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2013アラスカ・デナリトレッキング

 

 昨年のニュージランドに引き続き、今年は7月25日(木)〜8月1日(木)の8日間のデナリ国立公園を中心にアラスカトレッキングに行ってきました。「なぜアラスカか?」言うと約40年位前に故村越元会長等と一緒にアラスカにスキーに来た時「今度は是非夏に来て下さい。」と言われた事を思い出したからです。7人のメンバーで日本を出発。オレゴン州のポートランド空港でアメリカに入国そして国内線でアンカレッジに入りました。

 アンカレッジは北緯61度。白夜ではないが太陽が沈むのが午後10時30分でした。これに時差ボケ加わり眠気に襲われ大変でした。

 今回良かったのは天候に恵まれ、デナリ国立公園ではマッキンリー山(標高6194m)の勇姿を3日間も見ることが出来ました。そしてヒグマ、ムース、トナカイそしてジリスなど野生動物を間近に見ることが出来ました。

 26氷河クルーズのプリンス・ウイリアム湾西側のフィヨルド群はアンカレッジ辺りに比べ、周囲の氷河のためか気温がかなり低かった。海に崩落する氷河も圧巻ですが、アザラシ・トド・ラッコなどの海獣が多数生息する豊かな海でした。

 今回日本語のわかるガイドがいないため、言葉の問題で苦労しましたが、アラスカの大自然の一部に触れる事ができました。(大嶋)


                          
 期 間  2013年7月25日(木)〜8月 1日(木)
 参加者 CL大嶋博 SL軽石昭夫 白根幸一 藤井日出子 栗原幸子 高橋武子 
       駒崎裕美  
 行 程
7月25日(木) 成田空港DEL618 15:35 ⇒ 日付変更線 ⇒ ポートランド着8:36
 ポートランド発AS135 12:47 ⇒ アンカレッジ着15:42 ⇒ アークティックフォックスインB&B泊

7月26日(金) アンカレッジ発8:00(バス)⇒ デナリ公園キャンプ事務所着13:00
発13:25 ⇒ デナリ公園駅13:25 ⇒ カンティシュナ・バックカン トリーロッジ着18:45 泊 

7月27日(土) バックカントリーロッジ発8:00 ⇒ ワンダーレイク着8:30 → 
ハイキングコース折り返し点10:15 → ワンダーレイク着12:15 ⇒ バックカントリーロッジ着12:15 泊

7月28日(日) バックカントリーロッジ発6:10 ⇒ デナリ公園駅着11:15 発 
12:30(アラスカ鉄道) ⇒ アンカレッジ駅着20:20 アークティックフォ ックスインB&B泊

7月29日(月) 宿舎前出発9:30⇒マタヌスカ氷河入場12:50 →氷河上ハイク→氷河 出発15:40 ⇒ 宿舎着18:00 夕食と買い物 

7月30日(火) 宿舎前発9:05 ⇒ ポーテージ氷河見学11:30 ⇒ ウィッティア乗船・ 出発12:30−−氷河クルーズ−−ウィッティア着17:30 ⇒ アンカッジのキャプテンクック前下車 夕食と買い物

7月31日(水) 宿舎発4:30 ⇒ アンカレッジ空港着5:00(朝食)AS134離陸7:25 ⇒ ポートランド空港着10:55・DL617空港離陸14:49 −日付変更線−

8月 1日(木)成田空港着16:47 解散


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 第1日 7月25日(木) 晴れ
 行 程 成田 ⇒ ポートランド ⇒ アンカレッジ 
 記 録 白根
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<日程>
【日本時間】
10:09 熊谷駅発
11:14 上野駅着
12:20 京成上野駅発
13:03 成田空港第1ターミナル着
13:30 団体カウンターにてEチケットを受け取り、荷物を預けて搭乗券を受領す      る。
14:00 セキュリティチェック・出国審査・土産物購入等
15:30 DL618便離陸
   日付変更線
【ロス時間】
 8:36 ポートランド空港 入国手続き・手荷物検査
      昼食
12:47 AS135便離陸
 【アンカレッジ時間】
15:17 アンカレッジ空港着
15:42 アンカレッジ空港発
      バスで市内観光
16:35 アークッティックフォックスインB&B着
      市内の「やまや」にて夕食 
21:58 宿舎 
 <感想>
 アンカレッジ空港から「しろくまツアーズ」の安藤さんの案内で市内観光をして宿舎に行く。B&Bにて安藤氏からアラスカの観光やチップ等について説明を受ける。夕食は日本料理店の「やまや」で会食をする。帰りは肌寒く、外はまだまだ明るい。長い長い一日が終わりをつげる。
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第2日 7月26日(金) 天候曇りのち晴れ
行 程 アンカレッジ ⇒ デナリ国立公園 ⇒ カンティシュナ(泊)
記 録 軽石
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<日程>
 5:00 起床
 6:00 弁当朝食(ドーナッツ、ナゲット、ゆで卵、バナナ、ヨーグルト)
 7:00 宿舎より徒歩数分でシェラトンホテル前にてバス待ち
 8:00 デナリ行きバス発車。(30分遅れる。)
 9:45 トイレ休憩、展望所から山並の眺めも、雲が多くよく見えなかった。
13:00 デナリ国立公園キャンプ事務所着。
13:25 公園専用のバス乗り換え出発
13:35 デナリ国立公園駅に立ち寄る。5人の客が乗る。
14:50 テクラニカリバーにてトイレ休憩
16:30 ポリクロームパスにてトイレ休憩
18:00 マッキンリー山最接近。バス止まり写真タイム
18:45 カンティシュナ着 バックカントリーロッジ 22、23、24号棟
20:00 夕食 ビーフステーキ、ポーク炒めライス、サラダ、デザート、コーヒー
21:00 翌日のハイキングの説明 ブルーベリーコース2時間、モデラートコー        ス4時間
22:00 就寝
<感想>
旅はハプニングの連続だから楽しいともいえる。今朝は7時20分には白いバスがシェラトンホテルで待機の我等7人と米国人ファミリーその他10名程を乗せるべく現れるはずが来ない。雨の降りそうな雲行きもあって、不安が高まってきた30分後ようやく来た。 40代位の大柄な女性運転手だ。遅れた理由を言ったのかもしれないが、言葉が判らず。 しきりにマイクを通して大声で早口の説明があるも何を言ってるのかさっぱりわからない。改めて言葉の通じない外国に来たのだと実感する。アンカレッジからデナリまでは約240マイル(380`)と遠い。マタヌスカまでは片側3車線のハイウェイを、その先2車線から1車線となり突っ走る。白人女性の運転手は確かなようだ。時速100キロ前後で遅れを挽回するように進んだ。国道の両側は樹林帯が延々と続く。午前10時を過ぎると視界もよくなり、天候も回復して来た。晴天に変わり、西の彼方にはアラスカ山脈現れ、雪をいただく高峰も望める。道路は何カ所か工事中で、その都度渋滞となったがやがて流れるも最初の遅れを取り戻す事はできなかった。

 12時30分を過ぎてようやくデナリの入り口に辿り着き、キャンプ場のオフィスについたのは13時になっていた。言葉が通じないので右往左往し、ようやく「オオシマ」という言葉を発するスタッフが現れ、シャトルバスを乗り換える事ができた。昼飯を食する間もなく、バスは発車。途中公園駅で待機の客を拾い、一路西へと先を急いだ。このバスのドライバーは50から60代のベテラン男性だが、こっちも延々とガイド続けながらの走行で、うるさいだけで内容がさっぱり判らなかった。

 砂利道に変わると風景が一転樹木のない広々とした緩やかな道をひたすら走った。トイレ休憩のたびにカメラを手に辺りの景色を撮った。途中で小動物のリスに出会うと気を利かして静かに止まり、トナカイやグリズリーを見かけると彼らが見えなくなるまでとどまり、乗客が納得するまで見せてくれた。動物や自然を大切にしているアラスカの人たちの心持ちがわかる所以か。やがて左手に真っ白いマッキンリーが現れ、その勇姿がだんだん大きくなると盛んに窓を開けてシャッターを切ったが、最接近した辺りでバスを止めてシャッターチャンスを与えてくれた。まもなく北に向かい、谷沿いに下り、目的のカンティシュナのバックカントリーロッジに着いた。

 夕食は20時厚いビーフステーキやポークサラダ炒めごはんなどが出たが、私自身ステーキはうまいとは思わなかった。食後21時表に出ると太陽がさんさんと輝き、午後3時位の感じだ。これには驚く。ワインの酔いもあり、シャワーを浴びて早々と床についた。

 今日は一日長い移動距離だった。アンカレッジからカンティシュナまでおよそ540キロ東京〜盛岡間位だろうか。しかも一般道で後半の最後の100キロは砂利道だったのだ。時間にして11時間弱、みなさんお疲れ様でした。天候に恵まれ幸運だった。



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第3日 7月27日(土)天気 晴 気温 朝 15℃ 日中 24℃
行 程 デナリ滞在
記 録 大嶋
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<日程>
 5:00 起床
 6:30〜7:20朝食(パン、エッグ、ベーコン、紅茶)
 7:45 ハイキング集合 モデラートコース;白根、軽石、高橋、駒崎、大嶋
              ブルーベリーコース;藤井、栗原
 8:00 ハイキング出発 メンバー11名
 8:30 ワンダーレイク着
 8:40 ハイキング出発
10:15 ハイキング終点着 
10:30   〃 発
12:15 ワンダーレイク着
13:45 バックカントリーロッジ着
13:05〜13:45 ランチ(野菜、果物、カレー)
14:00〜16:00 昼寝
18:00〜19:05 夕食(サラダ、パン、ステーキ他) 

<感想>
 朝5時に起床する。6時に朝食会場に行ったが、まだ片付けをしておらず30分位待って朝食となった。メニューはパン、スクランブルエッグ、ベーコンなどであった。その後部屋に戻り、パッキングして午前8時に大型の4WD車にガイドを含め13人で出発した。

 ワンダーレイクのハイキング出発点に8時30分についた。車から出た途端蚊がブンブン、みんなネットをかぶったり、虫除けスプレーを塗って10分後出発した。今日のマッキンリー山は傘雲が山頂の上にかかっていたが、全体を望む事ができた。

 途中どこでも道端にブルーベリーがあり、それを摘まみながら歩るく。

 花は、ヤナギラン、チングルマ、トリカブト、アスター、ムシトリスミレが咲いたおり、基本的に日本の高山と同じであった。果物はトウヒの樹林帯以外ではブルーベリーやコケモモが一杯であった。これをグリズリーが食べているとの事であった。

 野生動物は、クマ(グリズリー)、ムース(ヘラジカ)、トナカイ、ジリス等が生息する。 木の表面にグリズリーのつめあとや背中を擦った痕がそこここにあった。12時過ぎには出発点に戻り、車で宿舎に戻った。途中雷鳥がいたので車を止め写真を撮った。

 バックカントリーロッジに戻ってランチとなった。野菜や果物が多く出て、皆満足した様だ。その後部屋に戻り2時間位昼寝した。

 17時頃センターロッジに行き、ビールを飲んで待つ。18時から夕食となる。今回はホワイトワインを皆でのみ、ディナーを楽しむ。その後翌日の説明がある。帰りのバスは午前6時出発だ。明日はまた長い移動だ。好天に恵まれ、マッキンリーをバッチリ見られ、ラッキーであった。



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第4日 7月28日(日)天気 晴  
行 程 カンティシュナ ⇒ アンカレッジ 
記 録 栗原
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<日程>
 5:00 モーニングコール 起床
 5:20〜40 朝食
 6:10 出発 15分位戻ったところでマッキンリーのよく見える所で停車し、写真      を撮る。
  その後ヘラジカやクマなどの写真を撮る。
 8:10 トイレ休憩
11:15 デナリ公園駅に着く、パスポートを提示し、チケットをもらう。
12:30 デナリ公園駅出発。
12:50 軽食の車両でサンドイッチとコーヒーを食べる。列車はゆっくりと走り、周      りの写真を撮る。マッキンリーがよく見えた。
17:10 食堂車にて夕食。ハンバーガーと飲み物
20:20 アンカレッジ駅に着く。
20:30 駅をタクシーで出発。スーパーと酒屋による。
21:00 アークティックフォックスインB&B着 

<感想>
 宿舎のシャトルバスでデナリ公園駅まで行く。途中バスを止めて風景写真を撮ったり、ヘラジカやクマが出てきた。特にクマの母と子がバスの目の前を通り、バッチリ写真がとれ感激した。今回マッキンリー山がずっと見る事ができ、天気に感謝する。

 アラスカ鉄道はゆっくりと走り、車の方がずっと早いようだ。中に展望車、軽食車、食堂車などがあり、全部体験できて面白かった。



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第5日 7月29日(月)天気 晴 気温 朝 20℃ 昼 30℃
行 程 マタヌスカ氷河
記 録 高橋
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<日程>
 7:30〜8:10 朝食
 9:20 宿舎の前でバスを待つ。
 9:30 バスで出発
11:15 休憩(きれいな沼の辺)
11:45〜12:40 昼食(ハンバーガー)
12:50〜13:00 氷河入場手続き
13:10 バス下車
13:30 装備を着け、出発。
14:45 氷河の最終地点
15:40 駐車場に戻る。
18:10 宿舎着
18:40〜19:40 夕食(熊五郎) その後買い物
21:00 宿舎着
 
<感想>
 朝食は、パン、卵料理、ジャガイモ、ヨーグルト、デザートの果物、コーヒー等をセルフサービスで食べる。
 出かける時は曇っていたが、やがて雲がとれて今日も晴天。氷河の上にいた時はさすがに涼しかった。それにしても暑い一日だった。

 昼食をとったお店には、ジャコウウシ、グリズリー他のはく製が一杯あり、これが大きくて迫力満点であった。
 マタヌスカ氷河では準備されていたアイゼンを使用。靴の上面はゴムの網、下面は細い鎖に爪がついていて着脱が非常に簡単だった。ストックは用意されいたものでも、自前でもよかった。歩き始めた所は地面が見えたが、上下に揺れる。下は水になっているらしい。 ガイドの先導で説明を聞きながら氷河の上をハイキング。英語なので何を言ってるのか私には不明。クレパスをのぞき込むと青く美しい。貴重な体験ができ楽しい一日でした。



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第7日 7月30日(月)天気 晴 
行 程 26氷河クルーズ
記 録  駒崎 
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<日程>
 7:30〜8:00 朝食
 9:05 宿の前よりバスで出発。
 9:25 キャプテンクック前(他の乗客9名乗車)
10:15〜10:30 展望台のある所でトイレ休憩
10:35〜10:55 コンビニエンスストアにて休憩
11:30 ポーテージ氷河遠望
12:00〜12:30 ウィッティアにて乗船・出発
13:00 船中にて昼食(フィッシュアンドチップス、お茶、コーヒー)
       その後海に落ちる氷河、イルカ、アザラシ、トド、ラッコ、海鳥のコロニ      ーなどをウオッチングする。
17:30〜17:48 ウィッティア着・発
19:25 アンカレッジのキャプテンクック前にて下車。
19:40 夕食 焼きそば(テリヤキボックス)
21:00 宿舎着
<感想>
 アンカレッジから96キロ海沿いを走る。所要時間1時間30分。ただし行きは寄り道をしてけっこうかかる。ウィッティアの港に抜けるトンネルは鉄道と自動車兼用のトンネルでしかも1車線しかないので順番待ちをする。

 クルージングしたフィヨールドは静かで、イルカ・トド・ラッコ・アザラシ・海鳥のコロニーなどを船上から見る事ができました。海に落ちる氷河の近くまで船が行き、氷壁が崩れ落ちる様子も見られ、とてもラッキーでした。



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第8日 7月31日(火)・8月1日(木)天気 晴 
行 程 アンカレッジ ⇒ ポートランド空港  ⇒ 成田空港
記 録 藤井
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<日程>
 【アラスカ時間】
 3:45 起床
 4:10 荷物出し
 4:30 タクシー2台にて宿を出発。
 5:00 アンカレッジ空港着
 5:25 朝食(B&Bで頂いたバナナ・ジュース等)
 6:00 セキュリティ検査
 7:05 機内へ
 7:25 離陸(AS134便)
 【太平洋時間】
10:55 ポートランド空港着
14:39 ポートランド空港発(DL617便) 
      −日付変更線−
 【日本時間】
8月 1日(水)
 6:56 携帯品の申告者を記入する。
 8:05 昼食
14:00 夕食
16:47 成田空港着 解散

<感想>
 星野道夫の写真集「星のような物語」に憧れて、二度目のアラスカになった。アラスカの自然と動物をこよなく愛した写真家星野道夫氏は1996年の8月8日カムチャッカ半島でクマに襲われて亡くなった。

 マッキンリーの姿が美しいのは氷河の下に広がる裾野の美しさにあると言っていた。大地を網の目のように絡み合って流れる川、そこに生きる極北の動物達そして花達、そこに私は立てたのだと深呼吸をしている自分があった。

 ワンダーレイク湖畔のブルーベリーハイクに参加した。小高い丘にたって眺めていると広大な原野と紺碧の湖底から読経のような重厚な声が響くように流れてきて、しばし神秘の世界に酔った。忘れる事ができない事が一つ。ロッジの朝5時に一人で散歩していた時グリズリーが川から飛び上がるように30m先に現れた。背を向けて逃げてはいけないと言われていたが、そんな事も考える余裕もなく逃げてかえって助かった。氷河クルーズやアラスカ鉄道8時間の旅等25年前にオーロラ訪れたアラスカは以前にも増して輝いていた。同行の皆様には大変気を使って頂き忘れ得ぬすばらしい旅になりました。感謝で一杯です。