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みちのく ひとり 山旅
八甲田山、岩木山、岩手山、姫神山、早池峰山 


【個人山行記録】
 
高橋仁(単独行)
山 域:八甲田山、岩木山、岩手山、姫神山、早池峰山
日 程:2015年10月17日(土)〜20日(火)(前夜発4日間)


10月16日(金)晴
熊谷19:30=国見SA23:30(車中泊)


10月17日(土)晴 八甲田山(酸ヶ湯から周回 4:30)
国見SA6:30=酸ヶ湯9:15/9:50→仙人岱10:57→大岳11:31/12:35→井戸岳12:55→赤倉岳→上毛無岱13:55/14:03→酸ヶ湯14:45(入浴)/16:00=岩木山赤倉山神社18:20(車中泊)

◇高速道から見える岩手山は一週間前の雪がまだ真っ白だ。紅葉が広がる道路を走り八甲田・酸ヶ湯に着いた。雪でぬかるんだ道を登ると葉の落ちたダケカンバは白い木肌を見せている。硫黄臭が漂う沢沿いの道が平坦になり、笹原の中を抜けると仙人岱に出る。踏み荒らされた地肌に木道が通っている。でそのまま通過してゴロ石の急登を登り着いた山頂は、すでに大勢で賑わっている。西に岩木山の頂上が見える。南八甲田の駒ヶ岳・乗鞍岳が。東に高田大岳・雛岳が。北には井戸岳の噴火口、田茂萢岳のロープェィ山頂駅、その手前下の毛無岱が良く見える。井戸岳、赤倉岳を廻って毛無岱に下ろう。ぬかるみの笹道を抜けて出た毛無岱は、明るく解放感があふれる。湿地の草紅葉が広がる毛無岱で休憩し、一気に酸ヶ湯に下り温泉に入る。
明日の岩木山に向かう。誰もいない赤倉山神社境内はうす気味悪いが、見上げれば星空がきれいだ。たまにはこんな夜も悪くない。


10月18日(日)晴 岩木山(赤倉コース往復 6:20)
赤倉山神社6:50―岩木山頂10:10/10:55−神社13:12/13:30=黒石IC=岩手山SA16:00(車中泊)

◇朝食を食べていると、地元の車が何台か到着した。赤倉山神社は、こんな奥深いところに数え切れないほどの社殿や鳥居がひしめいている。雑木の紅葉が素敵な登山道は伯母石を過ぎるとゴロ石の急登になり、鬼の土俵を過ぎ赤倉山・岩木山頂と、火山の荒々しい姿を見せてくる。最後の急登を登りきると、静かな赤倉コースから都会の雑踏に飛び出したようだ。スカイラインからの登山者が押し寄せている。日曜日の百名山ともなれば仕方ないか。
すぐ下に日本海が見えて、そこから白神山地へ連なる山並が立ち上がる。反対の東には八甲田山、遠く雲海の上には岩手山が頭を見せている。しばらく山並を眺め、昼食とコーヒーを楽しんだら、山頂の喧騒から離れて赤倉コースを下る。時折すれ違う地元の登山者と長話を交わしながら神社に着いた。今日のネグラは岩手山SAだ。


10月19日(月)晴 岩手山(柳沢コース往復 5:50)、 姫神山(一本杉コース往復 2:15)
岩手山SA6:30=滝澤IC=馬返し7:05/7:15→8合目避難小屋9:40/9:50→山頂10:30/10:50→御鉢一周→避難小屋11:35/11:50→登山口13:05/13:15=姫神山一本杉登山口13:50/14:05→山頂15:00/15:50→登山口16:20=道の駅早池峰湖18:30(車中泊)

◇SAは便利だ。トイレ、水、お茶、お湯があり、あづま屋あり、室内は明るく地図も読める。SAから見る岩手山の雪は二日の間にほとんど融けている。準備が出来たら即出発だ。
馬返しはキャンプ場があり設備も良い。紅葉がきれいな道から、分岐を新道に入り、溶岩や火山砂の道が急傾斜になってくる。麓には原野が広がっているが、自衛隊演習場があって興ざめだ。順調に八合目避難小屋に到着。岩手山は今年25回目・15回目と云う、かなり年配の地元の女性たちと話し込む。「まだお腹が空かないから、お弁当はお家に帰って食べよう」と云って下山して行った。
山頂は風が強く体感温度は氷点下並み。雲海のかなたに岩木山、八幡平、八甲田山、早池峰山、鳥海山、すぐ東には低くかわいらしい姫神山が見える。火口周りの御鉢めぐりをして避難小屋で昼食。姫神山は今日中に往復できそうなので、急いで下山。新道を通って一気に馬返しに下る。
姫神へ移動し、一本杉キャンプ場から登る。樹林の道から大きな露岩が転がる道へと変わり、誰もいない山頂に着いた。大きく聳える岩手山と、遠くに早池峰山が見える。その間は真昼山地の和賀岳だろうか?雲がかかり山も霞んできた。一気に下山すると、駐車場には自分の車だけがポツンと残っていた。早池峰に向かう暗い道で二頭のカモシカと野兎が飛び出した。早池峰ダムの道の駅に泊ろう。



10月20日(火)曇 早池峰山(河原の坊〜小田越 周回 4:40)

道の駅6:15=河原の坊6:45/7:05→早池峰山頂9:00/9:40→御金蔵10:20→山頂避難小屋10:40→ 小田越登山口11:43/11:53→河原の坊12:20/12:35=東和温泉14:30/15:00=熊谷20:50
◇河原の坊からコメガモリ沢の渡渉を繰り返して尾根に出る。「等高線の混み具合は谷川岳一ノ倉沢と同じ位だ」(山荘の人の話)という岩場を詰めて山頂に着く。人は小田越から来た二人だけ。気温2度C。ガスで展望なし。まっすぐ歩けない強風。山頂避難小屋に入って休憩する。木製の山座方位盤や登山ノートがある。ノートを読みコーヒーを飲んでいるとネズミが土間をチョロチョロと走って消えた。ゆっくりと休んでから下山開始。
剣ヶ峰に寄り道し、御金蔵まで下ったところで高度計を忘れたことに気付く。山頂まで登り返し、あとは小田越まで一気に下山。途中で単独行の女性と、女性20数名・男性数名の団体に行き会ったが、風が強いので途中までで引き返すのだという。樹林の道になると所々に一斗缶がぶら下げてある。棒でたたいて熊を追っ払うらしい。小田越は仕事の人が二人だけ。歩いて河原坊に到着。姫神も登ったので予定を一日切り上げて、東和IC入口の温泉に入って帰途に就く。