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年に二度目の春を楽しめた
ニュージランドトレッキング



 冬枯れの11月20日、日本を発ち、春爛漫のニュージランド南島のクウイズタウンに降り立った。この南島は南北にサザンアルプスがつらぬき、東側の山麓は青く輝く氷河湖がつらなり、雨の少ない快適な気候である。西側は一転年間5000〜6000mmの降水量のフィヨルド地帯である。

 世界一美しい散歩道言われるミルフォードトラックのトレッキングは、オーバーユースを防ぐため、一日のコースは50名以内と制限されている。 私たちのグループは45人。オーストラリア・ニュージランド・アメリカ・日本とインタナショナルである。このグループで4泊5日行動を共にしたわけである。

 トレッキングの前半はまずまずの天気でコースのクライマックスのマッキンノン峠(標高1,073m)では氷河を頂く峰々とマウントクックリリーやデージーなどの花々を楽しむ事ができた。峠を下りるとフィヨルドランドに入り、ニュージランドブナと木製シダ鬱蒼と茂り、止まるとサンドフライがまとわりつく環境である。ニュージランドの生態系は、平野部ではヨーロッパ由来のもの(ルピナスやエニシダ等)であるが、山岳地帯は本来の生態系が残されており、北半球のものとかなり異なる。有名なマウントクックリリーは本当の名前はジャイアントバターカップと言い、キンポウゲ科である。

 マウントクックは「10日間に3日しか姿を見せない」と言われているが、今回3日間とも見る事ができた。とくにフッカーバレーへのトレッキングではマウントクックリリーのお花畑を通り、氷河を頂いて輝くマウントクックと湖をカメラに納める事ができた。(大嶋)

場所: ニュージーランド ミルフォードトラック マウントクック
期日:2012年月11月20日(火)〜30日(金)
参加者:L大嶋 白根 逸見 高橋た 駒崎(5人)


<行程>
11月20日(火) 成田発18:25
11月21日(水 クライストチャーチ着10:05 同発11:30⇒クウ
ィンズタウン着12:35泊
11月22日(木クウィーンズタウン発9:30→テ・アナウ発13:15→グレイドハウス
11月23日(金 グレイドハウス −− ポンポロナ小屋泊
11月24日(土 ポンポロナ小屋 −− クインティン小屋泊
11月25日(日 クインティン小屋 −− サンドフライポイント −− ミルフォ
ードサウンド泊
11月26日(月 ミルフォードサウンド → クウィーンズタウン泊
11月27日(火 クウィーンズタウン発8:00 → マウントクック(ハーミテージシャレー)
11月28日(水 フッカーバレートレッキング
11月29日(木 セアリーターントレッキング マウントクック発13:15 → クライストチ
 ャーチ 着21:00泊
11月30日(金 クライストシャーチ発5:30 ⇒オークランド着7:00 同発 
 9:35 成田着16:45



第1日  11月20日(火)晴れ
記録 高橋  行程 熊谷――成田空港   

<日程>
11:35 熊谷駅 成田行き高速バス発車
12:05 森林公園駅 同上
18:25 成田発予定 ニュージーランド航空NZ90
19:18 離陸 ニュージーランド南島クライストチャーチ行

<感想>
いよいよ出発。成田空港にはバスの都合で早く着きすぎたかと思ったが、なにやかやと時間のたつのの早いこと、バスは乗り換え無しなので非常に楽でした、今夜は機中泊、機内食は夕食と明日の朝食の2回です。



 第2日 11月21日(水)快晴
記録高橋行程  ――クライストチャーチ――クィーンズタウン

<日程>
9:45(日本時間は5:45) クライストチャーチ着 入国審査、税関、 検疫を通過
11:40 クライストチャーチ発 NZ5001
12:36 クィーンズタウン着
13:23 ホテル着 ハートランドホテル
14:25 ホテル出
14:46 スカイライン・ロープウェイ下駅発
15:15 スカイライン・ロープウェイ上駅発
15:50〜16:15 昼食
16:20 トラックオフィス到着
17:05〜50 ミルフォードトラックの説明
19:55〜20:30 夕食
20:50 ホテル

<感想>
 狭い座席の機中泊でよく眠れないまま真っ赤な日の出を見る。今日は快晴、ニュージーランドに近づくとNZアルプスが右手に見えますとの機内アナウンス。残念ながら私たちの座席からはちらっと白銀の山並みが見えただけ。スチュワートでさえ中腰になって覗いているので、今日は絶好の展望と思われる。次のフライトに期待。クライストチャーチの検疫では持ち込んだ登山靴の底がきれいでgoodと言われた。大嶋先生の前もっての指導のおかげです。クライストチャーチからクィーンズタウンへは約1時間のフライト。右手には白銀の山並みが美しい。今回後半で行くマウントクックの見当をつける。左側は海岸線から、まだ、うっすらと緑が芽吹いたばかりに見えるどちらかというと冬枯れのような丘陵が連なる。稜線には斑にまだ雪が残っている。横4列の小さな飛行機だったので窓から展望が楽しめました。座席は満杯で荷物が載せきらなかったとのことで、スーツケースは1機遅れになってしまいました。後でホテルに届けてくれるとのことで、そのままにしてドライバーガイドにより市内案内していただいた後ホテルへ。ドライバーはニュージーランドの植物や動物について日本語もついている本を書いたリチャード・ライアル氏、いろいろなことを知っており、今日は眺めが抜群なのでお薦めはロープウェイに乗ることとのこと。早速出かける。ロープウェイは急坂に沿って一気に昇る。途中バンジージャンプのための台があり数人いた。おお怖い。展望は見事、湖を眼下に見、岸辺にクィーンズタウンの街、私たちの泊まるホテルも見える。ゴルフ場もある。そしてせり上がった対岸は雪を被った山々。湖は真っ青でボートが白波を立て、草地の明るい緑や針葉樹の濃い緑と映え美しい。記念写真をパチリ。明日からのトレッキングの方向も見定める。昼食は近くのスーパーでサンドウィッチを買ってきて街中にある緑地で食べる。真ん中に小川が流れていて周囲に人が思い思いに憩い、カモや小鳥が戯れているところ。鳥はかなり近くまで来る。ミルフォードトラックの説明は日本語でも行われた。ここは緯度が高いことと、サマータイムを導入して1時間早めていることもあり、いつまでも明るく夕方帰ってきたのに時刻は9時近くなってしまった。



 第3日 11月22日(木)晴れ
 記録大嶋 行程 クィーンズタウン――テ・アナウ――グレイドハウス

<日程>
6:00 起床
8:00 ラゲージをホテルにあずける。
8:30 ハートランドホテルを出発する。
9:00 ステーションビルからバスにて出発
12;00 テ・アナウホテル&ビィラ 昼食 サンドウィッチ、フルーツ(ス イカ、メロン、ブドウ)バイキング
13:23 出発
13:50 テ・アナウダウンズ着、バス下車
14:00 ボート発
15:05 グレイドワーフ着 下船
15:35 グレートハウス着
15:45 写真撮影
16:00〜16:40 ネイチャーウォーク
18:15 夕食(鹿肉、ビール、ワイン、ライス、フルーツ、ベジタブル)
20:10 夕食済
20:10 全員(45名)の自己紹介
22:00 就寝

<感想>
 ネイチャーウォークでみられた植物他
 ブナ3種類(レッドビーチ、シルバービーチ、マウンテンビーチの3種類)、ラーンツウッド(槍の木の意味)、ヘッパーツリー(辛い味あり)、ブランケットファンギ―(サルノコシカケ)、セロリプラント(セロリの香り)クラウンファン(シダ類)、クリックファン(シダ類)、トトラツリー(カヌーに使う)、イースターオーキッド(ラン類)、バンブーオーキッド(ラン類)、トートー(ドクウツギ類)、エバーラスティングデージー
 テ・アナウ湖は思ったよりも大きく、1時間以上乗った。グレイドハウスは山小屋というより、ホテルに近い印象であった。これから45人の大グループで4日間移動することになる。日本人は3グループで11人、その他はオーストラリア、ニュージーランド、アメリカ人と多様である。



 第4日 11月23日(金)晴れ時々曇り
 記録白根行程 グレートハウス――ポンポローナロッジ

<日程>
6:15 起床
7:00 ランチのサンドウィッチ作り
7:30 朝食
8:45 グレートハウス出発
9:15 Large Red Beech Tree
9:45 ドーアパス展望台
9:50 Wetland Walk
10:25 クリントンハット
12:50 ヒレレ滝ランチハット
14:00 Hidden Lake
14:34 Prairie Lake
15:20 バスストップ
15:35 ポンポローナロッジ
19:00 夕食
21:15 就寝

<感想>
 初めて、ランチのサンドウィッチを作り、雨上がりのグレートハウスを出発、クリントン川の吊り橋を渡り上流に向かう。外人は歩くのが早い(コンパスが長い)。コケの中に大きなレッドビーチを見に行く。
朝食 お粥(糊みたい)、トマト、ポテトフライ、ベーコン、トースト、   コーヒー
昼食 手作りサンドイッチ、味噌汁、コーヒー
夕食 前菜、ポークマカロニ、プリン、コーヒー



 第5日 11月24日(土)晴れ
 記録 逸見 行程 ポンポロ―ナロッジ――クィンティンロッジ

<日程>
5:45 起床
6:30 昼食用サンドウィッチ 各自で作る
6:50 朝食
7:45 クィンティンロッジへ出発
    途中クイントン滝見学
8:45〜8:50 小休止
9:40〜10:00 ミンタロハットで小休止
10:05 ミンタロ湖
11:05〜11:10 小休止
12:10〜12:20 マッキンノン記念塔
12:55〜13:30 マッキンノン峠小屋 昼食
14:15〜14:20 小休止
15:00〜15:05 小休止
16:00 クィンティンロッジ到着
18:10 日本語による明日の説明会
19:00 夕食 その後全体のスライド説明会
22:00 消灯

<感想>
 今日はコース中のハイライト、マッキンノン峠越え。天気を心配したがよい天気に恵まれ、峠からの絶景を心ゆくまで眺めた。また、途中マウントクックリリー等たくさんの花を見ることができ楽しんだ。峠からの下りは足がガクガクして大変だった。
今日見られた花
 マウントクックリリー、ベジタブルシープ(残念ながら花は見られなかった)、マウンテンデ―ジー、フィヨルドデージー、ジャイアントスパニアード、ツリーフューシャ、ワインベリー、ラージフラワードマットデージー、サウスアイランドマウンテンフォックスグローブ、バターカップ(日本のキンポーゲ)
 世界で5番目の落差580mのサザーランド滝をロッジから歩いて5分の所から遠望する。



第6日  11月25日(日)小雨
記録駒崎 行程 クィンティンロッジ――サンドフライポイント――マイタ―ピークロッジ

<日程>
5:50 起床
6:30 昼食用サンドウィッチ 各自で作る
    朝食
7:40 出発 (サンドフライポイントへ向かって)
8:40 スイミングホール 小休止
8:50〜8:55 ダンプリングハット トイレ休憩
10:40〜10:55 ポートシェッド小屋 モーニングティー、トイレ、休憩
11:20〜11:28 ベルロック
13:25〜13:55 ジャイアントゲートホール 昼食、トイレ
14:00 ジャイアントホール
15:22 サンドフライポイント到着 お茶
15:50 サンドフライポイント出発
16:15 船出発
16:45 マイタ―ピークロッジ

<感想>
 ミルフォードらしい小雨の天気の中、初めゆるやかな下り25分位、他はほぼ平ら、年間7000〜8000mmの雨量、ツリーファン(木のシダ)の中、滝を見ながら歩きました。サンドフライポイントはたくさんのサンドフライがまっていてくれ、ちょっと大変でした。



第7日  11月26日(月)小雨のち晴れ
記録高橋 行程 マイタ―ピークロッジ――ミルフォードサウンド遊覧クルーズ――クィーン
タウン

<日程>
5:50 起床
7:15 ランチ作り、朝食
8:30 バス出発 船乗り場へ
9:00〜10:45 遊覧船
10:55 バス出発
11:55〜12:05 小休止
12:55〜13:10 テ・アナウ
15:20 クィーンズタウン・ステーションビル到着
15:35 ハートランドホテル着
16:00〜16:45 植物園散策
18:00 夕食
    買い物
21:10 ホテル帰着

<感想>
 ロッジから船乗り場までは近いので散歩しながら行くのもよいと思っていたが、あいにくの雨、バスで移動する。遊覧クルーズの間、雨がやんだり雲が流れたりで、山並みが現れるのに望みをかけていたが、結局展望は回復しなかった。残念、でも近くでは滝が豪快に落ちていた。オットセイが岩の上で数頭休んでおり、小さくてかわいいペンギンも見られた。大型の鳥キアーやカモメの飛ぶのも見られた。カヌーを楽しんでいる人たちもいた。クルーズの後はバスで一路クィーンズタウンへ向かう。天気は回復、晴れ渡る。始めのうちは氷河によって作られた雄大な景色の中を進む。やがて牧草地帯が延々と続く。勤勉というべきか、自然破壊というべきか、そしてクィーンズタウンに到着。帰ってきてもやはり美しい街だなと思いました。植物園を散策、公園のような造りで大きな木々に名札が付いていました。レッドビーチの大木がありました。シャクナゲ、バラ、ハナミズキ、シモクレン、マロニエが咲き、イチョウや,ラクヨウショウ、ユリノキなど馴染みの植物も植えられていました。草花はあまりないですが日本シャクヤクが咲いていました。クィーンズタウンの街並木には桜、プラタナス、フウなど知っている木が多かったのですが、シンボル的に大きいセコイアが植えられているのは圧巻でした。夕食はカッパという日本食の店、おいしかったです。



第8日 11月27日(火)晴れ
記録 大嶋 行程 クィーンズタウン――マウントクック村  ケアーポイントへトレッキング

<日程>
6:00 起床
    室内にて朝食
8:00 ハートランドホテル出発 グレイトサイツ社バス
8:55〜9:10 クロムウェルのフルーツショップにて休憩
10:35〜11:15 オマラマという所のドライブインにて休憩
11:50〜12:00 テパコ湖のほとり、マウントクックの見えるところに てフォトタイム
12:33 ハミテージホテル着(マウントクック村)
    ホテルチェックインの後
13:00 シャレーの部屋に入る
13:35 シャレーよりケアーポイントに向けて出発する
14:40 ケアーポイント着 その後周辺を歩く
16:05 シャレー着
    その後、ハミテ―ジホテルに行き翌日昼食を買い込む
18:00〜19:30 ディナー、アルパインにて 67.00ドル

<感想>
 グレイトサイツ社の混載バスは予定に反して日本人のガイドがいて、道中イヤーホーンで説明してくれて有難かった。ハミテ―ジホテルのチェックインは簡単だった。今夜と明日のディナーを予約する。67ドルとのこと、高い。天候は薄曇りだったが、ケアーポイントへのトレッキングの時、マウントクックを見ることができた。
 マウントクックの近くの羊はメリノー種(毛1kg当たり100ドル)、南の方の羊はロムニー種(毛・肉兼用、1kg当たり30ドル)とのこと、 ルピナスはヨーロッパから持ち込まれて美しいが、牧場主にとって雑草とのことである。



第9日 11月28日(水)快晴
記録 白根行程 フッカー・ヴァレー・トラック トレッキング

<日程>
6:15 起床
6:45 朝食(ホテルレストラン)
8:03 トレッキング出発
8:51〜8:58 展望台
10:00〜10:14 避難小屋
10:36 フッカー湖着
10:50〜11:15 昼食
11:20〜11:36 フッカー湖散策
12:07〜12:14 避難小屋
13:12〜13:17 休憩
13:19 展望台
13:29〜13:37 アルパイン・メモリアル(慰霊碑)
14:18 ホテル着
15:00〜15:52 買い物(夕食)
17:50〜18:45 夕食(部屋010)
20:15 就寝

<感想>
 快晴の中、フッカー川沿いにアオラキ(マウントクック)を見ながら氷河湖のフッカー湖まで行く。湖に氷が浮いていて、奥にマウントクックを望み、素晴らしい景色。



第10日 11月29日(木)晴れのち雨
記録 逸見 行程 マウントクック(セアリ―タウンズへトレッキング) ――クライストチャ
    ーチ

<日程>
6:00 起床
6:40〜7:15 朝食
8:15 セアリ―タウンズへ、トレッキング出発
8:50〜8:55 セアリ―タウンズ入口
10:15〜10:30 セアリ―タウンズ
11:15 セアリ―タウンズ入口着
11:50 ハミテ―ジホテル着
13:45 ハミテ―ジホテル出発 クライストチャーチに向かう
15:10〜15:20 よき羊飼いの教会
16:25〜16:50 トイレ休憩、買い物
18:45 クライストチャーチのスディマ・エアポートホテル着
19:30〜20:15 空港へ買い物
20:30 夕食

<感想>
 今日はマウントクックからクライストチャーチへ移動の日、天気に恵まれ、10日に3日きりマウントクックは見られないとバスガイドさんに言われたが、滞在中ずっと見ることができた。朝食後セアリ―タウンズへ最後のトレッキング、皆さんは元気に登って行くが、腰痛が出てしまった私は階段の登りがきつかった。下山途中ポツポツと降り出した雨がクライストチャーチへ向けて出発するころには本降りになった。
 最後の夕食赤ワインで乾杯!! 憧れて、憧れて、やっと来たミルフォードトラックとマウントクックの旅も今日で終わりかと思う。何か胸にくるものがある。これからも足腰を鍛えて良い仲間と長く歩けたらと願うのみだ。



第11日 11月30日(金)晴れ
記録 駒崎 行程 クライストチャーチ――オークランド――成田

<日程>
3:30 起床
4:25 スディマホテルよりクライストチャーチ空港
5:10 チェックイン
6:00 オークランドへ向けて出発
7:10 オークランド到着
    バスにて国際線へ
7:30 出国チェック
9:45 出発
17:04(日本時間) 到着

<感想>
 天気に恵まれ無事に終えることができました。感謝です。