熊谷トレッキング同人 国内山行記録
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夏のアルプス 薬師ヶ岳集中 |
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アルバム |
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夏のアルプス薬師岳集中 (Aパーティー・先発) 山 域:北アルプス 薬師岳(2,926m) 目 的:夏のアルプスを楽しむ 山行形態:無雪期一般登山(小屋泊) 期 日:2015年8月7日(金)〜9日(日) 参 加 者:CL石川,SL大嶋,白根,豊島、新井(弘),相澤 行動記録: 7日(金)熊谷駅南口9:00➡北陸道立山IC(14:30)➡折立キャンプ場(15:40) 8日(土)折立キャンプ場5:00➡太郎平小屋9:20/45➡薬師岳山荘12:00 9日(日)山荘4:00➡薬師岳頂上4:50/5:20➡山荘6:05/7:15)➡薬師峠キャンプ 8:05/8:20➡太郎平小屋8:40/55➡折立キャンプ場12:10 北陸自動車道立山ICで高速を降り、折立キャンプ場へ向かう。キャンプ場に近づくと道路沿いは車の列,駐車場も満杯,100台以上はあるかと思われる。キャンプ場は芝が張りつめられ,洗い場やトイレが設備され、暗くなると照明が灯り,なかなか快適なキャンプ場である。そこに2基テントを張る。夕食は豚汁とレトルカレーを楽しみ、山談義に花を咲かせる。 8日 早朝5時に出発,登山道に向かう。登山道入口は1356M,近くに遭難者13名の慰霊塔、13重の塔が建立されていた。 登山道は笹やシダに囲まれ、鬱蒼とした樹林帯の中を歩く。傾斜はかなりきつく、道は根が張り出し,岩が剥き出し,石がごろつき,足場も悪い。陽射しがなく、暑くないのが幸いである。樹林帯を抜けると展望が開け、三角点に着く。ここで休息をとる。ここからは穏やかな登り坂となる。再び樹林帯に入るがすぐに抜け,一面草原地帯にはいる。草原はアキノキリンソウやリンドウが咲き、チングルマの風車が群生し、秋の気配を感じる。 やがて太郎平小屋に到着。ここからは植生保護のため,木道となる。槍ヶ岳を眺めながらゆったりと歩く。時たま吹く風は冷たく心地よい。草原が切れるころ下り坂となり、薬師峠キャンプ場を通過して沢に入る。急な沢沿いを歩く。やがては大きな岩がゴロゴロした沢道となる。その中を踏ん張って歩く。登山道がはっきりしない。一踏ん張りしてここを抜けると穏やかな道となりチングルマ,ハクサンイチゲのお花畑広がりこれらの花を楽しみながら歩く。薬師岳山荘は見えず,まだ先かと思いながら尾根道に出るとすぐ下に薬師山荘が見えた。予定通りの約7時間で到着。明日の登頂を控え,小屋でゆっくりと過ごす。陽が沈む時を待ち、夕焼けと雲海を楽しみ、これをカメラに収める。 9日 早朝4時、満天の星を眺め,薬師岳頂上を目指す。前方には登山者の灯りが点々と見える。ザレ・ガレ場の登山道を慎重に歩く。頂上に着く頃、空は明るくなり,頂上はご来光を待つ登山者で埋まっていた。頂上から眺望は素晴らしく,右前方に北アルプスの山々,奥に薄らと富士山、遠くに御岳山・乗鞍岳、左前方に立山・劔岳,背後に後立山連峰が見える.立体地図を見ているようで、位置関係が良く判る。充分に眺望を楽しみ,山荘へ戻る。 山荘で朝食を済ませ,7時過ぎに山荘を出る。薬師峠キャンプ場で水を補給し、顔を洗いサッパリした心地で太郎平小屋に向かう。ここで雲ノ平へ向かう木村さんと別れる。途中の三角点で顔に包帯を巻いた登山者に出会う。包帯に血が滲みでかなりの出血している様子。転倒事故を起こしたのだろうか。やがて救助に向かうヘリコプターが上空に見えて来た.転倒事故が起きないよう注意して下る。木々の間から車が見えて来た。間もなく到着だ。キャンプ場に着くと、すぐに冷たいコカ・コーラを一気に飲み干し,車に向かう。 相澤 記 夏のアルプス薬師岳集中 (Aパーティー・後発) 薬師岳集中 埼玉後発組、雲ノ平~黒部五郎岳周回ルート 後発組記録 参 加 者:菅谷 木村 行動記録: 8/7 行田(15:30)=有峰林道亀谷ゲート(22:30) 菅谷さんが予定より早く出発することが出来ることになり、午後3時半に菅谷邸を出発。途中、立山I.C近くの「湯めごこち」という温泉施設(深夜0時まで営業(!))でさっぱりして有峰林道のゲート前へ。この時間なら、さすがに我々がポールポジションであった。久しぶりに熱帯夜から解放され、車中泊にもかかわらず割と快適に眠れた。 8/8 亀谷ゲート=折立(7:30)→1870.6m三角点(8:45/9:00)→五光岩ベンチ(10:05/10:15) →太郎平小屋(11:00/11:40)→薬師岳山荘(13:15) <天候:晴れ> 続々と到着する車の音で目が覚める。奥の廊下を遡行する栗原家は5番手にいた。朝食後、6時きっかりにゲートが開き折立へ。通常の駐車場はほぼ満車で、200m程手前の臨時駐車場に車を停めた。 若干の準備作業の後、出発。薬師峠までは栗原家と行動を共にする。樹林帯の急登を過ぎれば緩やかな登りが続き、強い日差しの中でもさわやかな風も吹き抜け、快適な登りである。この登りでは、高山植物は今年は気温がずっと高かったためか、すでに咲き終わり気味なものが多かった。11時に太郎平小屋に着き、マムートジョッキの生ビールで乾杯。 昼食後、薬師峠にテントを設営する栗原家と一旦別れ、薬師岳山荘へ向かう。峠からの登り返しの最初が急登できつい。窪地状の地形の所では、ハクサンイチゲ・チングルマ等のお花畑がまだ残っていた。1時間半程で山荘に到着し、先発隊と無事の到着を祝う。程なく栗原家も上がって来て宴会に加わる。青空の薬師岳を眺めながらの楽しい時間を過ごした。五色ヶ原隊は栗原家下山10分後に入れ違いに到着。少し寒くなってきたので室内に場所を移し、宴会は続いた。夕食後は、皆で美しい夕焼けの景色を楽しんだ。 夏のアルプス薬師岳集中(Bパーティー) 立山室堂~薬師岳~双六岳縦走 山 域:北アルプス・五色ヶ原、薬師岳、黒部五郎岳、双六岳 期 日:2015年8月6日(木)〜10日(月) 参 加 者:宮田(9日、折立下山) 浅見・橋本義(10日、新穂高下山) 高橋(10日、野口五郎小屋へ) 行動記録: 8月7日(金)立山室堂(9:30)→龍王岳(11:00)→ザラ峠(14:00)→五色ヶ原山荘(15:00) 8月8日(土)五色ヶ原山荘(5:20)→越中沢岳(7:15)→スゴの頭(8:20)→間山(11:10) →北薬師岳(12:45)→薬師岳(13:40/14:00)→薬師岳山荘(14:30) 8月9日(日)薬師岳山荘(5:25)→薬師峠(6:15)→太郎平小屋(6:45)→北ノ俣岳(8:50) →黒部五郎岳(12:20)→黒部五郎カール(13:15/13:45)→黒部五郎小屋(14:30) 8月10日(月)黒部五郎小屋(4:00)→三俣蓮華岳(6:00)→双六岳(7:20)→双六小屋(8:20)→ 鏡平小屋(10:20)→新穂高温泉(13:30) 8/6 猛暑日の連続記録を更新した8月6日、大宮発18:50の北陸新幹線に乗る。富山まで1時間48分、快適な入山である。富山地方鉄道のレトロな電車に乗り換え22時30分に立山駅前「千寿荘」に着く。入浴後就寝。 8/7 朝食を食べて、チェックアウト。宿の直ぐ前から7:40発のパノラマバスに乗る。弥陀ヶ原の景色を眺めながら室堂まで約1時間。室堂で扇沢から入山した、高橋仁さん、橋本義さんと合流。 長い縦走が始まった。室堂山からはこれから向かう五色ヶ原や薬師岳がよく見える。縦走路から少し外れた龍王岳のピークにも登る。ザラ峠は風の通り道のようで、富山側から雲が湧いて景色は見えなかった。五色ヶ原に登り返すと視界が開け高層湿原にお花畑が広がる。立山から5時間ほど歩くと、広々としたすてきな景色を見ることができる。五色ヶ原山荘は雪解け水を使った風呂があり、さっぱりできてうれしい。 8/8 朝日の中を鳶山を目指して登る、眼下の五色ヶ原は池塘が輝いて美しい。この日は蔦山、越中沢岳、スゴノ頭、間山、北薬師岳、薬師岳を越えるが、薬師岳以外はあまり知られていないが、どの山容も大きく、体力を要すが、静かな縦走路である。北薬師岳から眺める金作谷カールは見事である。薬師山荘では折立からの8名と合流し、楽しい時間を過ごした。 8/9 太郎山から北ノ俣岳の間は広々とした尾根にお花畑が広がりとても気持ちがいい。雷鳥の親子2組を間近に見ることもできた。黒部五郎の登りはつらいが、山頂からの眺めは北アルプスの真ん中と行った感じ。少し降りたカールの水辺でコーヒーを入れて大休止。このひとときのために登ってきたと言ってもよい。小屋までは岩と灌木の道を下っていく。何度かダケカンバの枝に頭をぶつけた。 8/10 この日の行程は長いので、宿の朝食を待たずに4時に出発。ヘッドランプをつけて三俣蓮華を目指す。早朝の山頂は若者のグループで賑やかだった。槍穂高のシルエットを見ながら歩く人気のコースは登山者が多かった。鏡池の水は濁っていたが、条件に恵まれれば、最高の撮影スポットだろう。新穂高では温泉に入って、疲れを癒やし、新宿行きのバスに乗り込んだ。 天候と仲間に恵まれて、楽しく充実した縦走登山だった。(浅見記) 雲ノ平~黒部五郎岳周回 参 加 者:木村 行動記録: 8/9 薬師岳山荘(3:50)→薬師岳(4:40/5:20)→薬師岳山荘(6:05/7:05)→薬師峠(8:05/8:20) →太郎平小屋(8:40/8:55)→薬師沢小屋(11:00/11:30)→アラスカ庭園(13:00/13:15) →祖母岳(アルプス庭園)(14:00/14:10)→雲ノ平山荘(14:25) <天候:晴れ、3時頃夕立あり> 山頂からの日の出を見るべく、黒部五郎に向かうメンバーを除いて朝食前に皆で薬師岳山頂に向かった。山頂からは素晴らしい日の出の景色を堪能。特に朝日に輝くカールが美しかった。 山荘に戻り朝食の後、太郎兵衛平に向けて出発。今日も絶景を眺めながらの稜線歩きである。太郎兵衛平で下山組と別れ、ここからは単独行動。マイペースで景色を楽しみながら進んでいく。薬師沢小屋で昼食をとり、本日唯一の急登、雲ノ平への登りに取り付く。快調に高度を稼ぎ、雲ノ平の木道末端まで約1時間と、いいペースで登れた。アラスカ庭園、奥日本庭園、アルプス庭園で、それぞれ景色を楽しんで雲ノ平山荘へ。山荘はかなりの混雑具合。以前訪れた時の静けさが嘘のようだ。 受付後、今日栗原家が雲ノ平キャンプ場に泊まるので行ってみたが、まだ到着していなかった。3時頃降雨があったため、仕方なく山荘に戻ってテラスでちびちび飲んでいると栗原家がやって来た。思いの外、遡行に時間がかかったとの事。山荘前で乾杯し、しばし歓談。夕方になると雨は上がり、今日も夕焼けの景色を楽しんだ。 8/10 山荘周辺散策(6:00/7:15)→祖父岳分岐(8:30)→祖父岳(8:50/9:00)→岩苔乗越(9:30) →ワリモ北分岐(9:40)→鷲羽岳(10:35/10:50)→三俣山荘(11:35/12:25) →三俣蓮華岳(13:15/13:25)→黒部乗越(13:45)→黒部五郎小舎(14:35) <天候:晴れのち曇り、夕方より雨> 今日はまず、朝食後アルプス庭園・ギリシャ庭園を空身でゆっくりと散策。朝日に輝く朝露に濡れたチングルマと周囲の名峰とが相まって美しかった。山荘に戻り、スイス庭園に向かう途中で、折立に下山する栗原家とお別れの挨拶を交わす。スイス庭園からは水晶岳が目の前に大きく、眼下には水晶池もよく見えた。祖父岳山頂からも360°の展望を楽しむ。岩苔乗越では野口五郎に縦走する高橋仁さんと会えないかと思っていたが、雲ノ平でのんびりし過ぎて行き会えなかった。鷲羽岳では、今回も鷲羽池越しの槍ヶ岳を見る事が出来、満足する。 三俣山荘で昼食にカレーを食べて、三俣蓮華岳の登りへ。振り返る鷲羽岳はやはり秀麗だ。山頂に着くころにはだいぶ雲が多くなってきて、ガスの中を黒部五郎小舎へ。黒部五郎小舎もかなりの混雑だった。夕方からはまとまった雨が降った。 8/11 黒部五郎小舎(4:20)→黒部五郎岳(6:40/7:20)→2578mピーク(8:20/8:30) →赤木岳(9:30/9:40)→北ノ俣岳(10:25/10:30)→太郎平小屋(11:55/12:30) →五光岩ベンチ(13:10/13:15)→1870.6m三角点(14:10/14:20)→折立(15:20) <天候:晴れ時々曇り> 今日が一番の長丁場なので朝食は弁当にしてもらい、それを食べる。ポットのお湯が充分に用意されていて、ありがたく使わせてもらう。おかげで予定より早く出発できた。心配していた天気も高曇りで日も差す、まずまずの天気。黒部五郎のカールが見え始めるあたりで朝日が差し始め、黄金色に輝くカールが美しかった。前回、ガスで何も見えなかったカールの景色を存分に楽しみながら黒部五郎の山頂へ。山頂からの景色は雄大の一言。槍・穂高や笠ヶ岳との距離感からか、黒部源流の他の峰々とはまた違った感じでアルプスのど真ん中という印象だった。 黒部五郎の肩から急坂を下ると、後は比較的緩やかな稜線が続く。赤木岳からは眼下に美渓と聞く赤木沢が見渡せ、いつか来てみたいと思う。赤木平を流れる薬師沢左俣もちょっと興味をそそられる光景だ。北ノ俣岳の先のハクサンイチゲのお花畑は今回は終わってしまっているかと思っていたが、まだ充分に楽しめた。徐々に近づいてくる太郎平小屋の赤い屋根を見ていると、ここまで歩いて来た行程が思い起こされ感慨深い。ちょうどお昼に太郎平小屋に到着し、小屋の「太郎ラーメン」で昼食。 後は折立に下るのみ。後ろ髪を引かれつつ順調に下って無事下山。吉峰温泉で4日間の汗を流して帰路についた。終始好天に恵まれて自分のお気に入りの山域を満喫出来、黒部五郎のリベンジも果たせて、大満足の山行でした。 (木村記) |