岳荘の方から遅いので心配したと言われる。 登頂でき無事戻れて良かった。今日は土曜日というのに天候不良のせいか入山者は三名。3人目の方は下二股の手前で引き返したと言うことが、その方が翌日の快晴の羅臼岳山頂で出会った方だったので分かった。 6月中旬の斜里岳はまだ夏山とは言えず、雪上での経験が必要だった。ルートハァインディンクにGPSを利用。今回はそれなりの雪上用装備で臨んだ。 6/21日 【羅臼岳】 アルバム GPSログ(ヤマレコ) 行動記録:知床野営場=岩尾別温泉〜木下小屋04:59〜06:30弥三吉水〜06:42極楽平〜 08:22大沢〜09:07羅臼平〜09:18岩清水〜09:49羅臼岳11:06〜11:47羅臼平〜12:09大沢〜 13:26極楽平〜13:35弥三吉水〜14:55木下小屋 今日は4座目の羅臼岳を目指す。ウトロの知床野営場を4時半に出て 15分で岩尾別温泉に到着。早速仕度をして、木下小屋の前にある入山届に名前を記入して5時ちょうどに出発する。先行者は2名のようだ。 最初は標高が低いせいかトドマツが高く伸び、下は丈の低いササの中の歩きやすい登山道だ。しばらくすると尾根の北側に出る。急に視界がひらけ羅臼岳の先端が望め、眼下にはオホーツク海が広がる。やがて極楽平となる。見上げるといく筋か雪渓の混じる仙人坂が迫っている。ダケカンバの枝や雪の重みで曲がった幹が登山道を覆うようになり、何度か頭をぶつける。ヘルメットをしていたので事なきを得た。 仙人坂をジグザグに登って行くと、時々急傾斜の雪渓を横断せねばならず、緊張を強いられる。また雪渓を横断した後に続く次の夏道の入り口が分かりづらく、何度か行ったり来たりしながら進んでいく。仙人坂を上りきったところに携帯トイレ用のトイレブースがある。ここで道を間違え少しロス。大沢に出ると羅臼平まで雪で埋まっている。結果的には雪渓上をひたすら詰めればよかったのだが、右側に夏道が見え隠れし、そちらに行って雪渓の支沢に入り込んだりして再びロス。明瞭なステップのついた最後の急傾斜を登りきると羅臼平に至る。ここで一休みしていると二人に追い越される。視界がひらけ気持ちが良い。羅臼港や雲海に浮かぶ国後島が見える。 この後は標高差300メートルの溶岩ドーム部分の大きな岩がゴロゴロした急な登りだ。途中2箇所雪渓が混じる。上の雪渓で先程追い越して行った一人が滑って苦労している。ここはキックステップでつま先を蹴り込んで直登し再び先行。最後は両手を使ってハァハァいいながら岩をよじ登り山頂へ。先客は先行者の神奈川から来たと言う二人と、追い抜いていった若者一人。自然と皆でこの最高の天気の日に登頂できたことを喜び合う。 展望はもう言うことなし。未明までの雨で大気が澄み、寒気を含んだ高気圧におおわれていて見通しが良い。知床半島の山々、半島の両側のオホーツク海、国後島の山々、反対側の海別岳、昨日登った斜里岳、遙か東方には石狩山地、日高山脈が連なる。いつまででもながめていたい気分だったが、1時間ほどいて下山開始。 急斜面を慎重に降りる。山頂へ向かう何組かとすれ違う。この日の入山者は20人強か。最後にすれ違ったのは大沢下部で正午過ぎごろ。山頂までは二時間はかかる所なので少し心配になる。 途中であった山岳ガイドさんによるとこの一週間ヒグマがあらわれた兆候は無いとのこと。糞や足跡は見かけなかった。 行きはスルーした極楽平の下の弥三吉水で顔を洗い、うまそうなので飲んでみた。まあ大丈夫だろう。 今日は最後まで雲が湧いたり遠くが霞むこともなくクリアーな天気で感動的な山行となった。 6/24水 【十勝岳】 アルバム GPSログ(ヤマレコ) 十勝岳温泉P7:18〜8:20上ホロ分岐〜9:27上富良野岳〜9:42上ホロカメットク山〜10:46/11:26十勝岳〜12:04上ホロ避難小屋〜12:37上富良野岳〜13:55十勝岳温泉 十勝岳を目指す日帰りコースとしては、より一般的な望岳台からでなく、稜線歩きも楽しめる十勝岳温泉から往復した。十勝岳温泉は高山植物の多い富良野岳への登山口であり、稜線までの途中の標識には十勝岳の表記はなかった。 朝方まで雨で6時頃登山口に着いたが、準備しながら少し待機する。7時になる頃雨も上がったので出発。雨の中3,4パーティーが先に出て行った。最初は整備された道を行き、安政火口から流れてくる沢を横切って通称「温泉スロープ」側に回り込んで行くと雪渓上の上ホロ分岐となる。ここで全ての先行トレースが富良野岳へ向かっているので、その跡を辿ってしまうが、すぐに引き返して分岐から左前方の雪渓上のかすかな踏み跡を頼りに進んでいく。雪渓が切れると三百階段という急な尾根筋の登りとなる。名の通り階段が付けられているので我慢して足を運んでいけば登り易い。 階段を上りきると見晴らしがぐっと良くなる。さらに登って富良野岳・三峰山から続く稜線に出ると、すぐ左手に上富良野岳となる。ここから上ホロカメットク山、大砲岩を越えての稜線歩きとなる。左(西)側は安政火口で赤茶けて荒涼とした地肌、右(東)側は十勝川源流部の雪渓とハイマツ、高山の花々で埋め尽くされた穏やかな斜面が広がって実に対照的だ。 十勝岳山頂に近づくと徐々に植物は少なくなり、最後は黒い噴石のゴロゴロした頂となる。山頂手前で若い男性3人組に追い抜かれる。聞けば、上ホロ分岐を富良野岳方面に進んでしまい、富良野岳分岐からから遠回りしてきたという。相当なスピードである。軽装なので地元の人かと尋ねたら九州から来たと言うことだった。 山頂ではやはり望岳台から来た方が多かった。青空が見えたり、ガスがかかったりする中昼食をとり、その後下山。帰りは来た道を戻ったが、上ホロカメットク山は上ホロ小屋から下を巻いて雪渓や、お花畑の中の道を通った。徐々に天気が良くなり、十勝岳温泉に近づく頃には富良野岳がくっきりと青空に映えていた。 6/26金 小樽港10:30 〜〜 6/27土 6:00新潟港 = 自宅 |
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