南インド鉄道旅行
青 木 理
我々、松本、青木は、セントラル・ラ・ホール先発隊として10日程早くインドに行 き、南インドを鉄道で旅してきた。これはその時の鉄道乗車記録である。
*インド・レイルパス
インドの鉄道はたいへん混んでいて、切符が買いにくいと聞いていたので、我々は日 本であらかじめインド・レイルパスを購入しておいた。このパスを持っていると、窓口で指定券をとるだけで列車に乗ることができ、来た列車に飛び乗っても車内で空席があれば、車掌に席を指定してもらえる。パスの等級は一等エアコン(AC)、一等、二等と3つに分かれており、有効期間も7日用から90日用まで6つに分かれている。ちなみに、7日用の料金は、AC270$、一等135$、二等70$となっている。
我々は、AC以外のすべての車両に乗車できる、一等を購入した。ACというのは日本でいうグリーン個室みたいなもので、料金もべらぼうに高く、ほとんどの列車は連結していないので、あまり使えない。そのほかの等級を説明すると、一等は、エアコンなしの個室(一度乗ったが、蒸し風呂のようだった)。AC2段寝台は、日本のB寝台とほぼ同じ(一等のレイルパスで乗れる。これが一番快適だと思う)、ACチェアーカーは合成皮ばりのイス席(ただし、イスが回転できないため、進行方向後ろ向きの時もある)、二等は、寝台と座席があり、いつ乗っても混んでいる。
*バンガロール→→マイソール
レイルパスは持っていたが、指定席の予約のとり方は良く分からなかった。しかし、前日の空港で出会ってから、我々のホテルの手配などいろいろ世話してくれたスタルダン氏の運転手マニーが、朝、バンガロールシティ駅まで車に乗せて行ってくれ、指定券のとり方をおしえてくれた。それによると、まず窓口で指定席の申込用紙をもらい、日時、列車名、乗車区間、名前、住所などを記入し、パスといっしょに外国人用窓口に出すということだった。現在、インドの予約方式はかなり進んだらしく、大きな駅にはコンピューターがあり他の駅から乗る列車をとることができる。
我々は14:30発のTIPPU Expに乗る予定で、午前中市内観光をした後、昼過ぎにまた駅へ行き指定券をとった。明日以降の列車の指定券はとれたが、これから乗るTIPPU Expは発車時間が近いためもう予約を締め切られており、車掌から直接席をもらえと言われた。でもマイソール→→マドラス→→マドゥライの指定券がすでにとれてしまったので、かなり気分が楽になった。バンガロールはインドのハイテク都市と呼ばれる大きな街のため、駅も10番線ほどありそれなりに大きい。急いで発車ホームに行き車掌を探すが、誰だかわからない。予約車の席番がそれぞれの車両の入り口に貼ってあるが、我々の乗る、ACチェアーカーは、半分近くVACAT(空席)となっており、なんとか座れそうだ。我々の乗る車両以外はすべて二等で、10両編成の焦げ茶色の客車をブルーとホワイトに塗り分けられたディーゼル機関車が引っ張る。線路の幅はインド特有の1676mmという広いもので、車内は新幹線のように2列と3列の席が左右にある。発車10分前ぐらいに、やっと誰が車掌かが分かり、あらかじめ座っていた席を指定してもらう。車内には、コーヒー、ランチ、お菓子などの売り子が何回もまわってきた。
14:27、定刻より3分早く発車、なるほどこういうこともありうるので、これからも早めに乗車しておいたほうがよさそうだ。我々の乗った唯一のACチェアーカーは残念ながら進行方向とは逆向き、この次に期待しよう。さっそく車内探検に出かける。といっても、インドの列車はほとんど車両間の移動が出来ないので、しかたなくトイレだけをチェックする。トイレはデッキの両側にあり、インド式と洋式とに分かれている。どちらも便器をのぞくと線路が見えるという、垂れ流し式。インド式は、和式と大差ないが、唯一違う点は目の前に水が出る蛇口がついていること、インドでは列車の中でもお水で後始末ができる。またどちらも扇風機がついており、長期戦も可能だ。車内はエアコンのききすぎで寒いくらい、おまけに扇風機もついていて長袖シャツは必需品だ。車窓はのどかな田園風景だが、一つ驚いたことがあった。なんとインドで初めて墓を見たのだ。どうもキリスト教徒の墓らしく十字架が立っていた。列車は、交換待ちの運転停車以外はノンストップで、16:52定刻より2分遅れてマイソールジャンクション駅に到着。正確である。駅舎は教会のような感じで、淡いピンク色、建物の外観はオシャレである。
*マイソール→→マドラス
列車名はShatabdi Exp、途中停車駅はバンガロールシティだけで、500Kmを7時間弱で走り抜ける超特急だ。この周辺に住んでいる人は、皆がこの列車を誇りに思っているらしく、我々と話をした人のだれもがこの列車に乗れとすすめた。発車時刻は14:20だったが、何があるか分からないので13時前に駅に行くと、折り返しとなるマドラスからのShatabdi Expが着いたところだった。編成はエアコンチェアーカーが8両と、電源車2両、機関車の11両、茶色ばかりのインド客車にはめずらしくブルーとアイボリーホワイトのツートンカラー、なんとなくワクワクしてくる。
30分間の清掃の後乗り込む。入り口の脇に貼ってある席番の紙には、我々の名前もローマ字でしっかり載っている。車内は普通のACチェアーカーだが、壁に観光ポスターが貼ってあるので、どうもこの列車は観光客向けらしい。車内は満席で、半分くらいは外国人観光客。一組のインド人家族はどこか遠くに行くらしく、親戚の人達と大声で別れを惜しんでいた。中でも小学生くらいの男の子が涙を流しているのは印象的だった。 発車時刻は14:22、これまたスムーズだ。発車後すぐに軽食とコーヒーが全員に配られる。この列車は食事付きのようで、これなら食いはぐれる心配がなくていい。軽食は厚紙製の小さな箱に、ミートボール2個とパンケーキが入っていた。ちょっと危ないかなと思ったが、列車内で配られた安心感と空腹で食べてしまう。味はなかなかだ。コーヒーもこれまたうまかった。北部の人がチャイを飲むように、南部の人はミルクと砂糖たっぷりのコーヒーを飲む。今までは何となく警戒していたが、これからはちょくちょく飲もうと思う。
しばらくして車掌が検札に来たが、レイルパスの緑の表紙を見せただけで行ってしまう。レイルパスがなんとなく旅のお守りのように感じた一瞬であった。バンガロールシティ駅では数人の客が入れ替わり、15分停車の後、時刻通りに発車、すぐにまた軽食とコーヒー、そしてTRUPTHIという1gボトルのミネラルウォーターが配られる。デカン高原の端に来たらしく車窓には、巨大な岩だらけの山が左右に広がり、緑豊かな段々畑の中を快調なスピードで走り抜ける。空は夕焼けで赤くなり、しばらくすると窓からは通過駅の明かりしか見えなくなった。我々の持っていた時刻表にはこの列車は載っておらず、マドラスの到着時刻を車掌に尋ねたらナイン・フィフティーンとのこと。先はまだ長い。ただ座っているだけで退屈になってくると、まわりの話に耳がダンボになってくる。それによると、マイソールで別れを惜しんでいた家族は、ニューヨークでインド料理屋をやっているようで、一緒に話をしていたアメリカ人らしき女性に、一度来てくれというようなことを言っていた。アメリカに行くんじゃ男の子が泣いていたのも分かる気がした。
9時近くになるとまわりに電気の明かりが増え始めてきた、もうすぐマドラスだ。しかし列車が遅れているらしく、15分を過ぎても一向にスピードをゆるめない。結局マドラスセントラル着は21:50、フィフティーンだったのがフィフティになってしまった。列車から出ると、ムッと暑かったが海の香りがした。ポーターやタクシーの運ちゃんや乞食をかきわけ、ホテルへと急いだ。
*マドラス→→マドゥライ
マドラスには、長距離列車が発着する大きな駅が2つある。1つは昨日降りたったマドラスセントラル駅であり、もう1つは今日利用するマドラスエグモア駅である。エグモア駅は主に南に向かう列車の始発駅で線路の幅は1000mmのメーターゲージのみである。1067mmの日本ともあまり変わらないのだが、1676mmに目が慣れていたため、かなり狭く感じる。駅構内は薄暗く、人いきれでムッと熱い。
列車名はVAIGAI Exp、編成はTIPPU Expと同じく、ACチェアーカー1両と2等の10両、発車は12:25で、マドゥライの到着時刻は20:10という、またもや8時間弱の長旅だ。12時に入り口の席番の紙で我々の名前を確認してから乗り込む。インド人の名前にまじっている自分の名前を見るのは、なんとなく気持ちがいい。メーターゲージのため客車自体の幅も狭く、座席は2列づつ両側にある。その他の設備については、ほとんど変わりがない。残念なことに座席はまたもや反対向き。発車前に「ランチ、ランチ」と叫びながら昼食の注文取りが来たので、ノンベジを2つ注文すると、しばらくして新聞紙にくるまった弁当が2つ届いた。値段は2つで67Rs。弁当は車窓を見ながら食べたかったので、発車してから食べることにする。
定刻通りの12:25に発車。マドラスもやはり大都市だ。しばらくは貧民街の中を走る。郊外に入り、家がまばらになったころ弁当を開く。中身はカレー味のピラフのようなものの上にゆで卵とチキンがのっている。フォークなどもちろん入っていないインド式だ。最初は残飯のようでウワーと思ったが、いざ食べてみるとなかなかうまくて、右手を不器用に使いながらあっというまに食べてしまう。列車は水牛がたんぼの代かきをしているような、のどかな田園風景の中を快調に走る。15時過ぎになると小腹がすいてきた。昼食の弁当を買ったように、この列車には食事はついておらず自分自身で買うしかない。何度か菓子やパンやドーサー(南インドのスナック)を持った売り子が来たので、清潔そうに袋に入った菓子パンとコーヒーを買う。菓子パンは中にいちごクリームのようなものが入っていて3Rs、味も甘くておいしい。コーヒーは2Rs、味は言うまでもなく、これさえ飲んでいれば生きていけるという感じでねっとりと甘い。車内は途中駅の、空港もある大きな街のティルチラッパリで半分以上の客が降りてしまってガラーンとしている。
17時半ごろカーヴェーリー川を渡る。河口に近いので川幅は1kmくらいあった。日が暮れると外の景色も見えないので、二人で競うように居眠りする。マドゥライ到着は、定刻より25分遅れの20:35、500kmも走ってきたのだから正確なほうだ。我々の車両はガラガラだったが、ホームは人であふれかえっている。2等にはずいぶん多くの人が乗っていたのだろう。マドゥライには巨大なゴプラムが建ち並ぶミナークシ寺院があるので、ほとんどが巡礼の人のようだ。スリランカに一番近い街、ラーメシェクラムへの列車もここから出発する。
*マドゥライ→→カニャクマリ
ホテルを朝の3時半にチェックアウトして駅へと急ぐ。こんな早朝だというのに、バスターミナルや駅は人でごったがえしている。インドは眠らない。駅に着くと待合い室で休む。低血圧の松本君はすでにガーガー寝始めた。我々の乗る列車は、マドラスセントラル発、カニャクマリ行きの特急で、4:00の到着予定である。AC2段寝台を連結しているので昨日の夕方に指定券をとろうとしたら、すでにマドラスを発車した後だったため、発券してくれなかった。駅員は「席は空いてるよ」と言っていたが、なんとなく不安である。とにかく寝台に横になって眠りたい。マドゥライ駅には1000mmのメーターゲージと1676mmのブロードゲージの2つの線路が敷いてあり、これから乗る列車はブロードゲージである。
4時近くになったので、ホームで立って待つことにする。だんだん乗客も増えてきた。すでにコーヒー売りが、ブリキ製のポットを持って「コーヒー、コーヒー」と独特の声で叫んでまわっているので、眠け覚ましに一杯飲む。すると駅の放送が流れ、タミル語と英語で何か言っている。訛っているのと早口なのとで何を言っているのか良く分からないが、「とにかく30分ぐらい遅れるよー」というのは分かった。待合い室で座っていると寝入りそうなので、30分ふらふら立っていると、やっと列車が入線してきた。 1両だけのAC2段寝台の車両を見つけると急いで走りより、止まると同時に乗り込んだ。車内は日本と同じような2段式のB寝台の通路に、もう1つ進行方向上下2段にベッドがある感じだ。車掌にレイルパスを見せて寝台を指定してくれと言ったら「空いているところならどこでもいいよ」と言うので、通路側の上下にしてもらう。松本氏が上で、自分が下で眠る。カーテンと枕灯がついているのでかなり快適だ。
発車時刻は、定刻より33分遅れの4:43。寝台列車ということで、何となく警戒して、荷物にはカギをかけ足の下に置き、貴重品の入っている腹巻きが心配だったので、シュラフカバーに入って眠る。ちょうど寝入ったころに、誰かのうめき声と嘔吐の音が聞こえたが、インド人も乗り物酔いするのかと思いつつまた眠ってしまう。目が覚めたのは8時頃、外はすでに明るく、ごつごつした岩の西ガーツ山脈の下に椰子の木やバナナの木が点在している。土は真っ赤なので、まるでアメリカ西部のようだ。下段のベッドを左右に持ち上げると座席になるので、2人で座って車窓を見る。ちょうど西ガーツ山脈の南端に来たところ、巨大な白い風力発電のプロペラが数百本現れた。まるで宮崎駿の世界に迷い込んだ感じだ。この辺は一年中風の強い所なのだろう。山脈の西側にくると急に雲が多くなってきた。こっちは雨期なのだ。もうインド大陸最南端のカニャクマリは近い。カニャクマリは、コモリン岬の現地名であり、両方とも語源は同じで女神クマリ(処女の意)に由来するそうだ。コモリン岬は聖地であり、観光地である。しかし車内はガラガラになっていた。
カニャクマリ着は10:15、定刻より15分遅れである。砂利の長いホームに、十数両の列車からパラパラと乗客が降りてくる。ほとんどが新婚さんや家族連れであり、女性の色とりどり華やかなサリーが目にまぶしい。ホームは櫛形で線路は行き止まりになっており、終着駅という威厳を感じる。とうとう最南端まで来たという思いで鳥肌がたった。
*カニャクマリ→→コッタヤム
カニャクマリからコッタヤムまで直通で行く列車は一日2本、5:00、7:20、だけなので、7:20発のバンガロール行き特急に乗ることにする。昨日カニャクマリに着いた時に、この列車の指定券をとろうとしたら「コッタヤムまでなら空いているから指定する必要はない」と言われる。早起きして、海岸で沐浴を見てから駅に行くと、すでに長大な編成がホームに横付けされており、先頭の方はホームからはみだしている。編成は、AC2段寝台1両と2等15両と機関車の17両。唯一のAC2段寝台に乗り込もうとした時、この車両専用の車掌らしきおじさんが寄ってきたので、レイルパスを見せると「一番はじっこが冷房のよくきく席だから、そこにしな」と言ってくれた。入り口の脇には、まだ席番の紙は貼られていない。ホームのベンチに座り、このおじさんと話をすると、どうも車掌ではなく、寝具の管理やACの調子を見る雑用係のようだった。
7:20、定刻通りに発車。どの車両もガラガラだが、AC2段寝台には我々2人しかいない。おじさんがフラフラと通路を歩いてきたので、この列車は朝食を売りに来るかと聞いたら「朝食はないが、昼食なら注文を取りに来るから、その時注文してやるよ」というようなことを言って、去っていった。昨夜からバナナしか食べていない我々はしかたなく、日本から持参した貴重な「桃缶」を2人で食べる。南国の景色を眺めながら食べる桃缶は最高にうまかった。カニャクマリの駅で時刻表を15Rsで買ったので、停車するごとに時刻表を見ていたのだが、発車する時は5〜10分遅れているのに、次の駅には定刻通りに到着する。ダイヤはかなり余裕をもって組んであるようだ。
トリバンドラム到着は定刻通りの9:55、約30分後の10:20発車予定なので、駅の外に出てみる。ここはケララ州の州都なので、なんとなく街に活気がある。列車に行かれては困るので、フラッと一回りした後、ホームに帰る。すると入口の脇に席番表が貼られており、我々の席には誰かの名前が書いてある。しかたなくVACANT(空席)となっている席へ荷物を持って移動する。客席の3割ほどがうまり、車掌が乗ってきて検札を始める。トリバンドラムを出てしばらくは、椰子畑以外は何も見えないというほど椰子の木が続く。
キイロンが近づくとおじさんが、昼食注文取りと一緒にやってきたので2つ注文する。キイロンを過ぎると弁当が届いた。ここではベジタリアン用しかないそうだ。2つで26Rs。ブリキの給食皿のようなものに、ライスと3種類のカレーとヨーグルトが入っている。ベジタリアン用ということもあり、味はいまいちだった。列車はすでに水郷地帯に入っており、車窓からは水路や沼が見え始め、入り江の様なところにかかった鉄橋を何度も渡る。左右が水面という所もあり、まるで水の中を走っている気分だ。コッタヤムが近づくと、車掌とおじさんが「もうすぐ着くよ」みたいなことを言いに来てくれる。暇があれば我々の所に来て時刻表や地図を眺めたり、話をしていたので、このおじさんも結構楽しんでいたようだ。コッタヤム到着は23分遅れの14:38。大きな街らしく数十人の乗客が乗り込んだ。我々は街はずれからボートに乗るため、いそいでオートリクシャーに乗った。
*アレッピー→→コーチン
市街地にあるボート乗り場から4kmも離れているアレッピー駅のまわりは、林があるだけで何もなく、駅前に唯一あった売店でバナナを買う。コーチン(エルナクラム)行き特急の発車は19:15、まだ30分近くあるので、駅のベンチでバナナを食べながら、ひと休みする。海岸がすぐ近くにあるので波の音が聴こえる。ところが、いつものように発車時刻になっても一向に列車は来ない。だいぶインド時間に慣れてきた2人であったが、この日は早朝から動きまわり、かなり疲れていたのでイライラしてくる。20時近くになってやっと、列車の来る方向からライトの光が見えてきた。バス停でバスを待っていて、バスがやっと来た時と同じ喜びがあった。
結局発車は45分遅れの20:00。ACチェアーカーを見つけて乗り込む。車掌が一番端の席に座っていたので、レイルパスを見せると「空いてる席へどうぞ」とめんどくさそうに言う。車内は7割くらいの乗車率で、けっこううまっている。席はまたも後ろ向き。この線は最近開通したらしく、列車もまだ新しく、照明も少し明るい感じがする。席に座るとすぐに眠りこんでしまい、目が覚めるとエルナクラムに着く直前だった。エルナクラム着は10分遅れの21:00。ほとんど遅れをとりもどしていた。
*終わりに
今回の旅行の当初の計画では、もっとバスを利用する予定だったのですが、ちょうどよく列車が走っていたし、レイルパスも持っていたということで、長距離の移動はすべて鉄道を利用しました。旅行中の総乗車キロ数は1690km、総乗車時間は約33時間、もし乗車の度に切符を買ったとすると総額1610Rs(日本円で4830円)となりました。おかげで南インドの人々の生活の様子や風景が、車窓からじっくり見ることができました。このコースは、村越大隊長と福田隊長が4年前に行ったコースとほぼ同じであり、出発前にはたくさんの情報をいただきました。どうもありがとうございました。この経験をもとに、色々な国の鉄道に乗れたらいいなと思います。